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【北九州】古希の釣り人が奮闘!響灘に開かれた若松運河で大シロギスを狙う

2024年05月29日公開

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日本中がGWで沸き立っているので古希ジイも人波の坩堝の中で沸騰してみたいと海へ行った。もちのろん、シロギスを狙ってブン投げに行くのであるが、九州からわざわざ出かけた山陰がまさかの不漁…。とぼとぼと帰路についたのであるがその後なんと、近場の北九州若松で良型のキスを掛けることができたのだ。運河という身近な海にいたシロギスはやっぱり幸せの青い鳥だった。

山陰で超絶スカタンを食らい、近場、響灘若松運河で再起を期す

GW中、山陰の砂浜で投げた。例年この頃になるとシロギスがウジャウジャ押し寄せてもう魚だらけ、もはや魚の隙間に水があるというありさまで、ウホウホ気分で車を走らせる。
さて早朝。いつものポイントの川の上流には温泉があり、温かい水が優しく砂を浸してくれている。ここは春先から釣れる…はずの浜だがまったく魚がいない…。予報では8mの南東の風は激しさを増すばかりで、425-27(4.25m-錘負荷23~30号)の竿があおられる。

早々にこのポイントを諦め、風裏を探して場所を換えた。次のポイントは半円の形に浜がエグれていて投げやすそうだが、浜に降りても風が吹く。「強風に風裏無し」とエド山口氏が言っていたが、その通りだ。竿をたたんでスゴスゴ帰る。GWであるにもかかわらず、人も魚も〝ウジャウジャ〟からほど遠い日であった。

さて、GW明け。釣れなくて欝々した気分を引きずりながら、近場の若松運河を目指した。実は四月の中頃にも出かけていて、釣れなかったのでまだだなと思っていたのだが、それからひと月近くが経過。ひょっとしたら魚が戻っているかもしれない、と辛抱できず…またしても運河を目指したのであった。

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若松運河に定点観測釣法で挑む

釣り場に着いたのは夜が明けたばかりの頃。だーれもいない。潮は満潮に向かって西に走っている。8ノットくらいだろうか。昔だったらやめていたけれど、今はいい潮時と考えるようになった。というのも潮の流れが速くともキスはいる。関門のキスは鍛えられていて、ちょっとやそっとの流れには負けないと〝投げ師の年金仲間〟から教えられていたからだ。

その通り潮がビュンビュン飛ぶ日でもいくらか掛けたことがあった。※段落末のリンク参照。

潮が西へ流れている時は二番ウテナ(運河沿いにある響灘遊歩道緑地に設置された釣台)から西へ、東へ流れている時は三番から東へ投げるのがいい。ただ潮が走っている時は正面に投げて待つ、潮が仕掛けを運んでくれるのでコリコリ巻いては待つ、を繰り返すのである。根掛かりを避けるためでもあるし、扇型に広い範囲を探ることができる。

竿もオモリも山陰と同じ。仕掛けの先は袖型赤バリ9号3本バリ。大バリを使ってキャッチ前リリースする算段で、幾らかは小さいキスを逃がしてくれるのではなかろうかと思っている。古希ジイの手返しはこれでいい。

さて、向こう岸に届けるつもりでブン投げて竿を置く。置き竿でほったらかしではなく巻いては間を置き、また巻くのである。潮が走っている時は竿を置いて固定していわば定点観測の基点のようにして、魚の着き場を探していくことにしている。関門では強い潮流に負けまいと重いオモリを使う投げ師が多いけれど、古希ジイの定点観測釣法では軽めの20号が潮に合うようだ。

福岡県・北九州:響灘。投げ釣りで大型シロギス!これからが楽しみな運河釣行! | 釣りビジョン マガジン |

 

運河に戻ったのは古希ジイだけではなかった、シロギスも戻っていた!

この日、魚はどんなところに潜んでいるのだろうか。澪筋だったりカケアガリだったり手前の捨て石の際だったり、キスの着き場を探る釣り始めが投げの勘どころとばかり、気合いを詰め込んでリールを巻く。軽いオモリが潮に運ばれていく様子がコトンコトンと竿先に伝わってくる。

そして、巻きにかかるとすぐに重くなる。澪筋のカケアガリに差し掛かったのだ。さらに巻くと、いきなりゴンゴンと竿先を弾く感触。竿を頬に寄せてそーっと反応を聞いてみると、またゴンゴンと続く。掛かったのだ。上がって来たのはプリプリ丸々の運河キス。9号のハリに見合う大きさだった。

その後、二匹続いたがアタリがなくなったので今度は東へ。潮に逆らって投げてみるとまたきた。今度は西へ投げてまた掛ける。カケアガリに藻が生えていてどうもその根周りに魚はいるようだ。あっちでゴンゴンこっちでゴンゴン。時に二連で掛かったりして、結果12匹。やったー。ツ抜けだ。この時期では超絶釣果だった。

佳き、釣りの日のまとめ

あっという間にエサのコケブ(イシゴカイ)20gはなくなってしまった。エサはいつもこの量で、一日の釣りが充たされる。これは古希ジイの気持ちが続く量でもある。だからこの日も「もっとエサがあればもっと釣れたのに」と思ったりはしなかった。

ひと時楽しんだけれど潮が止まると魚もいなくなってしまった。せいぜい15℃の気温で北風がサブイ日だったけれど、潮が止まったと思ったらフワーッと暖かくなった。

今日は楽しかった、といつも対面に座る皿倉山につぶやいて竿をたたんだ。
キス天。家内と二人でぜーんぶ食ってしまいました。

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施設等情報

北九州若松区の沖が埋め立てられ工業団地「響灘埋立地」となって運河で仕切られている。
運河に沿って公園が設けられてそこが今回の釣場である。「響灘遊歩道緑地(響灘南緑地)」といい、そこへは響灘大橋を渡って入る。
若戸トンネルか若戸大橋で若松に渡り、響灘大橋へ。
響灘大橋の入口交差点に釣具店、投げ釣り用の虫餌も常備している。オールナイト入店可能だが事前の顔認証登録が必要。

施設等関連情報

「響灘遊歩道緑地(響灘南緑地)」は公園として整備されトイレ、手洗いの水道もある。ただ散歩を楽しむ人も多いので投げる際には充分配慮しなければならない。
釣具店の近くと「響灘遊歩道緑地」入り口にもコンビニがある。
近くには漁協直営の販売所があり、古希の釣人も、残念だった日はここで新鮮な刺身を買って帰ることにしている。
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

古希の釣人
春と秋は渓のフライフィッシング、夏は鮎の友釣り、ほかは海でキスを狙った投げ釣りなど、季節ごとの釣りを楽しんでいる。釣り場は九州が中心で、中国地方、四国へも遠征。それぞれの釣場から元気に釣り情報を発信。
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