2024年10月01日公開
今回のテーマはカワハギ!近年の夏の数釣りも楽しいものだが、秋に向け水温低下と共に成長し、絶品の〝肝〟も大きくなっていく。今回は、様々な四季の釣りを提供している金沢八景・弁天屋より出船。今後の展開も探りながらレポートしていく。
釣り客の利用も多い金沢八景駅
金沢八景駅は都心からのアクセスも抜群で、駅近くに多くの船宿があり、釣り客に人気のフィッシングスポットとなっている。品川駅からは、京浜急行で45分ほど。駅から徒歩5分程度で船宿街が見えてくる。金沢八景駅も数年前にリニューアルされ、改札も広くなり釣り道具を通過させるのも楽になった。車の場合は、以下を目安にしていただきたい。
【横浜横須賀道路・朝比奈出口】からは県道23号を経由して金沢方面へ。国道16号を左折し、「瀬戸神社前」交差点を右折。
【首都高速湾岸線・幸浦出口】からは国道357号を経由し「金沢柴町」交差点を右折。T字路になっている「帰帆橋」交差点を右折し、「洲崎町」交差点を過ぎ約200m(国道16号手前)。
タックル
カワハギのタックルは様々な誘い方、釣り方に合わせた専用の物も多い。物によっては、水深が変わると使い辛くなるようなピンポイント設計の物もあるが、回数を重ねると道具の使い分けも楽しくなり、数本揃えたくなるのもこの釣りの奥深さ。
基本的には1.8~2.1mのカワハギ専用竿がおすすめ。調子は8対2~9対1でオモリは25~30号。胴付き3本針が使われるが、針が設置されている間隔もいくつかパターンがあったりする。針に関してはさらに沢山の種類があり、竿に合わせたセレクトも最近のトレンドとなっている。
こうなると敷居の高さを感じてしまうかもしれないが、目当ての船宿さんに確認して釣り具店で購入するか、船宿によってはオリジナルの竿を販売しているところもあるので、それをチョイスするのもいいだろう。リールは小型両軸リール。道糸は0.8~1号が基準になってくる。
大貫沖の浅い水深で狙う
今回お世話になったのは『弁天屋』。少し早めに到着して宿の皆さまにご挨拶。普段からお世話になっている船宿だが、受け付けをしている女将さんのお客さん対応が分かりやすくて親切なのもありがたい。エキスパートはもちろん、ビギナーやファミリー層にも強くおすすめしたい船宿である。
記者もカワハギ船に乗船して準備を開始。まもなく、エサになる丁度良いサイズのアサリが配られた。午前7時15分に出船し平潟湾から大貫沖を目指す。ポイントまでは約40分。木村定義船長の合図でスタートとなった。
水深は約12mと浅場から狙って行く。左舷ミヨシにいたベテランの内藤さんはキャストして広範囲を探っていく。細かく叩き、誘いを入れ、張った竿先に掛かる力を抜いて喰わせの間をとる。するとアワセが決まりヒット!小型ながらではあるがメインターゲットのカワハギだ。内藤さんは速やかかつ丁寧にリリースしたが、このタイミングで船中で多くのアタリが出始めて幸先の良いスタートを切った。
水色が目まぐるしく変化する
少しポイントを移動して水深12m前後で再スタート。サバフグの猛攻もあり、アタリが出てから「喰わせの間」を取るまでのタイミングが勝負。サバフグなのか?本命なのか?油断すると仕掛けの針すべてが無くなってしまうこともあり(苦笑)。
その後もアタリは出続けたが、サバフグのヒットが多くなると木村船長が都度ポイントを変更してくれる。そんな中、右舷大ドモの女性アングラーに良型がヒットした!体系的に肝もタップリ入っていそうで羨ましい。その後、少しアベレージが上がったようで「これ位になるといいね」と談笑する声も聞こえてきた。
今回の釣行で感じたのが、同じポイントでも水色が目まぐるしく変化し、濁ってしまうと極端にアタリが小さくなるということ。前半トップは50を超えるかどうか?というペースだったのだが。水色が良いと再び良型ヒットする。季節の変わり目、端境期。海も夏と秋のせめぎ合い。これも勉強になる。
様々な針を試してみる
後半は記者も参戦。近年様々なタイプのカワハギ針が販売されているが、王道の「ハゲ針」括りで楽しんでみることにした。昔は丸セイゴ系やチヌ系の針での釣りを楽しんだこともあったが、近年は釣り針のコーティング技術が進歩し細身・軽量であっても強度を保てる。細いハリスを使い、替え針が簡単に付くサルカンとの組み合わせで1尾ワンフックの究極仕様も多くの人に使われるようになった。
投入して仕掛け上部に付けた集寄を利用して弛ませながら叩きを入れる。竿先に掛かるテンションを〝張らず緩めず〟の状態で待つ。するとアタリがあり、アワセもうまく決まった。1投目からカワハギがヒット。お次はキャストしてから這わせ釣りのパターン。1投目は縦の釣り、2投目は横の釣り。アタリがありヒットしたが紙一重で外れてしまった。そこでヒネリが入ったタイプに変更。これが決まり連続ヒット!水深が浅い場合、斜めに仕掛けが入りこの状態になる場合が多い。逆に根周りや水深があるポイントは縦の釣りになるので、竿とのバランスも含めて針タイプのチョイスは勘所になるだろう。この日は後半までアタリがあり、楽しい時間を過ごすことができた。
水色が安定すれば大釣りモード。良型の可能性も高まってくる。すでに肝が入っている個体もいたので、今後は身・肝共にさらに成長したビッグワンの可能性も!?この秋はぜひカワハギ釣りを楽しんでいただきたい!