試合前日、まずはネイティブ攻略のポイントとなるベイトフィッシュ＝ワカサギの居場所探しをメインにして探っていく。
同じワカサギでも、群れになっている塊と、表層付近をフラフラと泳いでいるワカサギの２パターンがあるので、その双方を探した。これはエリアごとに狙う水深が違うし、アプローチするルアーも変わるからだ。
メインにしたエリアは山のホテル～元箱根湾～箱根湾。大方の予想通りの場所にそれぞれのワカサギがいた。私の魚探はライブスコープなどの高級魚探ではなく、未だに白黒の2D魚探だが、それでも情報収集には充分。８～10mラインにいる塊のワカサギを魚探で探し、表層を泳いでいるワカサギは目視で探していった。
その合間に放流バスがいそうなエリア（各湾内）を見て、翌日のためにキープしておいた。

朝は迷った。フライトが遅かったので、ネイティブに走るか、それとも放流バスをキャッチしてからネイティブ狙いにいくかで悩んだ。結果的には選手の行き先を見て放流に走った。
しかし、昨日見つけておいた放流バスがいないのである。この理由が分かったのはなんと次週の試合中。気づくのが遅すぎた。
1尾のみ見つけたので早々にキャッチ。揃ってはいないが、仕方ないのでネイティブ狙いに移行した。
目星をつけていたのは山のホテルの桟橋と大島、コベリの鼻にある倒木。それぞれをI字とブレードアラバマでランガンし、タイミングをはかっていったが、反応がなく時間だけが過ぎていく。
残りの時間を見て箱根湾に戻り、放流バスでのリミットメイクを目指したが、強風が吹きつけ、湖面が波立っていたので、水の中がなかなか見えない状況だ。そこでボートを同じ場所でクルクル回すという奥義を発動した。
ボートを操船していて、ボートの通過後に水面の波が消えるのは見たことがないだろうか。これを応用し、船をその場で回転させることで、それをわざとやるのである。これによって、少しの時間ではあるが水中が見やすくなる。これでバスを見つけて1尾追加。
結果、この日は2尾で1790グラム、14位でのフィニッシュとなった。

先週の優勝パターンを聞いてみると、ネイティブを獲るにはやっぱりI字だ！と思い、似たようなエリアをランガン。するとたくさん出てきた。
危うくフックアップさせそうになったので、ルアーを外す一幕も。ただ、試合後のチャンピオンとの会話中、「前日でもしっかり喰わせた方がいよ」とのアドバイスをいただいた。なぜなら“フックセッティングやカラーセレクトなどが合っているかが分かるから”とのこと。
そして、放流バスの居場所も確認し、明日のためにキープしてプラを終えた。
私のパターンは先週と同じだが、最終戦ということもあり、時間の割合をネイティブに振った。どうしても自分の好きなI字でバスを持って帰ってきたかったのだ。
早々にプラを終えて明日の準備。I字とダウンショット用でそれぞれ2本組み、ノットの組み替えやラインの巻き替えなど入念に準備を行なった。

結果から言うと無念のノーフィッシュ。しかし、やり切ったので実に清々しい気分である。
回ったエリアは元箱根湾、山のホテル、和田の角、大島、白浜～百貫の鼻。いずれもI字には反応がないので、レンジを落とすためにブレードアラバマを投入したが反応がなかった。
箱根湾に戻り、放流バスでまとめる作戦に移行したがバスが消えていた。ここでようやく気付いた。太陽である。先週や前日と違っていたのは太陽による日差し。この日差しがあることで放流バスが見えるようになり、それを釣っていたのである。時すでに遅しとはこのことで、最終戦を終えた。

■タックル1
ロッド：バス用スピニングロッド　6フィート4インチ　ウルトラライトアクション
リール：スピニングリール2500番ハイギア　シャロースプール
ライン：フロロカーボン4lb
ルアー：ポークルアーの1.8gダウンショットリグ

■タックル2
ロッド：バス用スピニングロッド　6フィート10インチ　ライトアクション
リール：スピニングリール2500番ハイギア　シャロースプール
ライン：0.6号PEライン＋フロロカーボン6lb
ルアー：I字系ルアー

ロッド：バス用ベイトロッド　6フィート8インチ　ミディアムヘビーアクション
リール：バス用ベイトリール　ハイギア
ライン：フロロカーボン14lb
ルアー：ブレードアラバマリグ