釣りビジョン

千葉県・大原沖のイワシパターン・マダイ!

2016年02月01日公開

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「一つテンヤ・マダイ発祥の地」とも言われる千葉県・大原。昨今確立されつつあるイワシを追う良型マダイを狙い撃ちするイワシパターン・マダイ。今シーズンも外房地区にイワシの群れが入って来た。積極的にこの釣法を取り入れている大原港『広布号』のHPにも連日良型マダイの釣果写真が掲載されている。私もこの波に乗って良型マダイを求め『広布号』に乗った。

船前集合、集合時間は事前案内

『広布号』では、午前船の場合、船長到着後に車に置いてある乗船名簿に記入、釣り座はクジ引きとなる。グループの場合、代表者がクジを引き、仲間同士バラバラになる事はない様に配慮されている。この日の集合時間は午前5時30分。大ダイを釣る気満々で気合が入り過ぎ、到着したのは5時、それでもすでに何人か到着していた。受け付けを済ませ、釣り座が決まり、出船までの間、各自準備に余念がない。うっすら明るくなり始めた6時、10人が乗り込み出船した。

イワシパターン・マダイとは…

元々フィッシュイーター(生きた魚を食べる)であるマダイ。この時期イワシの回遊にあわせてイワシの群れについている大ダイを狙うのがこの釣り。まさに『広布号』のコンセプト「Big oneを狙う」にマッチしている釣法だ。 イワシパターン・マダイといっても道具(仕掛け)はジグ、タイラバ、イワシそのものと様々だが、『広布号』では一つテンヤ用のテンヤにワームをつけて狙うので、ワームだけ用意すれば一つテンヤ用タックルでそのまま挑戦できる。
釣り方の基本は底をしっかり取る一つテンヤの縦の釣りとは違い、どちらかといえば横の釣りでキャストした後は、ほぼタダ巻き。兎にも角にもイワシがいないと話にならないので、群れをいかに早く見つけられるかがこの釣りのポイントになる。そこは大ダイ釣果を毎日のように更新している野島船長にお任せである。

 

ドラグ調整はしっかりと!

移動すること1時間、イワシの良い魚探反応が出た。この日は波が1.5m、ウネリがあり、風も5mだったが、この時期にしては“普通”。「始めて下さい。水深は20m前後。巻かないと釣れないので一日やり通して下さい。アタると大きいからラインシステム、ドラグ調整はしっかりね」と船長。
“横流し”の釣りになる為、どうしてもラインが左舷、右舷で船から出る側、船下に入る側となってしまう。皆が平等になるよう船長は一流しずつ左右を入れ替えてくれる。流し直すこと数回、待望の初ヒットは右舷トモ(船尾)の師資田さん。釣り上げたのは“本命”のマダイ。使用したのはワームではなくテンヤ竿でも使えるマイクロジグ。着底後の巻き始めでアタったそうだ。しかし、イワシのまとまりが悪く、残念ながらこの1匹で移動となった。

イワシパターン・マダイ本領発揮!
その後、イワシの良い群れが見つからず移動が続いたが、9時を過ぎた頃から魚探にはイワシのまとまりが多くみられるようになった。ここからが勝負である。
するといきなり左舷トモからドラグ音が鳴り響いた。竿先がグングンと引き込まれ、良型マダイであるのは間違いなさそうだ。やり取りすること数分、海面に浮かんだのは3kg近い中ダイだった。釣り上げたのは長谷川さん。ジグヘッドタイプのテンヤ+ワーム白と“王道”のセット。着底後、巻き始め前にコンコンと前触れがあり、その後も巻き続けたら食い込んだとの事。船長の話では「一旦スイッチが入れば連発もあるから」との言葉に船上の釣り人にもスイッチが入った。

ついに大ダイ登場!

マダイも船上もスイッチが入った効果か、流し直してすぐに左舷大ドモからドラグ音が響いた。今度は更に大きそうだ。水深20m以下の浅場でもなかなか上がってくる気配がない。水深が浅いだけにマダイは海面まで元気一杯である。釣れて来たのは、この日最大の4.5kg!釣り上げたのは長谷川さんの釣り仲間、伊藤さん。着底後糸フケを取り、巻き始めと同時に引き込んだと言う。伊藤さんはイワシパターンのマダイ釣りは初挑戦とか。続いて右舷胴の間(中央)でドラグ音が鳴り響いた。しかし、今度は今までと違いラインが走っていく。「“青物”だから、少し強引にやり取りして。じゃないと上がってこないから」と船長。
10分後、やっと上がって来たのは良型のワラサだった。釣り上げたのは北村さん。その後、アタリが遠のいたが、最後の一流しで、最初にマダイを釣った師資田さんがマイクロジグで1匹追加し、左舷ミヨシ(船首)寄りの岸さんが白ワームでヒラメを釣り上げ、定刻の11時に納竿となった。

「Big One」に挑戦してほしい

『広布号』では、昨シーズンから本格的にイワシの回遊時期に合わせてイワシパターン・マダイを行なっており、今年も1月中旬から開始して中ダイ、大ダイをコンスタントに釣り上げている。 船長は、「キャストしてのただ巻きが基本なので、エビ餌だとどうしても頭が取れやすい。ワームの方がお勧めですね。底ダチを取っても宙層を狙っても構いませんが、アクションを入れるとなぜか釣れないので、一定の速度で巻くようにお願いしています。テンヤは何でも大丈夫です。キャストして横引きを長く取れると釣り易いですよ」と話す。
イワシが回遊している3月一杯は、イワシパターン・マダイを行なうので、一発大ダイを狙いたい人、この時期だけ楽しめるこの釣法、是非挑戦して頂きたい。

今回利用した釣り船

千葉県大原『広布号』
〒298-0004 千葉県いすみ市大原11574(集合場所)
TEL:090-4811-1091 釣果・施設情報 広布号ホームページ

出船データ

一つテンヤ・マダイ、イワシマダイ予約乗合
料金:1万2,000円(餌込み、氷付き)
集合時間:午前5時30分(電話確認)
出船時間:6時00分
納竿時間:11時00分
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

森住 貴義
釣りビジョンAPC。
タナゴからマグロまで、幅広く実釣。釣果よりも楽しくをモットーとするエンジョイアングラー。
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