2023年09月02日公開
いよいよ夏休みも後半戦。アユの夏は短い…。夏空を求めて四国から大移動して富山県へ。さてどこの川に行こうか?富山のアユ釣り河川と言えば「神通川」が有名だが、ちょっと穴場を探してみたくなった。人が少なくアユが釣れる川!そんな都合の良い川があるのだろうか?ここアユの里・砺波(となみ)でそんな素敵な川を見つけてしまった。
貸し切り状態で庄川アユを堪能!
気温37℃。暑い、とにかく暑い!強烈な陽射しが降り注ぐ富山県に到着した。富山県の他の河川に比べると情報の少ない庄川。実際に目にした庄川は夏休み期間にも関わらず釣り人が少なかった。「あれれ?」神通川が好調だったこともその原因のひとつなのだろうか。
友人の情報を頼りにオトリ屋さんへ。ここで色々と情報を聞こうと思っていたのだが…。着いた先はなんとセルフのオトリ屋さんだった。取り敢えず川に向かう事にする。ガラ〜ン!!誰もいない。「ここ釣れないのかな?」とも思ったが、あまり時間もないし、今日はひとまずここで竿を出す事にした。
川は小石底で水深は浅く、良い感じのチャラ瀬が何ヵ所かあった。どこに入ろうかと川を見ていると、ピチャピチャとアユが跳ね出した。「おお〜アユは結構居そうだ!」チャラ瀬の肩でやろうと流れの中を歩くとアユが走る。そんなに期待していなかっただけに、この光景にはテンションが上がった。ところが反応なし。「やっぱりそんなに甘くなかったか…」。
しかし、下流の瀬落ちの相方はひと流しで庄川アユを釣り上げた。そこからと言うものテンポよく掛ける〜。私掛から〜ん。こりゃポイントか?いやいや私の目の前にもアユは見える。相方を横目に30分程悶絶していると、カツッカッツーン!目印が引き込まれた。「これよこれよ!」海産特有の二段引き〜、キター!
オトリが野アユに代われば話は早かった。連チャン、気持ちの良い二段引き〜!最大20cm程の“庄川アユ”が日暮れまで釣れ続き、私達を楽しませてくれた。しかもほぼ移動なしでだ。あったぞ、穴場河川!
“野アユ”をいかに早く掛けて繋ぐか…これが鍵!
2日目。前日のポイントが好調だった事もあり、まずは同じポイントに入り、“野アユ”を手にいれるのが最初の作戦である! 今日は天気も良い事もあり、5、6人の釣り人の姿があった。川を見ながら準備をするが、あまりアユは掛かっていないようだ。しかし、幸いにも昨日のポイントが空いていた。
昨日良く掛かった事もあり、すぐに“野アユ”が取れるだろうと高を括っていた。早速相方と昨日と全く同じ配置に付き、釣り開始!「ん、反応がない」。アユの跳ねも見られない。沈黙の時間は続いた。ここからも良くなかった。昨日釣れたイメージから離れられず、釣れぬまま同じ場所で1時間も粘ってしまったのだ。
その後、私も相方もほぼ同時に、やっとの思いで何とか1匹目を掛けることが出来た。その1匹の“野アユ”を持ち、2人とも移動を決意。私は下流へ向かう事にした。「私よ、判断が遅すぎるぞ!」。
分流との合流点の瀬肩へ。釣ったばかりの“野アユ”を送り込むと間髪入れずカッツカッツーン!実に気持ちの良いアタリだ。型も良く掛かり所もバッチリ!この掛かったアユを送り込むと、またまた来ました。カッツカッツーン!「あ〜なんて気持ちが良いアタリだ〜!」。なんとこの連チャンは6回も続いたのだ。少しずつ瀬の流れに沿って移動しながら釣り歩いていく。元気なオトリは荒い流れの中でも流れに負けず、グングン泳いでくれる。ものの1時間で13匹!
しかし、ここで今日初のバレ!このバレによって連チャンがストップした。差し替え、差し替え、何とか次の1匹を取れば、また連チャンが始まり、少しのミスによって嘘のようにアユが掛からなくなる。この庄川はオトリの元気さが命!誤魔化しが効かないのだ。いかにオトリを繋ぐかによって釣果に大きな差が出るはずだ。
あともう一つ。アユの多く見える緩い流れよりも、瀬やオトリの入れにくい小場所で連チャンする事が多かった。周りの釣り人を見ていても瀬釣りをしている人が少なかったので、竿抜けになっているのかも知れない。 時折ミスをしながらも、気持ちの良いアタリを楽しみながら一つ下の橋まで釣り歩いた。
だいぶ歩いてしまったな〜、車が遠い…。上流から帰ってきた相方に話を聞くと、やはり瀬が良かったとの事だ。 さあ、今日も目一杯楽しんだ!納竿としよう~。
“庄川アユ!は絶品!まさに至福の味わい!
いそいそと片づけをするのには理由があった。今日は富山市内の行きつけのお店で、この釣りたてのアユを調理してもらえるのだ!庄川のアユは水が綺麗で冷たいことから身が締まって香りが良いことや、骨や皮が柔らかくとても美味しいと評判だ。あ〜考えただけでもよだれが出ちゃう(笑) 。
釣りたてのアユを渡すと塩焼きと天ぷらに!富山のお勧め日本酒と一緒に頂いた。本当に美味しいもの食べた時って、何にも言葉が出てこないものですね〜。ただただアユに感謝し味わうべし(笑)。一日の釣りの疲れも心地よく、あ〜良い夢見れそうだなぁ〜。
ちょっと寄り道の冒険もお薦め!
どの地域にもメイン河川、有名河川と言うものはある。しかし、それ以外にも日本には多く素敵な川が存在する。情報がなかったり、ポイントが分からなかったりと苦労は多いかも知れないが、自分の足や目で川を探すのも楽しいものである。全然釣れなかったり外すこともあるかも知れない。しかし、それも一つの経験となり、いつかあるかも知れないラッキーに出会えるかも? これからもアユ竿を携え、この美しき日本の川へ冒険をして頂きたいものだ。