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川村光大郎の熱釣塾 スクーパーフロッグ活用術 【後編】 新製品スクーパーフロッグマグナム・ジグトレーラーでデカバス捕獲!

2022年10月11日公開

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カエルはブラックバスの大好物。そのリアルなキックアクションを再現したスクーパーフロッグを「ジグトレーラー」に⁉ ノーシンカーリグ、ダウンショットリグに次ぐ第三の釣り方を川村光大郎が緊急レクチャーする! デカバス特化型の新製品「マグナム」での54.5cmのモンスター捕獲動画も見逃すな!!

ノーシンカーリグ、ダウンショットリグに続く 「三の太刀」ジグトレーラー!

リアルなキックアクションを再現したスクーパーフロッグ活用術【前編】では、ベーシックなトップウォータールアーとしてのノーシンカーリグ、そして松本幸雄さんから伝授された中層攻略テクニックのダウンショット(以下DS)リグを豊英湖で解説してくれた川村光大郎さん。しかし、新たに驚きの釣果をただき出す釣り方が生まれたという…
「それはジグトレーラーとしての使い方です。これまた松本幸雄さんから学んだものなんですが、実は以前にもスクーパーフロッグオリジナルをジグトレーラーにしている人がいて、ボクも試してみました。しかしそのときは正直ピンとこなかったんです。通常のジグはヘッドとフックが一体で固定されているので、トレーラーであるフロッグの動きがどうしても硬くなる。ジグストで泳がせても不自然で、美味しそうな泳ぎには見えなかったんです」

それがなぜ、ジグトレーラーとしての活用法で効果を発揮するように?
「実は大型サイズとしてマグナムとダディの開発をしていて、松本さんにもサンプルを渡したのです。その後あるときに、DAIWAのスティーズフレックスジグ(以下フレックスジグ)に組んだアクションを見せてもらったところ『うわ、これは釣れる…』と」

圧倒的な生命感と水押しがデカバスを魅了する!

たしかにフレックスジグ(10g)にスクーパーフロッグマグナムを組んで、水中で泳ぐ姿はラバージグ&ポークのジグストでの泳ぎよりもさらになまめかしい。
「そうなんですよ。フレックスジグはヘッドとフックがジョイントなので、動きが見事に柔らかくなります。ジグストの要領で、ゆっくりめにロッドでゆする感じで泳がすと、レッグを複雑にはためかせて泳ぎます。ダウンショットリグと同様に、高浮力素材のワームを沈めて動かすことで大きな水押しも発生し、アピールも強い」

水中を泳ぐ姿を見ていると、ボディ全体がしなやかに上下に動き、さらにスカートのボリューム感の変化も加わっているのが分かる。さらにロッドで連続的に引っ張っているのにも関わらず、その移動速度はかなりゆっくりに感じられた。

「ダウンショットリグとの使い分けは、スカートのアピール力が増えるので、よりボリューム感が増し、デカバスへの訴求力が高まること。さらにカバー撃ちがしやすくなりますね。DSだと狭いすき間に入れるのが難しいですし、スキッピングもできません。とくにマグナムとなると、DSのシンカーは10-14gなので、カバー撃ちで水面に刺さりやすくなってしまいますから。その点、通常のラバージグほどではありませんが、フレックスジグならカバーの隙間にも入れやすくなるし、スキッピングもできます」

 

そして事件は起こった… 54.5cmのモンスター浮上!!

豊英湖での実釣解説では、釣りをしつつ動画撮影を行った。そして、豊英湖に行った人ならだれでも知っていると思われる、ボート店からほど近い堀切ポイントの沖にある浮き桟橋で事件は起こった…。
「ココはいればでかいと思いますのでマグナムのジグトレーラーでいきます」と言った川村さんは、やや離れたところからエレキを踏まずに惰性でボートを近づけて行く。水深およそ15メートル以上の深場に浮かぶ、いかにもの桟橋のキワに静かにジグを沈め、ボワンボワンとジグを泳がせる。3投目に桟橋に生えている植物のカバーギリギリにジグが着水し、沈み始めたときに川村さんの解説が止まると同時にロッドが鋭く動いた!
「ココで食ったらでかいんじゃない⁉」という言葉通り、明らかに50cmを超えるデカバスが大きな水しぶきを上げてジャンプ!! 息詰まるやり取りの末、大きなバケツのようなバスの口に川村さんの指がかかり、「マグナムフィッシュ!!」の叫びが、豊英湖にこだました…。
検量すると口閉じ尾開きで長さは54.5cm、重量は2770gのモンスターフィッシュ。そのヒットからの一部始終は動画でご覧いただきたい。

中間サイズのダディは汎用性の高さが魅力!

まさに「デカバス特化型」と銘打ったマグナムの本領発揮の1匹をキャッチしたのだが、「ジグトレーラー」のポテンシャルはそれだけにとどまらなかった。
「最大サイズのマグナムに対し、それに比べてボリュームと重量の少ないダディは汎用性の高さが魅力。【前編】ではノーシンカーリグで釣れましたが、もちろんダウンショットリグ、ジグトレーラーにもマッチします」
その言葉どおり、モンスターフィッシュを釣ったのちに、ダディとフレックスジグ(7g)のコンビで水中の立ち木や岸沿いのオーバーハングや茂みをタイトに狙っていく川村さん。
結果、47cmを筆頭に3匹のバスを追加した!
「マグナムでも40cmクラスも釣れるんですが、バイトの数と良型のバランスならダディに分があります。オリジナルはスピニングですが、ベイトタックルで扱えるのでカバー周りでも安心ですし」
ちなみにダディは来年の春にリリース予定とのことだ。【前編】で解説したノーシンカーリグ、ダウンショットリグに加えてジグトレーラーというワザを使いこなせば、スクーパーフロッグが活躍する状況はますます増えるはず。読者の皆さんもぜひともフィールドで試してほしい!

【動画】スクーパーフロッグ活用術【後編】新製品スクーパーフロッグマグナム・ジグトレーラーでデカバス捕獲!

【ミニコラム】 ノーシンカーリグでのスクーパーフロッグカラーセレクト法

【前編】でご紹介しきれなかったノーシンカーリグでの、川村流カラーリングのヒントをコラムでお届けしよう。

「目立たせたければ『バブルガムピンク』が一番。薄暗いときや濁っている状況でもバスに気づいてもらいやすく、勝負が早い。また、キャスト飛行を目で追いやすく、キャストも決めやすい」

「『ツチガエル』はよくバスに食べられているカエルの色に近く、ダークグリパンペッパーそのもの。ベースカラーと言っていいです。バスが下から見上げたときのシルエットもはっきり出るので、ナチュラルかつバスからの視認性の高い色ですね」

「『トノサマ』は透けたウォーターメロンで、 実用的なカエルイメージのカラーながら、視認性はいい。それでいて透け感はあるので、バスからはきつすぎない。ハイプレッシャーや晴天時、クリアウォーターに合います。色合いはちょっと弱々しいのにアングラーからの視認性はいい。『ツチガエル』とちょうど対照的ですね」

「カエル系カラーではないけど、よく釣っているのが『スモーキンベイツ』という色。松本幸雄さんからリクエストがあったカラーで、スクーパーフロッグはカエルだけじゃなくてブルーギルのイメージで使うと、もっと釣れる場面が増えますと言われたことがきっかけですね。もともとスモークカラーは、食い渋ったときに欠かせないルアーカラーなんですが、スクーパーフロッグにおいても、低活性やハイプレッシャーのとき、ブルーギルが多いときなどに適しています」

もちろん、ほかのカラーにも特徴と効果的な状況があるので、興味のある人はボトムアップのホームページで確認して欲しい。

施設等情報

豊英つり舟センター
〒292-1179 千葉県君津市豊英499-8
TEL:0439-38-2558 豊英つり舟センターホームページ

施設等関連情報

営業時間:6:30(ヘラブナ釣り)~16:30(10~3月)
※ヘラブナ・ブラックバス釣り。レンタルボート12~14フィートあり
予約:なし
定休日:木曜日
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

安倍 康浩
ルアー専門誌の編集者を経て、現在は釣り・アウトドアを中心に動画制作をおこなうTOZiiTO代表。霞ケ浦水系のオカッパリバスフィッシングや東京湾のボート(シーバス・チニング)、エリアトラウトなど幅広く釣りを楽しんでいるが、突出して得意な釣りモノがないのが長年の悩み。釣り以外にはSUP、キャンプ、家庭菜園など外遊びを趣味としている
instagram:
@yasuhiro_abe16
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