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“ボトムワインド”で良型アカハタ!様々なターゲットが狙えるルアーゲームが熱い!真鶴岩港『緑龍丸』

2024年07月25日公開

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近年関東エリアではソフトルアー(ワーム)で狙う根魚釣りが注目を集めている。専門に狙う乗合船も増え、手軽にチャレンジできるようになった。いくつかのスタイルがあるが、今回紹介するのは「ボトムワインド」という釣り方。専用のジグヘッド+ワームを独特のロッドアクションで操っていくというもので、アカハタを中心に様々な魚種が飛び出した!

【この記事を書いたライター】山口 充

最寄りのインターチェンジからの道中に24時間営業の釣具店あり!

小田原厚木有料道路または西湘バイパス石橋ICで下車後、国道135号線真鶴道路を経由し、真鶴有料道路方面へ。岩ICで下車後は道なりに。突き当たりを右折して、さらに突き当たりを右折。

「岩海岸」と書いてある青い看板を目印となるが、カーナビには「真鶴岩漁業協同組合」を登録すると良いだろう。岩ICからの道中、24時間営業の釣具店もあるので非常に便利だ。

エギングのようにシャクリ、ダートアクションで根魚を狙う「ボトムワインド釣法」

今回、ターゲットとなるのは根魚。アカハタをメインに狙っていくのだが、釣り方は〝ボトムワインド〟という釣法だ。「ワインド」という釣り方自体は、タチウオ狙いなどで聞き馴染みのある方もいるかと思う。ロッドアクションでジグヘッド+ワームをダートさせて誘う釣り方だ。今回はターゲットが根魚となるので、ボトム付近を中心に「ボトムワインド」という釣り方に挑戦。

キャストした後、ボトムにルアーが着底するのを確認してからラインを2m前後巻き、激しくロッドを煽る。そうすることでルアーがダートし、ボトムに潜む根魚に対して効果的にアピールできるそうだ。専用のロッドは少ないものの、ロッドアクションがティップランエギングに近いため、ティップラン用のタックル一式を代用することができる。ロッドの長さは7.6~8ft前後。メインラインはPEの0.8号。リーダーはフロロカーボン(もしくはナイロンライン)5~6号が基準となる。

ロッドに関しては、船上での取り回しと、アクション後のフォールに対するストロークが肝心なので短すぎると操作しにくいそうだが、個人的にはティップラン用のロッドを持ち合わせていなかったため、軽量のひとつテンヤ竿と強めのアジングロッドを準備して挑んだ(7~8ft)。

ボトムワインド釣法は、エギングのシャクリのようにジグヘッド+ワームを操り誘っていく。そのためジグヘッドは21~28g(3/4~1oz)程度の、水の抵抗を受けにくい「水切り」の良い形状のものが好ましい。ここで注意したいのが、フックの向きだ。今回は根魚がメインとなるのでフックは上向きのものを使用。ターゲットによって適した向きがあるところにも注目したい。

また、使用するワームに関しても“ダートアクション”に特化したワインド専用と謳われているものを使用する。今回メインターゲットとなる「アカハタ」は、やる気のある個体に対してアピールしていくため、90~150mmほどの大型ワームがおすすめだ。

 

明け方まで降った雨の影響はあるのか?

今回お世話になったのは『緑龍丸』さん。「ディープマスター」ことテル岡本さんが、深場の釣りを開拓した船宿としても知られている。船長の向笠仁志さんは様々な釣りにチャレンジしており、各ターゲットのポイントも複数熟知しているベテランだ。船長の息子さんも舵を持ち、2隻体制で出船している。

集合はAM4:30。夜半まで雨が降っていたが、港に着く頃には止み、準備を開始した。その後、向笠船長と女将さんにご挨拶。船長によれば「数日間雨が降った影響で前日も濁りが入り、エビを付けたテンヤの方が反応良かったんです」とのこと。果たして雨の影響やいかに!?

同船するメンバーは5人。AM5:00に出船すると、ポイントまではおよそ5分とかなり近かった。まずは水深10m前後のエリアからスタートする。

ヒットする「レンジ(タナ)」とセッティング

船長の合図でいよいよ釣りスタート。先流れ側の釣り座の場合はルアーが手前に寄って来るので、この感覚を掴んでジグヘッドの重さを調整すると良いだろう。カーブフォール状態になるので反応がなければラインの弛みを見ながら次のアクションに移るが、根魚、特にアカハタを狙う場合、カンドコロとなるのは「ボトムにできるだけ着けない」こと。エサ釣りのヒラメも同じだがアカハタは「浮いている魚」にアタックしてくる傾向がある。それを広範囲に探れるのが、「ボトムワインド釣法」のメリットなのだ。

ジグヘッドが重すぎると速く沈んでしまい、根掛かりのリスクも高くなってしまうので、状況を見ながらウエイト交換を行っていただきたい。イメージ的にはボトムから1~3m付近のレンジでダートさせていく。流れでラインが出て行く場合は若干重めのウエイトが適している。

アオリイカのティップランスペシャリストが同船していたが、さっそくヒットさせていたのは流石の一言。「ティップランエギングと操作はほぼ同じ」とのことで、見事なアカハタをキャッチしていた。さらに他のメンバーにも立て続けにヒット。同船していた実弟もアクションさせた後のフォール中、竿が抑え込まれるようなヒットを味わえたようだ。良型のヒットは総じて、大型ワームによるものだった。

大きいワームでアピールアップ作戦

メインターゲットとなるアカハタを狙う際には「アピール力」がカギを握る。今回も90~150mmほどの大型ワームを使用したが、体長の半分以上もある大きいワームにヒットする個体もいたが、30cm以上の釣果が目立った。アタリがあってもヒットまで持ち込めないこともあったが、その場合は小型が反応しているのだろう。

この釣りに慣れた後は、ワームの形状・浮力、ジグヘッドの形状・重さを細かく調整しながら釣りを楽しんだ。設定が決まると連続ヒットというシーンも見られた。アカハタが満足に釣れたこともあり、その後オオモンハタ狙いにシフトチェンジしたが、この日はお留守のようだった。このタイミングで筆者も参戦。ルアーをボトム付近でアクションさせ、フォールに集中すると「バシッ」と強引にロッドが絞り込まれた。ネットに収まったのは34cmのアカハタ。パワーもあり引き味は最高だ!

後半はアカハタだけでなく、コチも狙えるポイントで竿を出したのだが、これが凄かった…!なんと、あちらこちらで大型のイネゴチがヒットし始め、JGFAの記録クラスも飛び出すなど、最後の最後までボトムワインドの釣りを堪能することができた。ヒット多数!美味しい魚をルアーで狙える楽しい真鶴岩沖の根魚&フラットフィッシュの釣り。ビッグワンの可能性も高いエリアなので、ぜひ足を運んでいただきたい。

ちなみに、小型の魚がヒットした場合はリリースする必要があるが、釣ってそのままリリースすると浮いてしまうことも多い。これは、一定の水深から魚を釣り上げると、水圧の差で浮袋が膨らんでしまうためだ。しっかり泳げる状態でリリースできるよう、〝エア抜き〟を覚えておくと良いだろう。ハタ系の魚以外にも、カワハギやカサゴ、小型のマダイなどにも使えるので試してみると良い。簡単な手順と道具を下の写真で紹介させていただく。

今回利用した釣り船

神奈川県真鶴岩港 『緑龍丸』
〒259-0201 神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴345-2
TEL:090-8844-1080
定休日:元旦 釣果・施設情報 緑龍丸 ホームページ

出船データ

午前・午後 アカハタ五目
料金:予約乗り合い=2名以上の場合、お一人様9,000円(氷なし、エサ釣り可能、餌は各自持参)
※1名出船時 1万円
出船:午前船=5時頃、午後船=12時頃
貸し道具:あり
※詳細は問い合わせ
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

山口 充
プロアングラーとしてテレビ出演、企画、撮影、雑誌執筆やカメラマンをこなしながら「旅と釣り」をテーマに日本中を釣り歩く。公益財団法人日本釣振興会神奈川県支部長・普及振興委員会。2016年JGFA・MVPアングラーズアワード受賞。伝統の和竿「横浜竿」を使い、2020年IGFAタチウオ世界記録を獲得。
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