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川村光大郎・冬バス攻略ルアー四天王【前編】DS&メタルバイブ

2022年12月13日公開

川村光大郎・冬バス攻略ルアー四天王【前編】DS&メタルバイブ

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冬バスを釣るためルアー4選を川村光大郎が実釣伝授! 前編は、定番中の定番「ダウンショットリグ」と「メタルバイブレーション」のキモを動画とともに明かす!!(執筆:安倍康浩)

アングラー紹介
アングラー紹介
川村光大郎(かわむら・こうたろう)
霞ケ浦水系をホームレイクとし、オカッパリバス釣り界の最先端を走り続けるレジェンドアングラー。妥協のない探求心で、独自性あふれるルアー&ギアを生み出し続けるメーカー「ボトムアップ」を主宰。岸釣り以外では、レンタルボートスタイルでの房総リザーバー釣行も多い。

冬バスを釣るならルアーは4つに絞るのが川村流

冬バスは釣るのが難しく、その分釣れたら嬉しいもの。その価値ある1匹を手にするためのルアーセレクトを、熱釣塾・塾長川村光大郎さんに聞いた。

「冬はいろいろとルアーを使い回すより、ある程度ルアーを絞り込んでやり切ったほうが、釣果に繋がると思います。ボクはだいたい4タイプに絞りますね。ただ、その中身は急深で水色がクリアなリザーバーなのか、浅くて濁っている霞ヶ浦水系のようなフィールドなのか、もしくはボートなのか岸釣りなのかでも変わってきます」

それが今回のテーマ「冬バス攻略ルアー・四天王」というわけですね!

「その4タイプのルアーの中でも変わらないのが2つ。それがダウンショットリグとメタルバイブレーション。これは冬の絶対定番と言っていい」

たしかに冬と言えば、まずその2つのルアーが頭に浮かびます。それに加わってくる3つめは?

「ハードプラグであれば、クリアで水深のあるリザーバーではジャークベイト。中層を、イレギュラーなダートアクションとポーズの組み合わせで誘い、その下にいるバスを浮かせて喰わせます。これがマッディシャローになるとシャッドが欠かせなくなってくる。ボトムを叩きながら引くことが多くなるため、リップでスタックを回避しつつ、ただ巻きによる一定の動きや波動のほうがバスも追いやすいわけです」

では四天王の最後は?

「ボートでも岸釣りでもラバージグですね。ひと口にラバージグといっても、一発大物を狙うのであれば、ジグもトレーラーもボリューム感のある組み合わせにしますし、タフな状況で絞り出すとなると、よりコンパクトで繊細にアクションするタイプが欠かせない。ジグのいいところは、ジグとトレーラーの組み合わせ次第でボリューム感やアクションを調整できるところですね! いずれにしても、冬のバス釣りではこれら4つぐらいのルアーをローテーションしてるってことです」

「冬の釣りではある程度ルアーを絞り込んでいくほうがいい。ボクの場合は、フィールドタイプやボートまたは岸釣りにもよるが、だいたい4つでローテーションする」
川村さんの冬の四天王ルアージャンルは「ダウンショットリグ」「メタルバイブレーション」「ジャークベイトorシャッド」「ラバージグ」から構成される。

冬は朝と夕方のマヅメ時がチャンス!

今回の熱釣塾の解説は千葉県房総半島のリザーバー三島湖で行われたが、ちょうどダムサイト補修工事のために、満水よりも10メートル近い大減水だった。普段は水中に沈んでいる岬や沈木がボートよりも高い位置にあるような状況のなか、「四天王ルアー解説」がスタート。

「ここまで減水すると、湖の面積が半分ぐらいになったイメージですね。その分バスの密度は濃くなりますが、プレッシャーもかなり高まっているはずです」

朝イチは、ほぼ干上がっているものの細々と流れ出すバックウォーターとの合流点に向かい、ジャークベイトで探る川村さん。

「水温が下がる冬はバスの活動する時間も短くなります。その分、バスがフィーディングに入るタイミングに釣りをすることが、他のシーズン以上に大事。なかでも朝マヅメ、夕マヅメという、一日の両はじ30分はバスの活性が一気に高まります。仮に朝イチに釣れなくてその後ノーバイトでもあきらめることなく、夕方最後まで釣りをすること。ある意味、冬の釣りで一番大事なことです。また、冬でもいいサイズは浅めに上がってくるので、このタイミングで狙いにいきます」

取材時の三島湖は満水より10m近い減水状態で、夏場は水中にあった岬や沈木などが露出していた。(取材協力:ともゑ釣り船)
朝イチはフィーディングスポットとなる上流部へ。「バスが捕食するタイミングが限られる冬は、朝夕のマヅメ時が本当に大事」。

四天王その1 ダウンショットリグ

ジャークベイトで探ったものの、魚種不明のワンチェイスのみだった上流部から、メインレイクへ移動。ともゑボート近くの切り立った岩盤の岬周辺をチェックしていく。フレックスジグ+スクーパーフロッグマグナムのジグストでバイトがないとみると、次はスクーパーフロッグオリジナルのダウンショットにチェンジ。

「冬でも手堅くバスをキャッチしたいならダウンショットリグ。とくに昨年の冬に絶大な効果を発揮したのが、スクーパーフロッグのダウンショットです」

岩盤や立木などをダウンショットでじっくりと探っていく川村さん。切り立った岩盤沿いにリグを落とし込み、スローにロッドを上下させて誘うとバイト! 40cm近いグッドサイズの冬バスをキャッチした。

「岩盤の落ち切ったところで喰いました。今は減水中なのでそこまで深くないのですが、房総リザーバーなら冬は水深10mぐらいまでの崩落跡や岩盤、立木などを狙います。シンカーウエイトは3.5gを基準にして、ややスローテンポでシェイクしながらボトム付近をゆっくり横移動させて誘います。30cm以下から喰ってくるので数も狙えますし、45cmを超えるようなグッドサイズも期待できます。また、フォール中も横に泳がせても効率よくバスを誘い続けてくれるので、狙いどころが絞り切れていなくとも釣果に結びつけてくれる点もメリット。もし、バスのサイズを問わないのであれば、ブレーバーマイクロを使うと20cmぐらいのバスも喰うのでより数釣り向きです。ただ、小さくて極細なワームなので、アピール力は弱い。狙いどころが絞れているほど威力を発揮してくれるタイプです。こちらはボトムをズル引きやシェイクで誘ったり、ピンスポットを1点で跳ねさせるリアクション狙いも効果的です」

スクーパーフロッグのダウンショットリグについては、「熱釣塾・スクーパーフロッグ活用術・前編」で詳しく解説しているので、そちらも参考のこと。
「熱釣塾・スクーパーフロッグ活用術・前編」

ともゑ釣り船桟橋前の岩盤をスクーパーフロッグ(ボトムアップ)のダウンショットリグで狙い、39.5cmのグッドサイズをキャッチ!
ダウンショットのフックは、ライトニングストライク(ハヤブサ)。スクーパーフロッグには♯4 ブレーバーマイクロには♯6(プロト)。シンカーは、バザーズワームシンカーTGペアー(DAIWA)。スクーパーフロッグには2.6~3.5g。ブレーバーマイクロには1.8gを基準に、スピードフォールによるリアクションに特化させる場合は3.5~5gも使う。
「ややスローなテンポでシェイクしながら、ボトム付近の中層を泳がせてきます。浮力のあるエラストマー素材のために浮き上がりやすいので、やや重めのシンカーと組むことと手前に引っ張りすぎないのがコツ」と川村さん。
バスのサイズを問わないのなら、ブレーバーマイクロ(ボトムアップ)のダウンショットリグでのズル引きやシェイクでボトムを狙うのがおすすめ。

四天王その2 メタルバイブレーション

冬の四天王ルアーのなかでも定番の一つのダウンショットリグで、さっそくバスを手にしたわけですが、もう一つの定番メタルバイブレーションの使い方は?

「メタルバイブはリフト&フォールによる強い波動とフォールスピードの緩急で反射喰いを狙います。メタルバイブのなかでも、スライドして落ちていくタイプとシミーフォールするタイプ(メタルバイブレーションではフルーミーがはじめて実現)を使い分けます」

川村さんはダウンショットリグで釣ったあと、日陰ができるタイミングを見計らって、スティーズショアコンペティション・ファイヤーフラッシュにフルーミーを付け替え、岩盤の岬へ入り直した。ショートキャストで落とし込み、一度ボトムへ着底させ、小刻みなリフト&フォールで誘っていく。

「フォール中から動き始めに喰ってくるので、リフト時に乗っていたら追い合わせ」と探っていくと、すぐにバスが反応した。

「これがザ・冬の釣りです!」

フルーミーのシミーフォールや実際のロッドアクションはぜひ動画解説でチェックしてほしい。

「この釣りは根がかりがつきものですが、根がかり回収器を入れるとその場所がつぶれてしまうので、極力ゆすって外すようにしています。辛抱強くゆすり続けることでかなりの確率で外れますし、そこからの誘いで喰ってくることもありますから。軽く引っ掛かったらそれ以上強く引っ張らないことと、ボートやオカッパリでも足元であれば真上に移動して、メタルを左右に揺らすイメージでやるのがコツです」

四天王ルアーの残る2つであるジャークベイトとラバージグは【後編】で解説するのでお楽しみに!

ダウンショットリグで釣れた岩盤に日陰ができるタイミングで入り直し、メタルバイブレーションのフルーミーで口を使わせることに成功!
フルーミーはボトムアップから2022年12月に新発売されたメタルバイブレーション。
フルーミーは腹部に設けられたABS樹脂製のカップ状パーツによって、フォール時に左右に揺れるシミーアクションを発生する。
メタルバイブレーションは総じて引っかかりやすいので、根がかり回収器は必須。
タックル情報
タックル情報 ダウンショットリグ&メタルバイブレーション対応タックル
前編で解説したダウンショットリグとメタルバイブレーションはともに、スピニングバーサタイルロッドであるスティーズショアコンペティション ファイアーフラッシュ(写真右手前)を使用。ラインはエギング用PEラインに、フロロカーボンハリスをリーダーとしてセット。
◆写真左上から
【ヘビーバーサタイル】スクーパーフロッグマグナム+フレックスジグ10~14gとのコンビ・ギャップジグ+ブルスホッグダディなど
●ロッド:スティーズショアコンペティション ヘビーバーサタイルプロト(DAIWA)
●リール:ジリオンSV TW1000HL (DAIWA)+カーボンハンドル・コルクノブ(SLP WORKS)
●ライン:スティーズフロロ クロスリンク16ポンド(DAIWA)

【ジャークベイト】フェイス87・ビジョンワンテン・ワンテンジュニア・ボトムアッププロト
●ロッド:BLX LG651M/MLFB (DAIWA)
●リール:スティーズSV TW1000HL (DAIWA)+カーボンハンドル(SLP WORKS)
●ライン:スティーズフロロ クロスリンク12ポンド(DAIWA)

【バーサタイル】スティーズフレックスジグ7g+スクーパーフロッグダディ(プロト)
●ロッド:スティーズショアコンペティション SC C69M+ -STファイヤーウルフ(DAIWA)
●リール:スティーズリミテッドSV TW1000HL (DAIWA)+カーボンハンドル・コルクノブ(SLP WORKS)
●ライン:スティーズフロロ クロスリンク13ポンド(DAIWA)

【ベイトフィネス】コスモ2.5g+M.P.S ビッグ
●ロッド:スティーズショアコンペティション 661MFB-SVウェアウルフ(DAIWA)
●リール:SS AIR8.1L(DAIWA)+カーボンハンドル・コルクノブ(SLP WORKS)
●ライン:スティーズフロロ クロスリンク10ポンド(DAIWA)

【スピニングバーサタイル】フルーミー5g・スクーパーフロッグ・ブレーバーマイクロダウンショット
●ロッド:スティーズショアコンペティション SC S64L-SV・STファイヤーフラッシュ(DAIWA)
●リール:イグジストLT2500S(DAIWA)
●ライン:エメラルダスEX12ブレイド0.6号(DAIWA)+グランドマックスFX1.5号(クレハ)

光大郎 冬バス攻略ルアー四天王【前編】

冬バス攻略ルアー四天王・前編動画はこちら

施設等情報

三島湖 ともゑ釣船店
〒292-1174 千葉県君津市正木325
TEL:0439-38-2544
ともゑ釣船店ホームページ

施設等関連情報

営業時間 6:30~16:00(11~12月)※季節変動あり
※ヘラブナ・ブラックバスレンタルボート(1日3000円~)。バッテリー、エレキなどレンタルあり。素泊まり可。
車:館山道・君津ICから約20km
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

安倍 康浩
ルアー専門誌の編集者を経て、現在は釣り・アウトドアを中心に動画制作をおこなうTOZiiTO代表。霞ケ浦水系のオカッパリバスフィッシングや東京湾のボート(シーバス・チニング)、エリアトラウトなど幅広く釣りを楽しんでいるが、突出して得意な釣りモノがないのが長年の悩み。釣り以外にはSUP、キャンプ、家庭菜園など外遊びを趣味としている
instagram:
@yasuhiro_abe16
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