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【群馬県利根川】大鮎一発狙いで暴れ〝坂東鮎〟に挑む!

2024年10月07日公開

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ありえない角度で台風がUターン!日本をスッポリと覆うように雨雲が…。ゲリラ豪雨、爆風予報。流石に今週の釣行は厳しいか!?と諦めかけた金曜日の夜。雨雲がかわせそうな地域を発見。「行ってダメなら諦めよう!」と、安全第一をテーマに、一縷の望みを胸に向かったのは昨年、大量遡上で大鮎爆釣に沸いた群馬県利根川。今シーズンは昨年よりも遡上は少ないとのことだが元気に暴れる〝坂東鮎〟はいかに!?久しぶりに竿を並べる友と共に挑む!

【この記事を書いたライター】SHOHEY

天候バッチリ!増水、濁りなしの利根川!

当日、心配されていた天気も崩れず、曇り空ではあるが雨の心配はなさそうだ。ほっと胸を撫で下ろしつつ、昨年同様「松居オトリ店」さんで友人たちと待ち合わせ。変わらぬ元気な笑顔で迎えてくれたのはお店のお母さん!今シーズンも元気いっぱいのオトリを用意してくれていた。遊漁券も購入し、早速地元の方オススメのポイントへ。駐車場は広くトイレもあり、川までのアクセスも容易なポイントだ。なおかつ、渓相も遠浅の瀬が広がっており女性や年配の方も入りやすい。

すっかり秋めいてきた快適な気候が心地よかった…のだが、着替え中は蚊との戦いであった。なんと、朝っぱらから顔に、腕に、と3ヶ所もやられてしまった~(泣)。気温の落ち始めるこの時期こそ、虫除け必至である!

草木生い茂る道を抜け、ポイントへ。目の前に広がるのは遠浅の広~い、広~い瀬肩。川にはすでに3名釣り人が立っており、彼らはアユイングを楽しんでいた。ここは友釣り専用区ではないので、アユイングでの釣りの方々と一緒に竿を出すことになる。話を聞いてみると、どうやらアユイングの方々も朝は苦戦中とのことだった。

しかしながら、足元を見るとかなり大きいハミ跡があちらこちらに見られる。川ではアユの跳ねる姿も。大鮎の気配に期待が膨らんだ。ただ一つ気なることは、垢ぐされ気味で、所々青藻も発生し始めていたこと。なかなかに厳しい戦いが待っていそうだ!

流れのある浅瀬が狙い目!

今回一緒に釣りを楽しんだ友人は、しばらく鮎釣りをお休みしており、数年ぶりに一緒に竿を並べることになる。今日の鮎釣りをとても楽しみにしてくれていたので、何としても友人に坂東鮎の引きを楽しんでもらいたかった。

流れの中を進むと所々黒く光る石が見えた。これはアユのハミ跡のある石。垢ぐされしている石は白っぽく見えている。狙うは黒石!背針を装着し、昨年調子の良かった9号のチラシ針でスタートする。

細かい流れの変化を見逃さぬように、竿を入れて行く。しかしピリッとも反応はなく、周りの釣り人の竿も曲がっていない…。別のポイントで釣りをしている相方に連絡するも、同様に反応なしとのことだった。

どのぐらいの時間が過ぎただろうか…しばらくは辛抱の時間が続いていたが、やっとのことで竿を曲げたのはアユイングの釣り人。瀬肩で良型アユを掛けたようだ!沈黙のポイントに一筋の光が差した瞬間である!

 

立て続けに曲がる同行者の竿!しかし私の竿は無反応…

久しぶりに鮎竿を手にしたこともあり、疲れ気味の友人であったが、感覚を取り戻してからは浅瀬を丁寧に泳がせていた。そして、アユがピョン!と跳ねた瞬間、「ズドーン!」と友人の竿が曲がる。「キター!」の声に皆が振り向く。慎重にやり取りを行い、お見事!タモイン!イエーイ!友人の釣果に歓喜する声が川に響いた。〝坂東太郎(※東国にある日本一の川)〟の異名を持つ利根川。その流れに育まれた良型の鮎であった。久しぶりの鮎に友人も満面の笑みを見せる!

友人が久しぶりの鮎を手にしてくれたことが何よりも嬉しかった!しかしながら、私の方は…未だ釣果なし…(汗)。午後にかけようと、お昼少し前に竿を仕舞い、河原で皆を待っていると「もう終わりにするよ~」と言っていた相方の竿が大きく曲がった!深みへと落ちて行く瀬の中を釣っていたので吸い込まれないように必死に耐えている。気持ちが良い竿の曲がりだ。何とか耐え、無事取り込みにも成功!振り返り様に、ドヤ顔!私の焦りがマシマシになって午前の釣りを終えた(笑)。

鮎の姿が見え始めた午後、友釣り苦戦の中アユイングが好調!止めの釣りが肝!

さあ、活性が上がることを願い午後の釣りへ。「瀬の中が反応が良かった」とのアドバイスを相方からもらい、強い流れの中でも石色の良い変化のある場所を探し歩くと、少し大きめの石が適度に入り、変化がある良さそうなポイントを見つけた!良し、ここに決めた!

振り向くと私の後ろには友人の姿が。午前中悶絶の時間を過ごしたこともあり「お互い頑張ろう!」とアイコンタクトを交わして釣りを再開した。焦らず丁寧に。すると早々に「ゴソガツガツ!」と反応があった。しかし「掛かれ~!」の祈りも届かずケラレ…。しかし明らかに午前中よりも反応は良い。すると、またしても瀬肩に入っていたアユイングの釣り人の竿が曲がった!〝あまり動かずルアーも流れの中に置いておく〟という感じの釣り方をしているように見える。ということは、止めの釣りが良いのではないか?後の友人の話でも、アユイングの人が掛けているのを見て同じ事を感じたそうだ。

少しずつポイントを移動しながら探っていくと「ガツガツ」と反応は得られるものの、なかなか針掛かりしてくれない。ウロチョロしていると後ろから「キター!」の声が。悶絶していた友人の竿が曲がっている!タモインすると、これまた良型の〝坂東鮎〟のお出ましだ!野鮎を送り出せば連チャン!今日イチの良型が姿を現した!その後、友人は瀬肩の緩い流れでも釣果を伸ばした!流石!…と、まだノーフィッシュの私は感心している場合ではないのだが(泣)。

その後はポイントを探りながら下流へ下流へと果てしなく歩いた…。相変わらず反応はあるものの答えがわからぬまま時間だけが過ぎていく。友人たちの姿はすっかり小さくなって見えていた。「こりゃ~戻るのかなりしんどいな~」といった距離である(笑)。夕暮れ時には風も冷たくなり、肌寒さを感じるようになった。

うなだれている私に「今日は難しいよね~」と笑顔で声をかけてくれた優しきおじさまがいた。話を聞けば、少し下流では2尾の尺鮎が出たとのこと!ポテンシャル高き、坂東太郎の鮎は確実に姿を潜めている。そして最後のひと流し、と決めオトリ鮎を送り込むと、目印に違和感が…「ギュンギュン!ギュイーン!」と目印が引き込まれた!これは本日初!「デ、デカイ!」と感じ、竿を立てたその瞬間であった。「スッ」とオトリが泳ぎ出したのだ…嫌な予感は的中!「バレた~(泣)」。

最後のバラシは「惜しかったな!またの挑戦待ってるぞ!」と坂東鮎が言っているようだった。でも、やり切った!やり切り過ぎて楽しかった~。って、これ負け惜しみじゃないよ(笑)・またの挑戦を心に誓い、ここで納竿とした!

今回友人たちも数は出なかったものの、やはりこの時期の利根川の鮎は良型揃いで強い引きを見せてくれる。日々、尺アユも姿を現しているようだ。大物が潜む関東随一のフィールド。鮎はまだまだ錆もなく若い!シーズン締めくくりの尺鮎チャレンジ!数にも勝る強烈な引きの〝坂東太郎〟に挑もうではないか!!


施設等情報

群馬漁協協同組合
料金:日釣り券2,000円、年券11,500円 群馬漁協協同組合ホームページ

施設等関連情報

松居釣具店
住所:群馬県渋川市北橘町249
TEL:0279-23-3985
※オトリあり1匹600円・遊漁券は阪東漁協、群馬漁協共に取り扱いあり
※アユ用品の取り扱いもあり
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

SHOHEY
鮎にゾッコン!ずっと川に浸かっていたいと思う日々を過ごす。3~4月は渓流釣り、5~10月の休みは全てを鮎釣りに捧げ、全国各地を「鮎な夏!」で駆け巡る。主催するアウトドアの団体にて、キャンプや釣り初心者のためのイベントなども開催。
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