2023年03月06日公開
昨年の冬にメジナ狙いで裏切られ、リトライしたかった神奈川県・湘南江の島の表磯釣行。狙いは大きな“寒ボラ”だ。当日の天気予報では北風10m以上。こんな時は江の島表磯が絶好の“釣り日和”、穏やかな海でデッカイ“寒ボラ”とのファイトを満喫することが出来た。「磯の“寒ボラ”は美味い」の噂通り食味も抜群で、私の中でボラの価値がグッと上がった釣行になった。
湘南港駐車場から200m。江の島表磯へ
江の島大橋を渡り、左の突き当たりにある湘南港駐車場に車を停める。堤防の上の遊歩道を磯方向に歩き、階段を越えると有名な表磯「釜の口」。駐車場から近く、手軽に入れることもあって超人気のポイントだ。
ルアーやエギなど様々な釣り方をしている人で混雑しているので、一つ先の「水道口の磯」へ。「釜の口」向かい側のワンドが今回のポイントだ。非常に釣り人が多く、荒れ気味の感はあるのだが、ここはコマセを撒いてフカセ釣りをする人が少ないので、小メジナなどがよく釣れる。
江の島表磯は本格的な磯、しっかりとした装備が必要
観光地ということもあり、スニーカーで散歩する人も多く見かける。しかし、この釣り場は本格的な磯で、潮が高くウネリのある時は磯全体に波が被る事もあるので要注意。潮の流れも強くなる事もある。磯靴、救命具着用は必須だ。
近隣にコマセ使用の釣り人がいる時は、すでにボラが集まっている事もある。しかし、通常磯周りは小メジナ、ウミタナゴ、フグが付いていて、大きなボラなどは沖目を回遊していることが多い。そこで、ボラを寄せるための対策としてコマセが必要になる。上げ潮時にワンドから沖に出る潮が発生するので、オキアミとパン粉を混ぜた比重の軽めのコマセを潮に乗せてボラを寄せる。
釣り始めにボラがいない時は、ウキ下を2m程にして小メジナなどと遊び、その内にフグなどのアタリがなくなったら、大きなボラが寄る兆候だ。そこで、ウキ下を50~70cmと浅くしてボラ狙い。仕掛けはハリスフロロ2号1m、チヌバリ4号赤、アタリウキ仕掛け。ボラは赤いものに反応するのでウキ、ハリの赤は明確に効果がある。
タックルはグレフカセと同じよいが、速めの勝負が面白い
表磯のボラは普通に60cmオーバーが掛かるので、磯のグレタックル位は必要だ。ハリス1.5号でもキャッチできるが、70cmオーバーに走られると時間がかかるので、2号ハリスで負けない竿で速めの勝負が面白い。今回、竿はオレガ磯1-50を使用した。
ボラは見えることもある。アタリは明確だ!
コマセが効き出すと、数匹の群れでボラが入ってくるのが見えることがある。そこに仕掛けを入れて喰わせるのだが、付け餌を喰わない時がある。そこで、付け餌のタナは重要なので喰わない時は浅く(ウキ下40cm)にするなど試行錯誤が必要だ。太めのハリスを使用する時はウキ下を浅くし、下から魚が突き上がってくるようにすると、糸を見られずに喰わせる事が出来たりする。
アタリは明確、強めに即合わせをする。ハリ掛かりすると最初は強烈に走る魚もいるので、ドラグはある程度出る設定にしておこう。潜ることはないので焦らずやり取りが楽しめる。2kgオーバーと重さもあるので玉網は必須だ。
寒ボラは美味い。そして臭くない
あまり使いたくない表現ではあるが「“寒ボラ”は全く臭くない」。釣れた魚を持ってもクロダイ、メジナと変わらない匂い。今回は活きている内に血抜きをして持ち帰ったが、内臓(胃)には海苔が多くあったのでメジナなどと同じ食性になっているのかもしれない。
処理はウロコを落とし、下ろして定番の刺し身、味確認のための塩焼き、味噌汁、フライに。味噌汁が特に良い出来で強いうまみで絶品だった。