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【天然遡上の一級河川】2桁釣果も期待できるぞ 相模川!

2024年07月23日公開

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神奈川県が誇る一級河川〝鮎の川〟相模川。天然遡上鮎の漁場として多くの釣り人に親しまれている。今年も6月1日に解禁を迎え、友釣りだけではなく、ドブ釣りに今人気沸騰中のアユイングにと、様々な釣り方で鮎を狙うことができる。2024シーズンの解禁当初は釣果が芳しくなく、苦労した釣り人も多かったようだが、6月下旬梅雨の大水により、ダム放水が150トンを越え川はリセットされた。梅雨の中休みでの晴天、引き水が重なりどうやら相模川は夏本番!本格始動となりつつある。7月6日から7日にかけて高田橋エリアで行われた大会を通して、相模川の〝今〟をレポートしていこうと思う。

【この記事を書いたライター】SHOHEY

7月6日大会初日は濁り無しの15cm高!鮎の動きだしを感じた!

薄雲の掛かる空模様ではあるが、早朝からの猛暑!少しでも体を動かすと汗が止まらない。今日の最高気温36度予報!私の出番は明日だが、今日は下見も兼ねて友人たちの応援!

早朝5時。河原には大会出場者が続々と集まり始めていた。大会には90人を超える選手がエントリーしている。熱い、暑い1日となりそうだ。大会エリアは、上限となる高田橋上流堰堤200m下から、下限は一本瀬下流のキャンプ場前までとなる。今年から予選と決勝を分けずに制限時間〝4時間〟の一発勝負となる。それなりにポイントを攻めることはできそうだが、移動のタイミングが勝敗を大きく分けそうだ。

オトリの配布が始まると選手たちが思い思いのポイントへ向かって行く。番号の良い選手の多くが、本部より下流へと向かった。とくに一本瀬の瀬肩やトロ場には多くの選手が入っていた。〝4時間〟という試合時間もあってか、瀬には選手の姿はなく比較的流れの緩い場所が人気。高田橋上も同様に流れの緩いヘチ狙いの人が多く見られた。

朝7時。開始時間となり即掛かりを見せたのは、人気のなかった一本瀬下の大岩のたるみに入った選手であった。大きく竿がしなり、良型の予感!空を切った鮎はやはりデカイ!丸々としたフォルムが見えた。大きく育った放流鮎であろう。するとその一つ上流の選手も竿を曲げる!こちらも良型。昨日まではかなり渋い状況が続いていた不人気ポイントであったため、一本瀬より下には5名程しか入っていなかった。引き水とあって日に日に状況が変わる状態だったのだろう。

即掛かりを見せた選手はそこから3連チャン!開始15分程度で3匹の釣果は間違いなくトップに違いない。大人気の瀬肩はほぼ竿が曲がることなく、たまにポツリ…ポツリ…といった感じだ。

高田橋上流では右岸のヘチが満員御礼!ヘチには小さな天然鮎がウジャウジャ溜まっていたのだ。しかし浅場に溜まる小鮎はそう簡単には掛からず苦戦を強いられた選手が多かった。そんな中、瀬肩に入った選手が連チャン。型も悪くなくしっかりオトリになるサイズだ。なんの変哲もない流れだが、所々に深みがありそこで掛かっているようだ。

試合が動き始めたのは2時間ほどが経過した9時頃だった。鮎が掛かり始めたのは、上流から下流まで流れのあるポイント。一本瀬の肩に入っていた選手たちの多くは移動し、数名が荒瀬のポイントへ。錘を装着しキツイ流れにオトリを入れると怒涛の入れ掛かりが始まった。瀬に入った選手たちの多くは竿を曲げ、釣果を伸ばす。また、高田橋上流の右岸ヘチでも、流れのあるポイントへ移動した選手が数を伸ばしていった。

とくに後半1時間はポイントにより釣果の差が開いた。トロ場や浅場でも鮎は掛かるのだが、極小の天然鮎が多く、掛かっても取り込み時にバレてしまうことが多かった。さ~勝負の行方はいかに!?

2日目に突入すると、さらに活性の上がる鮎

さて、2日目。いよいよ私の出番である。前日よりも最高気温が高くなる予報が出ていたが、暑い、とにかく暑い!昨日の大会の様子を見て、ポイントを2箇所まで絞っていたが、ギリギリまで悩む…。どちらにしても自分の得意な浅場の泳がせ釣りに徹することを決めていた。

最終決断!一本瀬は昨日の入れ掛かりの噂が広まり、混雑が予想されたので、上流のポイントへ向かうことにした。しかし相変わらず、くじ運悪し(泣)!なんと橋上に着いた時には狙いのポイントにはすでに選手たちの姿が…。でも悩んでいる時間はない。思い切って川の真ん中に立ち込み、流れの頭からスタートすることにした。

今日のオトリはよく泳いでくれている。一流し目で小さな鮎が引っかかり、すぐにバレてしまったものの、目を凝らせば川には煌めきが見える。鮎はかなりいる!このポイントを丁寧に探ろうと、上流の石裏へ。「コツ!」と反応が出たが、中々掛からない。

そうこうしていると、私の向かいに入った選手が緩い流れの中でHIT!周りで誰も竿が曲がらぬ中、1人入れ掛かりが始まった。サイズは大小様々な鮎が掛かっている。小さな鮎も丁寧に取り込みバレもなく数を伸ばしていた。どうやら居るところにはそれなりの数の鮎が溜まっているようだ。それに目を奪われていると、ギュイーンと石裏の深みで目印が引き込まれた。タモに収まった鮎は17cm程の良型。てっきりチビ鮎が掛かるものだと思っていたので、予想外であった。この魚をオトリにし「野鮎パワーを見せてくれ~!」と願いをこめて放ったものの連チャンすることはなかった(泣)。また、右岸のヘチに入った選手たちもなかなか連チャンする事なく苦戦の模様。

開始2時間を過ぎた辺りで2匹の釣果。左岸のヘチに移動し川を見れば小型ではあるが相当数の姿を発見できた。陸に上がり静かに釣りをスタートすると即掛かる。10cm程の鮎ではあったが針を5号まで落としてオトリに使用すると、またしてもチビ鮎が引っかかった!だが、痛恨のバレ。これ以降、反応はストップしてしまった。残り1時間で思い切って下流のポイントへ移動することを決意する。

 

掛かっては落ち、掛かっては落ち…

移動した先は、一本瀬脇の左岸。1人選手が入っていたが、上流側は空いている。かなり浅場だが、ここで勝負に出てみることに。煌めく鮎の魚体。小型だが確実に魚影は濃い。上流で釣ったチビ鮎を再び出動させるとキラリンと一瞬魚体が輝き、掛かった!そして落ちた…。もう一度!と流してみたものの、またすぐに掛かり、落ちる…。バラシ5連チャンという有様だ。

悲しくなってきた。怒涛のバラシの後、私の勝負は終わった…。検量に向かうと2桁釣果の選手が続出!どうやら流れのある瀬のポイントが圧倒的に釣果が良かったようだ。しかも良型揃い。釣果の差こそあったものの、ヘチのチビ鮎を狙って2桁釣果を持ち帰った選手もいた。皆さん流石である。確実に鮎の活性が上がっていることを感じさせてくれた結果となった。

瀬で元気に泳ぐ鮎たちの今後に期待!

リセットされた相模川は増水前の様子とは変わった。野鮎たちは瀬に付きしっかり追ってくる、そして浅瀬には多くの天然遡上のチビ鮎の煌めきが。場所ムラはあるものの、あちらこちらで入れ掛かりを見せてくれた2日間となった。

梅雨が明け、待ちに待った夏本番!鮎本番!を迎える。日に日に活性の上がっている相模川の鮎たちは要チェックだ!

施設等情報

相模川漁業協同組合連合会 公式ホームページ

施設等関連情報

年券12,000円
日釣り券1,500円(現場2,500円、中学生半額)

「オトリ店 高田橋友鮎販売所」
相模原市中央区水郷田名4-11-8
090-8816-5320

「アクセス」
圏央道厚木スマートインターより約15分
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

SHOHEY
鮎にゾッコン!ずっと川に浸かっていたいと思う日々を過ごす。3~4月は渓流釣り、5~10月の休みは全てを鮎釣りに捧げ、全国各地を「鮎な夏!」で駆け巡る。主催するアウトドアの団体にて、キャンプや釣り初心者のためのイベントなども開催。
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