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【井田川】禁漁直前の富山河川!終盤なのに良型鮎が入れ掛かり!

2024年10月12日公開

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9月いっぱいで鮎の禁漁を迎える富山河川。今年は夏頃から「入れ掛かり~!」「束釣り」などSNSでも多くの情報が飛び交っていた。シーズン中に一度は訪れたいと思っていたもののなかなかタイミングが合わず…気づけば禁漁目前。漁期も残り3日に迫った9月最後の週末ギリギリに滑り込みセーフで富山釣行を計画。シーズン終盤にもかかわらず釣り師で賑わうフィールドでは、最後の力を振り絞り輝きを放つ鮎たちが待っていた!

【この記事を書いたライター】SHOHEY

不安定な天候、爆風予報!さてどの河川に向かうべきか??

本来、富山には9月第4週の3連休に訪れる計画を立てていたが、悪天候のため断念。なんとか禁漁ギリギリのリベンジ釣行となった。気温は低く朝は19℃。決して天気が良いとは言えないが大雨の心配もなさそうだ。しか~し!問題は〝風〟。個人的に鮎釣りをする際、雨よりも、寒さよりも、風を最も苦手としているのだが、この日は海からの風が5~7mと爆風予報。長い竿を扱う鮎釣りにとって、非常に厄介なのである。風が強いと、はっきり言って竿を操作することは難しい。何をしているのか分からない状態になってしまう…。

当日は富山県の中で最も好調であった神通川を目的地にしていたのだが、川幅が広く風を交わしにくいため釣行前から不安を感じていた。現地に到着後、とりあえずオトリ屋「フィッシング吉井」さんを訪れてみると、相変わらず活気に満ち溢れており、多くの釣り客で賑わっていた。お店にいる釣り人たちは皆、神通川へと向かうのだろうか?

店主に今日のポイントの相談してみると、空を見上げながら「きっと予報通り風は強くなるだろう」とのこと。であれば、規模が小さく少しでも風を交わせる神通川支流・井田川はどうだろうかと尋ねると「井田川も良いよ~」ということで、丁寧に絶好調のポイントも教えていただき、即決!実は井田川への釣行は2年ぶりで、初釣行の時は足で踏みそうになるほどのアユだらけで、入れ掛かりも楽しめた思い出の川でもある。久しぶりの井田川釣行はいかに!?

浅場は垢ぐされの影響か反応悪し!見切りは早めに!ポイントの見極めが重要!

今回は初のポイントとなる八尾スポーツアリーナ上下流エリアへ。車を川に横付けできて、とてもアクセスが良いポイントだ。河原に着くとそれなりに車の台数が…。「どこから入ったらいいだろうな~?」などと考えつつ、釣り人と挨拶を交わしているとどこかで見た顔が…。その方は、今年の埼玉県・荒川解禁でお会いした釣り師だった。今シーズンは本当に偶然の再会が多い。荒川で出会った釣り師含め「今日は釣れるかな~」「釣りたいね~」などと言葉を交わしつつ、和気藹々としたスタートとなった。

雨なし!風なし!でひと安心。私は橋下のチャラ瀬から右岸にかけての深場へ。相方は大きく上流へと移動していった。浅場では鮎の跳ねる姿は見られたものの、石の色があまり良くない。人も多かったのでとりあえず竿を出してみると、今日のオトリがめっちゃ元気!泳ぐ泳ぐ!目印のすぐ脇で鮎が跳ねるなど、川も生命感に溢れている!これは期待大…と思いきや、掛からん!う~ん、出だし不調の予感…。

跳ねた鮎はそれほど大きく見えなかったので針のサイズを落としてみることに。ん~反応もないぞ!確実に鮎は居ると言うのに。一番の不安はこれほど良い泳ぎのオトリを泳がせても、掛からないと言うことであった。

そんな中、下流が何やら賑やかだ。水深のある流れの緩い場所で良型の鮎が掛かっているようだ。その後、連チャン!おじさま1人が怒涛の入れ掛かりを楽しんでいるではないか!掛かる鮎はいるぞ!探せ、私!(笑)。

 

足で距離を稼いだ先で感じた〝良型の強いアタリ〟

水深のあるポイントの方が良いのか?お得意の〝真似っこ〟で、右岸の深みへオトリを入れてみると、反応があった!するとついに「コツ」と小さなアタリ!釣り上げられたのは、小ぶりだがサビも出始めたオス鮎。明らかに下流のおじさまの釣った鮎とは違う。釣れはしたものの、やはりこのポイントではないのだろうか?良い鮎が着く場所を見極めないと、連チャンはなさそうだ。

錆びた痩せ鮎であったが、力強い泳ぎをしてくれる。しかしやはりこのポイントで連チャンすることはなく、途方に暮れて相方に連絡してみると「反応あるよ~デカイの釣れるよ~」という状況のようだ!な!なんと!水深のある瀬で釣れているという!上流の瀬まではかなり川を遡らなければならなかったが、私は迷ってる場合ではなかった。

せっせ、せっせと上流へと遡行する私(笑)。やっとのことで瀬に辿り着いた。このポイントは車から遠く、遡るのもハードなせいか釣り人の姿は皆無。ひと瀬、貸切となった。下流よりも明らかに石色が良く、ヘチでは多くのハミ跡が見られる。左岸の草むらギリギリに立ち、オトリを放つと…ガツ、ガツ。さっき掛かったアユとは明らかに違う強いアタリをそこかしこで感じることができた。ついに、鮎み~っけ!

瀬の中の〝ド流芯〟で目印ぶっ飛び!良型アユの連発!

場所を移動してからのひと流し目。「トントントーン!」と目印が気持ちよく引き込まれたかと思うと、強烈な「ギューン!」。海産らしい何段も続く立て引き。「デカイ!」。寄せる場所もなく引き抜くしかない!竿のシナリを最大限に生かし、なんとかタモインに成功した!手にした鮎は先程とは別物で、プリップリの良型メス鮎だった。瀬の中で掛かったこともあり、やりとりもスリリングだった。

ここからなんと5連チャン!ポイントさえしっかり抑えれば、入れ掛かりが始まる。流す筋を少しずつ変え反応のない所では粘らず、見切りを早くすることがキモだ。反応のある所ではしつこく何度でも追ってくるので、粘るべし!さらに上流の瀬に入った相方も良いペースで掛けている。言葉を交わさずとも「サイコーだね」の言葉が聞こえてくるようであった。

掛かっては強烈な引きにパニックを繰り返す私。バタバタと釣りをしていると、ここで痛恨のミスが発生!竿を担いだ時に、木にラインを引っ掛けてしまったのだ。無事回収できたものの水中糸に傷が入っている…。「切れるほどではないか…!」と、そのラインをそのまま使ったのがまずかった。こういう時に限って、というヤツである。

直後に、今日イチのアタリがあったのだ!竿は大きく曲がり、オトリ鮎が顔を見せた瞬間のことだった。「プッチーン!」。どんぶり~思わず切れた~と叫んでしまった(泣)。ラインを張り替えることを怠った結果である。改めて丁寧に釣りを進めていくことの大切さを感じた瞬間であった。

夕方になると少し風が吹くこともあったが、これは許容範囲。されど寒い!でも寒いけど釣れる…やめられない(笑)。心頭滅却!釣れた瞬間は寒さも忘れるというものだ。そして、いよいよ目印も見えなくなってきたタイミングでも、井田鮎たちの活性は最後の最後まで落ちることなく激しく追ってくる。最後に手にした1尾は、今シーズンの富山釣行を締め括るに相応しい体高のある美しい良型鮎であった。

強風の中、神通川へ向かった方々も素晴らしい釣果を出していた今日。まだまだ元気な鮎たちで溢れる富山河川。でも、終わりは目前。灼熱の暑さの日も、荒れた嵐の日にも負けずに最後の最後まで私たちを楽しませてくれた。

帰り道、茜色の夕日は綺麗でちょっぴり切ない… 別れを告げるのは名残惜しいが、次の世代へとしっかりと命を繋いでもらい、また来シーズン力強い富山の鮎たちに会えることを楽しみにしよう!

施設等情報

婦負漁業協同組合 婦負漁業協同組合Facebook

施設等関連情報

日釣り券3,000円、年券6,000円

「フィッシング吉井」
オトリ・遊漁券取り扱いあり(オトリ預かり・冷凍預かりあり) フィッシング吉井ホームページ
     
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この記事を書いたライター

SHOHEY
鮎にゾッコン!ずっと川に浸かっていたいと思う日々を過ごす。3~4月は渓流釣り、5~10月の休みは全てを鮎釣りに捧げ、全国各地を「鮎な夏!」で駆け巡る。主催するアウトドアの団体にて、キャンプや釣り初心者のためのイベントなども開催。
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