2023年06月03日公開
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和歌山県・紀南地方では海水温が20℃を超え始め、海の中は初夏の様相を呈して来た。4月に3kgのアオリイカを釣った私は、さらに大型化したアオリイカを“ヤエン”で釣るために、白浜町市江の地磯に赴いた。しかし、結果は中々思うようにはいかず、厳しい釣行を強いられることになった。
あえて白浜町市江の地磯へ
出掛けた釣り場は和歌山県西牟婁郡白浜町の市江だ。付近は蛍が乱舞し初夏の気配が漂っている。“ヤエン”釣りのシーズン終盤を思わせる雰囲気だが、あえてシーズン序盤に好調だった市江の地磯を選んだ。その選択は、シーズン序盤に釣りこぼしたアオリイカが、より大型化していると考えたからで、あえて好調の中紀を外して紀南地方をチョイスした。一発大物狙いの釣行である。
A級ポイントに“先客”!入った釣り場で流れ藻、海藻に苦戦
道中の釣り餌店でアジを5匹注文したのだが、3匹おまけしてもらい、8匹を同じ値段で売ってくれた。“ヤエン”師が少なくなって売れ残っているのだろうか? それとも店員さんのご厚意? 大物狙いになると神経質になるのか、どうでもいいことが気になってしまう。
釣り場に着くと、目星を付けていたA級ポイントには既に“先客”が…。仕方がないので、少し離れたポイントで釣りを始める。しかし、流れ藻と海藻が非常に多い。「アジに喰いついたイカに“ヤエン”を滑らせて掛ける」釣りでは、海中でラインの障害となるモノがあってはならない。気をつけてキャストするのだが、アジは平然と泳ぎ回り、流れ藻がラインに絡む。挙句の果てに海中の藻にアジが絡まってしまった。こういう場所ではウキ釣りに軍配が上がる。
待望のイカのアタリが!ところが…
日没後1時間程して待望のアタリが来た。アタリの出方的には、イカは大きくなさそうだが何とか仕留めたい。“一発大物狙い”といっても、釣れるものは釣っておきたいのだ。
3分程イカにアジを堪能してもらった後、ゆっくりとイカを寄せ始める。イカはアジに夢中になっていて、この段階では海藻を引っかけたのと大して感触は変わらない。充分に寄せて来たところで“ヤエン”を投入したが、この時、イカがアジを離してしまった! 慌てて仕掛けを回収。“ヤエン”を外してすぐに、イカがいたであろうポイントに、食べかけのアジを投入して様子を見る。
まんまとイカが再びアジを抱いて来たので、すかさず“ヤエン”を投入。イカが“ヤエン”に掛かって走り出す。この瞬間が堪らなく楽しい。型はさほど良くないが、なんとかアオリイカが釣れてくれた。
大型は釣れず、でもやっぱり“ヤエン”は楽しい
今回、大型のアオリイカを釣ることは出来なかったが、取り敢えず悪条件の中、1杯釣ることが出来た。
ポイントの選定からイカとの駆け引きなど、まだまだ課題は多いが、中紀の熱い場所ではない所で釣れたことは良かった。恐らく今シーズン最後の“ヤエン”釣行になるが、最後にアオリイカを拝めたことに感謝。釣ったアオリイカはユッケ風に調理し、美味しく頂いた。
この記事を書いたライター
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