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【旬魚乱舞】外房勝浦沖のSLJが熱い!根魚、マダイ、ヒラマサ、ワラサ!千葉県勝浦川津港『不動丸』

2024年09月03日公開

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8月に入ると千葉県外房・勝浦川津港『不動丸』のSLJ(スーパーライトジギング)の釣果が急上昇!アカハタ、カサゴなどの根魚を中心にマダイやワラサ、時にはヒラマサも顔を出すとの情報を得た!私も「今だ!」とばかりに8月20日に出掛けてみた。

港の岸壁に荷物を下ろして車は駐車場に移動

4時30分頃、集合場所の勝浦川津港の市場横に到着。すでに1台の車が停まっていて、中には3人のアングラー。挨拶すると『不動丸』のSLJ船に乗船する釣り人だった。3人は会社の同僚で毎月1度釣行していて、この日はたまたまその釣行日とのことだ。「1カ月前から今日が楽しみで寝てないんです」と、皆さん相当な釣り好きのようだ。

荷物を降ろした後、車を『不動丸』専用の無料駐車場に移動。集合時刻の5時には、SLJ船の『第三不動丸』が着岸。船長に手伝ってもらって船内に荷物を運び込む。少し遅れて軽トラで女将さんが到着したので受け付けを済ませる。その際ペットボトルの氷を2本(帰港後砕氷と交換)受け取った。

メタルジグは60gが基本。ドラグはキツ過ぎずゆる過ぎず

基準となるメタルジグは60g。潮の状況で底がとれないようなら80gにチェンジする。ベイトが小さいのでジグも小さいものがよく、タングステン製がベストとされるが、「根掛かり必死のこの釣りで、例えばビギナーの人がいきなり高価なジグを使用するのはさすがにおすすめできません。不動丸ではタングステンではないけれど、小さめで、お手頃価格のジグを用意しています(有料)。良く釣れるジグですので、欲しい時は言ってくださいね」と船長。リールのドラグは、あらかじめ“キツ過ぎずゆる過ぎず”に調整。ドラグ値に関して船長に聞くと「2.5kgくらいで良いと思います」とのことだった。

 

船長のレクチャーを受け、実践するべし!

取材日は、日の出前にポツリポツリと雨がチラつき涼しいとさえ感じられる日だった。釣り支度を整えた後、出船前に吉清晃朗船長に釣り方のレクチャーをお願いすると「常に根魚を釣るつもりで、ジグを底まで落としてから釣り始めます。ゆっくりめのワンピッチジャークで上へ上へと探るのが基本。ヒラリ、ヒラリと沈ませることを意識したスロージギングのような釣り方も効きます。色々試して釣れる釣り方を見つけていきましょう。根魚中心の五目釣りも面白いし、マダイや前触れなくヒラマサがズドンッと喰ったりもします!SLJはホントに気の抜けない釣りなんです」とのことだった。気さくな船長なので、訪れた際にはぜひ一度、レクチャーしてもらおう!

そうして『第三不動丸』は5時30分頃に出船。港を出ると海上はナギ。これはいい日に当たったかな!?「水深16m、根掛かりに注意!」と言うアナウンスでスタート。
すかさずジグを投入し着底。そしてアクションを加えようとしたとたんにいきなりヒット!ロッドは大きく弧を描き、力強い引きとともに水面にあがってきて姿を見せたのは30cm前後の良型カサゴ、幸先良いスタートだ!

時合い到来!沖の鳥山で“サンパク(ブリの若魚)”が入れパクッ!

「沖の方で鳥が騒がしいので行ってみます」というアナウンスがあり、船は大きく移動した。「水深40m、ここからだんだん浅くなります」。これまでの倍の水深だ。投入すると、ジグは60gのままで問題なさそう。潮があまり流れていないのか?

すると、右舷ミヨシでヒット!細めのロッドが大きく曲がり、慎重に巻き上げると、40cm前後の大きなアカハタが上がってきた!すぐに再投入すると、またしてもヒット!こちらもアカハタだ。釣った方によれば「ロッドやラインが細く、釣った感が半端ない!とのこと。さらにこの方はカサゴも追加した。

その後、沖で鳥が固まったらしく、すぐに船はそちらのポイントへ。ここのポイントも水深60mとは深めだが、移動した先でまたしても右舷ミヨシの釣り人が喰わせた!鳥山を見て青物がいると踏んで、パワーのあるロッドに持ち替えたとのことだ。やりとりの末、上がってきたのは2kgオーバーのサンパク(ワラサとイナダの中間サイズの外房での呼び名)だった!

続いて左舷の釣り人にヒットしたかと思えば、同時に記者の竿も曲がった!2、3回しっかりアワセを入れ巻き上げ開始…のはずが、ラインの放出が止まらない(汗)。船長から「慌てないで、止まったら巻いて」とのアドバイスをいただくも、魚の引きはビーストで、なすすべなく100m近くラインが出されてしまった。ようやく引きが弱くなって反撃開始するも、なんと50m程巻き上げたところでフッと軽くなってしまった。

おおよそ、少しは大きめのワラサだったと思う。だが、SLJの釣りは、引きも通常の何倍にも感じられ、極めてスリリング。バラしてしまったのに充実感がものすごかった。そんな釣りを経験をできたこと自体が、今回の最大の収獲。

「11時30分ですので、あと1投で上がっていきましょう」と船長。最終的に2.1~2.2kgのサンパクが0~1匹、35cm前後のアカハタが0~2匹、カサゴ0~1匹という釣果だった。

現在釣果上昇中!船長に今後の見通しも聞いてみた

吉清晃朗船長に今後の見通しを聞いた。「たまたま、取材日は前日より水温が2℃程下がり、濁りが取れて水は澄み、流れもほとんどない状況。終盤になってやっと流れてちょっとした時合いに沖のポイントで喰いが立ったものの、とても難しい日でした。でも、海が落ち着いて、イワシなどのベイトが入ってくれば、ハタやカサゴなどの根魚はもちろん、マダイも、ヒラマサも、ワラサも元気になります!そうなれば、軽いタックルで釣るSLJなら、ビギナーや小学生にだって釣れるチャンスは十分!秋のSLJは楽しいですよ!」

その後、船長の“予言”通り、釣果は持ち直して現在絶好調だ(写真参照)!やり取りが超楽しい勝浦川津港『不動丸』のSLJ。ぜひともチャレンジして頂きたい。

今回利用した釣り船

千葉県勝浦川津港『不動丸』
〒299-5232 千葉県勝浦市川津1802番
TEL:0470-73-5538
定休日:第1・3土曜日 釣果・施設情報 不動丸ホームページ

出船データ

スーパーライトジギング (SLJ)予約乗合(午前)
料金=1万1,000円(氷付)※グループ割あり(3人1,000円)
集合=港に5時(電話で確認)
出船=5時30分頃(電話で確認)
レンタル=貸し竿セット(手巻き・リーダー付 2,000円 ※ジグ別)
※SLJ対応ジグ 1本1,000円で販売
※午後船もあり、料金=10,000円(氷付)
※詳細は問い合わせ
     
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この記事を書いたライター

岩見 忠弘
釣りビジョンAPC
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。
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