2024年08月15日公開
本格的な夏に突入した7月下旬、磯釣りクラブのメンバーと共に静岡県は西伊豆の田子へと夜釣りに出かけた。2週間前の田子釣行では、嘉山さんがモンスター級のフエフキダイを手にしていることから、今回はさらなる大型魚を狙っての釣行となる!
明るいうちからモンスターの気配が!
メンバーは杉崎さん、竹中さん、嘉山さんと私の4名。台風3号のウネリの影響で沖磯は全滅。そのため、港からほど近い尊之島堤防に向かうことにした。堤防ではあるが、大型フエフキダイの実績が高い場所。期待を胸に、準備を開始する!
田子の夜釣りは17時出港のため、夜釣り開始の19時までは各自思い思いの釣りを展開することに。ゆっくりと準備をしていると、左側の先端でキビナゴのスルルー釣りをしていた嘉山さんに反応が…。なんと、1投目からいきなり大物がヒット!だが、磯が近く、魚が磯際に猛ダッシュした結果、8号のハリスを切られて痛恨のバラシ。さらにこの後も大物を掛けたものの、同様にハリスを切られてしまったとのこと。大変残念な結果となってしまったが、やはりここにはモンスター級の大物が潜んでいるようだ!
同様に、左側でフカセ釣りを展開していた杉崎さんは大物のイスズミと格闘。その後も良型のイサキを釣るなど、明るいうちから多数の魚を釣って楽しんでいた。右側の釣り座に入った竹中さんと私はホタルイカやヤリイカでのスルルーを試してみたが、エサ取りが激しく時折釣れてくるのはイトフエフキ。そして極めつけは可愛いサザナミフグまで釣れてしまった。堤防の湾内側は海水浴場となっており砂地であるため、イトフエフキやフグ類が大量に生息しているようだ。時刻が19時に迫ったところで夜釣りのタックルに切り替えた。
夜釣り前半戦では最高級魚のフエダイをゲット!
夜釣りのタックルは以下の通り。
■磯竿2.2号
■リール4000番
■道糸PE1.5号
■ナイロンリーダー6号を5ヒロ(1ヒロは約1.5m)
■フロロカーボンハリス8号を1ヒロ半
■夜光真鯛針10号
■電気ウキ ウキくん NIGHT 00
コマセは「オキアミ3kg、アミエビ4kg、パン粉2kg、配合エサ3kg、ヌカ1kg」。付けエサは加工オキアミを基本とし、3種類のエビも準備した。尊之島の左側の堤防は全体的に水深が浅いので、タナ2ヒロ半のところにウキ留めを付けてスタート。
緩やかな当て潮で釣り辛い状況であったが、コマセが溜まりやすいであろう足元を重点的に狙うと、30cmクラスのイサキがヒット!隣の竹中さんも足元で35cmクラスの良型イサキをヒットさせ、幸先の良いスタートとなった。
時折、遠投して沖を狙ってみるも、アタリがないため再び足元狙いに変更。ウネリの影響で常に当て潮だが、岸壁から跳ね返る潮の影響と相まって、堤防から3mの距離に仕掛けがゆっくりと入るポイントができていた。仕掛けを張りながらゆっくりとウキを沈めていくと、「コンコンッ」と小刻みなアタリが伝わってくる。アワセを入れてみたが、釣れてくるのはイトフエフキばかりで、この後入れ喰い状態となった。
イトフエフキの猛攻に遭いながらも、モンスターに照準を合わせて粘り強く足元の釣りを継続していく。エサを加工オキアミ2匹の腹合わせにし、仕掛けをゆっくり入れ込んでいくと、これまでにないスピードでウキが消し込まれた!すかさずアワセを入れると、いきなり竿の胴まで絞り込まれるほどの激しい引き込み。足元には沈み根があるので、左手でスプールを押さえながら道糸が出すぎないようにやりとりをする。やや強引なやりとりの末に上がってきたのは、夏磯の最高級魚である42cmのフエダイ(シブダイ)であった!
これに気をよくして「もう1匹釣れないかな?」と同様に狙ってみると、またもやウキを消し込む激しいアタリ。2.2号竿をしっかり曲げて上がってきたのは、37cmのフエダイであった。これにはベテランの竹中さんも「やるねーっ!!」と称えてくれた。ここで時刻が満潮の21時30分を迎えたので、短い休憩を取ることにした。
自己記録を2魚種で更新!
夜釣り後半戦は付けエサのローテーションで挑んでみた。モンスターには大きいエサが良いかと「海エビ」の殻付きで試してみたが、魚からの反応が全くない。今度は殻を外し魚の大好きな脳みそも残して試してみると、イトフエフキが連発してしまう。そこで夜釣りの実績が高い「丸エビ」に変更。丸エビは殻付きではあるが、加工がされているため柔らかめの殻といった感じ。丸エビに変更して数投目の23時30分に待望のアタリがあった。
鋭いウキの消し込みから一気に竿が曲がった!「ジージーッ」とドラグが鳴るが、沈み根が怖いのでスプールを押さえてフルロックで応戦する。竿が曲がりっぱなしなのでリールを巻く時間が無いが、一瞬だけ魚が浮いた間にドラグを強く締めなおした。その後も引きが強く、魚との間合いがなかなか詰まらないため、堤防の上を歩いて間を詰めようとした瞬間、根に張り付かれてしまった!焦らずに仕掛けを少し緩めると魚が出てきたので、そこからは強引に手繰り寄せると、魚も流石に降参したようで、ついに海面に姿を現した。オレンジ色が美しい大型のフエダイ。計測の結果、自己記録の47cmだった!
この時間帯になって少し魚の活性が上がってきたようで、イトフエフキの合間を縫って、40cmクラスのクロダイやフエフキダイが釣れ始めた。隣の竹中さんも43cmのメジナを釣っている。時刻が干潮の1時間前に迫った午前3時。タナを2ヒロに変更し、引き続き丸エビで足元を狙っていると、ウキが綺麗に「スパッ」と入った。
「もしかしてまたフエダイ!?」と思っていると、これまでにない重量感が手元に伝わってくる。引きの強さは先程のフエダイと同等だが、魚が重いためなかなか上がってこない。時折道糸を出されるものの時間をかけて格闘し、徐々に間合いを詰めると薄っすらと白い魚体が見えた。「よし、フエフキだ!まぁまぁデカいよ!」と竹中さんに声をかけ、タモ入れを手伝ってもらう。これまた自己記録となる66cmの立派なフエフキダイだった。
次回こそはモンスターを仕留めたい!
午前5時のお迎えにより港に戻って記念撮影後、フエダイの1匹を船長にプレゼント。今回は2魚種の自己記録を更新できたため、個人的には満足のいく釣行となったが、モンスター級の大型魚との格闘は次回以降に持ち越しとなった。今回の釣行は良い腕慣らしとなったため、次回こそは本物のモンスターハンターとなるべく、熱帯夜の熱い格闘に繰り出したい!