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【京都美山川】かやぶきの里の清流に棲む〝大鮎〟は引きも味も極上!

2024年09月01日公開

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山道を抜けるとかやぶきの里が現れた。その谷間を流れるは、一級河川由良川の上流部にある清流美山川。鮎釣りを始めた頃から「鮎」と言えば京都!というイメージを持っていて、いつかは竿を出してみたいと願っていた場所であった。今夏、ついに念願が叶う時が来た。そこで出会ったのは想像を超えるサイズと美味さ。静かなる清流美山川での釣りは記憶に残る釣行となった。

【この記事を書いたライター】SHOHEY

掛かる鮎はデカイぞ!仕掛け、針の準備はしっかりと!

山間にある美山町の美しい街並みを走り抜けると「ひまわりオトリ店」の看板が見えてきた。ネットなどでよく見ていたオトリ屋さん!やっとここへ来ることができた。

お店には朝から多くの釣り人が集まり、釣り談義に花を咲かせている。夏休みで遊びに来ていた子供たちも賑やかに駆け回り、何ともアットホームな雰囲気である。そこにいた釣り人たちの「仕掛けを切られた!」「かなり走るよ!」という会話が耳に入ってきた。ここの鮎はそんなにデカいのか?私たちが想像していたイメージと異なり焦りを感じる。

話を聞けば今年の鮎はかなり良型らしい。さらに、引きも強いとのこと。トロ場で掛かる鮎さえ、つけ糸0.6号を飛ばす程だと言うのだ…。予想外の事態に、慌てて仕掛けのストックを漁る。初釣行の美山川は仕掛け直しから始まると言う幕開けとなった。

魚影は見えるが掛けるは難し!

まずは友人にポイントを案内してもらい、オトリ店から2km程上流のポイントへ。ここは浅瀬と淵が繰り返すポイントで、程よく大きな石が入る個人的に好きな流れ。しかし、ここ最近は雨が降らずかなりの渇水で垢腐れが進んでいるとのことであった。確かに川を歩いていると石がよく滑る。川の状況は決して良いとは言えないのだろう…しかし、目の前に広がる美山川は十分過ぎるほど透明度の高い、まさに〝美しい〟清流であった。人も少なく静かな河原にはせせらぎの音のみが流れている。思わず深呼吸したくなる。

いよいよ京都での初竿出し。夢が叶った瞬間だ。オトリを放ち丁寧に泳がせていく。時折石頭や、石脇には鮎の煌めきが見えていた。確実に鮎はいる!だが…中々反応がない。上流にいる相方と下流に入った友人もまだ釣果はないようだ。辛抱、辛抱!ここへ来る前、友人に美山川に行くと伝えると「ちゃんと丁寧に釣りしないと掛からないぞ!」と言われたことを思い出した。

ちょうど1時間ほどが過ぎた頃、やっと上流の相方の竿が曲がった!噂通りの良型鮎のようだ。大きく弧を描く竿が遠くに見えた。私はと言うとオトリ1号がだいぶお疲れ気味になり2号を出動させるかどうか迷いながら、少しずつ上流にポイントを移して行くと今日初の「ガツン!」というアタリ!即座に竿を立てようとした直後「スッ」と軽くなった…。バレである。何度か同じポイントにトライしたものの2度と反応を得ることはできなかった…。こんなに鮎は見えているのになぜ掛からーん!

その頃、相方は2尾目を掛けていた。このままではオトリ君の限界も近い。と言うことで少し早めのお昼にし、心もリセットし、ポイント移動することに。

 

午後は活性アップ!遂に初美山鮎を手中に!

午後はさらに上流のポイントへと移動した。友人は初釣行の私たちに何とか美山川の鮎を釣らせようと奮闘してくれている。ありがと~!がんばる(泣)! ここまで来て美山鮎の顔を見ずには帰れぬ!

休ませていたオトリの体力が復活!さ~ここから気合を入れなおして川に浸かると、石色の良い段々の流れのあるポイント発見。鮎の煌めきも見える。ここで決めた!祈るような気持ちでオトリを放つ。オトリが流芯に入ると私の不安は一瞬で吹き飛ぶことに!「ゴン!」「ギュイーン!」と強烈なアタリがあったかと思えば、あっという間に下の段に吸い込まれた。「ぎゃ~!引く~!ヤバイヤバイ!」。これはバラしてなるものかと曳舟をガタガタと引き摺りながら下った。何とか流れの緩い場所に寄せることができ、無事タモイン!

「やった~!」遂にご対面。ヌルが強く香り高い鮎であった。やっと手にした美山鮎を腰を下ろして暫し観察。初河川での初鮎と言うのは特別なものだ。この1尾は忘れられない思い出の鮎となったのは言うまでもない。この釣り上げた野鮎一尾をオトリにしたこと、さらに午後になり活性が上がり反応も多くなった!連チャンもあれば、掛かる鮎は良型ばかりで引きも強い。実に面白い釣りだ。

基本、鮎のいるところでは同じ場所で何尾か釣れる。流れのある瀬などは、いれば一発!しかし釣れるか否かはオトリの〝元気さ〟が大きな鍵を握る。緩い流れでは鮎の群れが動き回っているので、その群れをいかに掛けるかが腕の見せ所。雑な釣りを決して釣り上げることはできないだろう。

美山川は全体的に浅場が多いが、石が点在し多くのポイントがある。さらに流域も広大で上流にも下流にもかなり釣り歩くことができる。次回来る時は、もっとじっくりと色々なポイントを回ってみたいと思った。時折通り雨もあったが、雨雲も行き去り河原にはひぐらしの声が響き始めていた。ここで納竿とした。

美山鮎は感動するほどの美味しさだった!

オトリ屋さんに戻ると、続々と釣り人たちが戻って来ている。みなさん、今日の釣果を数えたり、スケールで大きさを測ったりと午前中同様、釣り談議に花を咲かせていた。厳しい条件下でもしっかり釣ってくる人はいるもので、数、型共に驚きの釣果を持ち帰ってくる人もいた。

私たちも今日釣った鮎の写真を撮っていると、オトリ屋の店主が鮎を焼いてくれるというのだ。釣りたてを食べられるなんて、もちろん即答で「お願いします!」と伝えた。着替えていると鮎を焼く良い香りがしてきた。焼き場を覗きにいくと、美しく串打ちされた鮎たちが炭に炙られ何とも美味しそうな姿に!

いざ、実食!良型の鮎は身がたっぷりでなおかつ締まっていた。そして甘い!程よく乗った脂も実に美味しい。臭みは一切なく、鮎の香りをしっかり残しながらも雑味無し。頭もカリカリに焼いてくれているので丸ごと食べられてしまう!これほど美味しい鮎には中々お目にかかれない!これは一度は食べる価値あり!全国各地の鮎を食べてきたが、〝美山鮎〟も自信を持っておすすめできる鮎である。

楽しい釣りをして、自分で釣り上げた釣りたての鮎をいただく。至福の時である。今回数は出なかったものの、1尾1尾パワフルなファイトを楽しませてくれ、数にも勝る記憶に残る鮎との出会いとなった。京都南丹かやぶきの里には、清流美山川の水辺を彩る美しく、極上の味の鮎たちが待っていてくれた。

施設等情報

京都美山川漁業協同組合 京都美山川漁業協同組合 ホームページ

施設等関連情報

年券14500円 日釣り券4000円(女性は半額)
「ひまわりオトリ店」
京都府南丹市美山町中下前上ミ10
※オトリ・遊漁券販売
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

SHOHEY
鮎にゾッコン!ずっと川に浸かっていたいと思う日々を過ごす。3~4月は渓流釣り、5~10月の休みは全てを鮎釣りに捧げ、全国各地を「鮎な夏!」で駆け巡る。主催するアウトドアの団体にて、キャンプや釣り初心者のためのイベントなども開催。
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