2023年11月30日公開
キンと冷たい空気…富士山も純白の衣をまとった姿が美しい季節がやって来た。同時に今年も私の海釣りの季節がやって来た。怒涛の鮎釣りシーズンも終わりを迎え、静岡県は沼津の防波堤までのんびりと釣り糸を垂らしに行くことに。相方と二2人で泳がせ釣りやライトな釣りを楽しんできたぞ!
アオリイカが絶好調!?じゃあエギング!?
さてさて今年はどんなお魚が釣れるのだろうか?昨今、海水温の上昇などもあり海の魚にも変化が見られるようだ。そこでまずは釣り具店での情報を収集することにした。さっそく毎年立ち寄らせてもらっている『釣具・釣り餌タイシ』さんへ。
「最近は何が釣れていますか?」との質問には、「アオリイカが絶好調!」とのことだった。その他にはカワハギやイシダイなども釣れているとのこと。お~なんと豪華なライナップ!さ~て何を買っていこうか?と店内をうろうろしていると、定員さんがお勧めを色々教えてくれた。「泳がせ釣りが面白いのではないか?」と言うことなので今回はあまりチャレンジしたことのないアジの泳がせ釣りをしてみることにした。
さらに話を聞いていくと、面白い情報を得た。『釣具・釣り餌タイシ』さんでは、今年7月から泳がせ用の生き餌を、アジだけではなく「サバヒー」という魚も仕入れているとのことだ。サバヒー?聞いたことのない魚だったが、別名ミルクフィッシュと呼ばれる東南アジアの魚だという。故に高水温に強く日本の暑い夏にはもってこいとのことだ。アジよりも餌持ちがよく大人気商品となっているらしい。
しかし、あまりの人気に何と当日は品切れ…。残念。私達の後に来た釣り人達も売り切れという話を聞くと「え~」と落胆の声をもらしていた。是非、次回は実際にサバヒーとやらを使ってみたいものだ。と、言うことで今回はアジを購入し釣り場へ向かった。それともう一つ、私がかねてより使ってみたかった「虫ヘッド」とイソメを購入。さ~今日はどんなお魚達に出会えるだろうか?
なんとも魚種豊富な釣り場に歓喜!
この日は気温も低めで強風予報であったにも関わらず、釣り場は多くの釣り人で賑わっていた。みなさん、サビキ釣りに、フカセ釣り、アオリイカ狙いのヤエン釣りに、エギング、泳がせ釣りと実に様々な釣法で魚を狙っている。何とも活気ある釣り場だ。長く続く堤防のちょうど中間当たりに空きがあり、今日はここを釣り座とすることにした。
私達の周りにはエギンガーが多くいた。仕掛けを用意していると早速エギンガーのひとりが竿を曲げる!早速のアオリか!?駆け寄ってみると、かわいいタコちゃんだった。アジの泳がせ釣りでアオリイカを狙う相方に対して、私は初の「虫ヘッド」を投入。言うなれば餌を付けやすくしたジグヘッド。オモリとラインが直結しているためアタリがダイレクトに伝わってくる。これにイソメを付けてボトムを探っていくと私の竿に早速反応が!ブルッブルッ!ガツガツ!グッと竿先が入り巻き上げてみれば小さなカサゴちゃん。これがいくらでも釣れる。手軽で“坊主”逃れ!お子さんでも容易に扱える手軽さで、何かしらの反応をもたらしてくれる。
引き続き堤防をラン&ガンしながら探っていくと、今度はガッツン!と大きなアタリ。透明度の高い沼津の海では時として餌を食う瞬間を目視することができる。今度は何やらシマシマの魚がイソメを吸い込んだ。強い引きの後、上がって来たのはタカノハダイだった。さらに、隣のフカセ釣り師にもシマシマの魚が!こちらは小型のイシダイ。爆釣とはいかないものの堤防のあちらこちらで竿が曲がり、終始、釣り人達は笑顔で過ごしていたのが印象的だった。
ひとつ気になったことは、ベイトが見えないこと。毎年ここではイワシやタカベなどが多く見られるのだが、今日はさっぱりである…。
夕マヅメに“今日イチ”の竿のシナリ!!
お昼までに五目釣りを達成し、午後は私もアジの泳がせ釣りに挑戦!相方は引き続きアオリイカ狙いだが、私は“青物”やヒラメ狙ってみることにした。アジを投げ、竿置きに竿を置くと、ブルブルと竿が震える。泳がせ釣りに慣れていない私にとって、これはアタリなのか?アジなのか?判断が付かずドキドキする時間が過ぎていった。それからしばらくすると『釣具・釣り餌タイシ』の店員さんが様子を見に来てくれた。竿を見て「これはアジが元気なんだね~」とお店の商品を自画自賛(笑)。
この泳がせ釣りと言うのは待つ時間が夢を膨らませてくれる。しか~し、中々反応がない。そこで、気分転換がてらあちこちを偵察してみることにした。すると、遠路はるばる岐阜から来たと言うお父さんが、テンポよく竿を曲げていた。何がそんなに釣れているのかと思えばカワハギである!ちょい投げで連発!堤防でこんなにカワハギが釣れるのは初めて見た!「釣れてますね~」と声をかけると「今日は調子いいね~」と満面の笑み。
さらにさらに、その近くで何やら賑わっているようだったので足を運んでみると、ヤエン釣り師に大きなウツボがヒット!もう大忙しだ。その隣では、アオリイカと思われるアタリがあったようだが、あと少しのところで離してしまったようだ。しかしながら、夕方に近づくにつれて活性も上がって来た模様。ベイトがようやく入ってきたのか、沖の方では“鳥山”も発生している。
引き続きウロウロしていると、遠くで相方が竿を持っているではないか!「キターーー!」。私の仕掛けにヒット!竿先がグングンと引き込まれる明らかなアタリだ!しかも大きそう!一緒にいた釣具屋さんがタモを用意して待ってくれている。ドラグが鳴る!これは“青物”か?うっすら海面に姿が見え始めると「カンパだ!カンパだ!」と釣具屋さんが叫ぶ。ターゲットはとにかく暴れ、中々寄せることが出来ない。相方とカンパチとのファイトが続く!こうなると竿を交換することもできず…あ~私も竿を持ちたかったな(笑)
ようやく姿が見え、いざタモへ!と、次の瞬間…スッと竿先が戻ってしまったのだ。「ウソ~~~~~!」バレた…なんてこった。漫画のように天を仰ぐ相方。でもまあ、釣りの醍醐味でもある魚とのやりとりを楽しめたからよかったよね、と励ました。くう~これだから釣りはやめられないのである。このあと再びアジを投入したがヒットには至らず納竿となった。
ロマン溢れる堤防釣り!
バケツに汲んだ海水はまだまだ暖かい。季節は間もなく冬を迎えるが、海の中はまだまだ秋模様。沼津の海には黄色や青が美しい熱帯魚のような魚や新子のアオリイカの姿も多く見られた。子供から大人まで様々な魚が楽しませてくれる、ここ沼津。何が来るかな?とワクワクする時間が待っている。
今回は悔しい思いもしたが「楽しむことが1匹につながる」。釣りはいつだって後ろ髪引かれるぐらいが丁度いい。こうして私はまたロマン多き釣りに行く計画を立てるのだった。
施設等情報
施設等関連情報
「アクセス」
東名高速 沼津ICからR414を南下し、県道17号沼津土肥線に入ってさらに南下。
道なりに進むと木負堤防へ。