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【ひとつテンヤ】大型が連続ヒット 今期の鹿島沖はマダイが熱い!茨城県鹿島港『幸栄丸』

2025年04月09日公開

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今回は茨城県鹿島港の幸栄丸から、マダイがメインターゲットの「ひとつテンヤ」の釣りをレポートする。今春はすでに大型も上がっているうえに、ひとつテンヤ以外にも「メタルジグ」の使用もOKとのことで、非常に面白い展開になりそうだ。ファミリーやビギナーも良型マダイを手にするチャンス!

【この記事を書いたライター】山口 充

アクセス・乗船

車利用の場合、最寄りICは東関東自動車道「潮来IC」となり、そこから約15km、25分ほどで到着する。カーナビ利用の場合は「鹿嶋市新浜13番」と設定しよう。船の前が駐車場となっており、釣り物別に看板があるので、まずは釣り座を確保。その後、受付場所の横に乗船名簿があるので必要事項を記入して待機する。時間になると受付開始料金を払って乗船といった流れとなる。待ち時間は店内の休憩スペースで過ごせるのも嬉しい所。また、『幸栄丸』の名物とも言えるのが直営の魚介専門店「浜焼き漁師小屋」。缶を使って豪快に牡蠣を蒸し焼きにする「ガンガン焼き」などの料理が楽しめる。ぜひ、利用していただきたい。

テンヤは5~10号まで幅広く準備!メタルジグの使用もOKだ!

タックルは2.4m前後の「ひとつテンヤ」専用竿と小型~中型スピニングリールの組み合わせで、道糸はPE0.8~1号。リーダーは2.5~4号。リーダーに関しては大型も多いので、余裕を持った号数で楽しんでいただきたい。

テンヤは5~10号を用意。記者は5号前後を使うことが多いが、幅広い号数を準備しておけばキャスト時の沈降速度や海況など、幅広いシチュエーションで使い分けられる。また、今回は誘導式タイプを使う釣り人が多く見られた。テンヤに比べてシンカーと餌が離れ、喰い込みがよいとのこと。

エサに関しては、「活きエビ」のサルエビが配られた。10匹程度付いているが、追加の場合は船上で1,000円で購入する。なお、『幸栄丸』では、ひとつテンヤのみならず、メタルジグの使用もOKとされている。メタルジグのウエイトは、40~60gが基準となる。

 

当日は3隻出しの大盛況

受付も始まり次々にお客さんが乗船。なんとこの日は平日ながら3隻出しの大盛況。ここ数日良型マダイが多く出ていて大物を狙う釣り人で賑わっていた。当チャンネルでもお馴染みの宮本英彦さんも目の前の船に乗船していて「山口さん、ちゃんと仕事しているね」と笑顔で手を振ってくれた。好調なだけに様々なアングラーが狙いに来ているのも楽しい部分。

午前5時過ぎに小野慧船長の操船で鹿島沖のポイントに向け出船。ポイント到着まで約50分。取材数日前まで真夏日を経験していたので少し肌寒く、気温は15度に届かない。朝晩の気温差が有るので体調管理も兼ねて少し着込んで置いた方が得策。

ポイントに到着すると「パラシュートアンカー」が下ろされる。広範囲にマダイが居てテンヤ落ちるスピードと同調してくれるので釣りやすくなる。アンカーも決まりスタート。水深は24m前後。軽くキャストして沈めてシャクリ上げ、一旦止めてからゆっくりとテンヤを落とし込んで行く。上乗りさんに聞くと「底の方で良型がヒットすることが多い感じです。ただしホシザメが多く、我慢できるかという感じで」との事。しばらくするとハナダイが次々に上がり始める。水深が浅いので、引きも強く、楽しそうであった。

良型マダイが連続ヒット!

アタリが途切れたタイミングで、アンカーを入れ直して再スタート。水深は24~30m。すると右舷トモで大きな引き。ラインが出されながら「これは良いサイズかも」と丁寧なやりとり。海面を見ていると青白い魚体。「マダイだ!」と無事ネットイン。2kgクラスの風格ある魚体だ。

次に右舷トモでもヒット。「これも良い!」と上乗りさんがネットを用意。良型マダイ独特のフワッと浮いて来る瞬間は見応えがある。ネットイン直前に再び走り出し緊張が高まる。こちらも2kgオーバー。共に誘導式のテンヤでの釣果であった。次にヒットさせたのが、メタルジグを使用していたアングラー。テンヤ竿とは異なるルアーロッドなので腰があり、やり取りの違いも見ていて楽しかった。上がったのは3kg弱のサイズ。確かに各所でメタルジグを使うアングラーも増えて、実績が上がっている。

小野慧船長も「うちはルアーでもなんでもOKなので宣伝してください」と、ルアーマンにとっては嬉しい設定である。タチウオのジギングですら「魚が散る」と言われた時代が懐かしく、時代は変わったなと思った次第。その後もルアーマンが良型をヒットさせていた。

小学生アングラーが大活躍!

「マダイ」と聞くと敷居が高いイメージだが、タックルがシンプルかつ軽量ということもあり、ビギナーやファミリーでも楽しめる。今回、お父さんと一緒に乗船した小学生の皆斗君は、竿捌きも丁寧で次々にハナダイをヒットさせていた。「上手だね。普段はどんな釣りをしているの?」と聞くと、「この釣り(ひとつテンヤマダイ)です」と笑顔で答えてくれた。餌付けやリフト&フォール、喰わせるタイミング等も完璧。記者とお父さんがホシザメを連続ヒットさせているのを横目に、ハナダイ、カナガシラ、ショウサイフグと次々に魚種を追加させていたのは圧巻だった。

しばらくすると、大ドモで再び良型マダイがヒット、さらに女性アングラーに良型トラフグ、ルアーアングラーにイナダがヒット。船上は終始賑やかであった。記者は敢えて通常のテンヤで粘ってみたが、型を見た程度でアタリが少ない。ここで誘導式に変更すると直ぐにヒットした。魚はハナダイであったがアタリが多く、誘導なのでオモリ部分と餌を付けた針までの間隔が長くなり、ハリスの様な効果で喰い込みが良かったのだろう。

後半も時折良型マダイが上がり午後11時沖上がりを迎えた。3隻出しで別船では5kgオーバーも浮上。取材数日前には8kg超えと今期の鹿島沖は大型のチャンスだ!

今回利用した釣り船

茨城県鹿島港『幸栄丸』
〒314-0003 茨城県鹿嶋市小宮作1069-67
(カーナビには「茨城県鹿嶋市新浜13番地」と入力)
TEL:0299-82-2775
定休日:第3月曜日 釣果・施設情報 幸栄丸ホームページ

出船データ

ひとつテンヤマダイ乗合
乗船料金:午前<活きエビ使用時>12,100円/人※活エサ1パック付。エサ追加は船上で1,000円、<冷凍エビ使用時>11,000円/人※エサ別
出船:午前5時(揃い次第)
貸道具:あり(予約時に確認)
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

山口 充
プロアングラーとしてテレビ出演、企画、撮影、雑誌執筆やカメラマンをこなしながら「旅と釣り」をテーマに日本中を釣り歩く。公益財団法人日本釣振興会神奈川県支部長・普及振興委員会。2016年JGFA・MVPアングラーズアワード受賞。伝統の和竿「横浜竿」を使い、2020年IGFAタチウオ世界記録を獲得。
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