釣りビジョン

茨城県・日立久慈沖のムラソイ、35cm交じりで好調!

2015年08月01日公開

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“ムラソイ”、余り馴染みのない魚だが、茨城県・久慈『大貫丸』では、毎年のように乗合船を出している。浅場の岩礁帯でのやり取りは、スリル満点。今シーズン初出船の7月12日には、20~35cmをトップ9匹の好スタートを切った。クロメバル、ヒラマサ、アイナメ等が“ゲスト”で交じりクーラー満杯との情報。オモリ20号、手持ちのタックルで狙うという。22日(水)に出掛けてみた。

港に午前4時30分集合

首都高速道路から三郷線、常磐自動車道と乗り継ぎ、日立南太田ICで降りれば、久慈港まで10分程で着く。集合時間は、午前4時30分だ。港入口の交差点前に大きなコンビニがあるので、水や弁当が買える。大貫茂雄船長と女将さんが軽トラックで来た所で、受け付けを済ませる。乗船者は私を含め9人。座布団や水桶が置いてある所が釣り座になる。

サミングしながら仕掛けを下ろす

午前5時。前日までの風がピタリと止み、ベタナギの海を朝日に照らされながら出港した。頬に当る風が心地良い。「近い所からやって行きます」と船長。10分程走った所で船のエンジンがスローになった。陸が目の前に見える近さだ。「ハイ、どうぞ。サミングしながら仕掛を下ろし、底に着いたら糸フケを出さず、素早く上げないと根掛りします。下から50cm位切ってください。海底は岩礁帯だから気を付けてください」と、船長のアナウンスで釣り開始。

バラしたムラソイを、隣の人が釣り上げる!
二流し目。水深6m。サミングしながら仕掛けを下ろす。オモリが着底し、タナを切る間も無く、竿先が引き込まれた。コンコンのアタリが、ガンガンガンに変わり、道糸が斜めに引かれる。魚が食い付いたのだ。咄嗟の事で慌てて竿を立てた。竿が真中から曲がり、強い引きが手元に伝わる。慌ててリールを2、3回巻いた所で、フアーッと軽くなってしまった。「バレた…」。これがムラソイの引きか?為す術も無くハリス切れ。張りつめた気持ちがフッと抜けた。と、隣の笹野茂明さん(宇都宮市)がリールを巻き出した。かなりの大物の様だ。笹野さんはワーム仕掛け。釣り上げた魚の写真を撮っている時、魚の口から切れたハリスが見える。ハリスの先にはハリがガッチリ刺さっている。「先ほどバラしたムラソイですよ」と笹野さん。こんな事が実際あるのか!と、皆が大笑い。

 

“本命”のムラソイ絶好調!

左舷トモ(船尾)寄りの服部栄蔵さん(柏市)が竿を満月に曲げ、ムラソイを取り込んだ。反対側の佐藤幹生さん(川口市)もリールを巻いている。船長の話の通り、ムラソイは5~6mの浅場で良く釣れる。私の竿にもガクガクと強烈なアタリ。今度は竿の弾力で交わし、30cmジャストの良型を船長の差し出すタモですくって貰った。“本命”のムラソイは絶好調な滑り出し。

30cm級のクロメバルの一荷
左舷トモの鈴木松男さんが特大のショウサイフグを取り込んだ。40cmオーバーと思われる。腹から白子が吹き出している。水深は7m。鈴木さんは、それから5分も経たない内に、今度はクロメバルを釣り上げた。釣れて来る魚はバラエティーに富んでいて面白い。右舷の佐藤さんもクロメバルを釣り上げると、左舷の泉谷さんは同じくクロメバルを一荷(2匹)で取り込んだ。「オモリが底に着いた時、1度アタリがあり、ゆっくり誘う様に上げて来たらダブルで上がって来たので、ビックリしました」と嬉しそうに話す。

1.8kgのヒラメもゲット!

今度は水深13m。右舷ミヨシ(船首)の笹野さんがアイナメを抜き上げると、左舷の服部さんもアイナメ。左舷の泉谷さんがムラソイを取り込むと、隣の中満裕之さん(守谷市)も同時にムラソイを釣り上げる。8時40分過ぎ、ミヨシの中満さんが長竿をしならせ、ヒラメを釣り上げると、3分後には左舷トモの鈴木さんが1.8kgのヒラメを取り込んだ。どういう訳か、釣れる魚が連続する。 次の流しは、最初は水深5mから流し始め、4m、3mと浅くなった。笹野さんが連ちゃんでムラソイを取り込んだ。場所移動をするたびに誰かの竿が曲がる。終盤、左舷でガンガン竿を叩かれながら上がって来たのは、この日一番の35cmのムラソイ。体高もあり、背ビレ、胸ビレが大きくて威厳がある。アタリは沖上りの時間まで途切れる事は無かった。

ムラソイの最終釣果は2~10匹!

“本命”のムラソイは20~35cmを2~10匹。アイナメはビール中ビン~大ビンクラスを0~3匹。クロメバルは23~33cmを0~4匹。竿頭の服部栄蔵さんに話を聞いた。「ムラソイは水深が浅いからアタリがダイレクトに伝わって来る。潮が澄んでいれば、海底が見える2m前後の浅い所でも釣れる。キーパーに竿を掛けて待っていては絶対ダメ、攻めの釣りです。イメージ通りにアタリが来た時は、無上の喜びだね。“釣れた”では無く“釣った” 満足感で又来たくなる」。ムラソイに嵌まったアングラーの話は重い。帰港後、岸壁の休憩所で、昼食のカレーを御馳走になった。別船の「第三大貫丸」の一つテンヤマダイの釣果は、0.3~1.2kgを5~8匹。どちらも好調だった。

潮が澄めば、浅場を狙う
船長は、「今日は、台風の影響で潮が濁っていたので、6~8mを中心に狙いましたが、澄んでいればもっと浅場を狙って行きます。海水温も今日は18.5℃。19~20℃は欲しいですね。浅場だから引きの強さを、楽しめるでしょう。台風が来なければ9月中旬まで狙えますよ」と話していた。

今回利用した釣り船

茨城県日立久慈港『大貫丸』
〒319-1222 茨城県日立市久慈町1-2-16
TEL:0294-53-6724
予約専用TEL:090-3084-5968 釣果・施設情報 大貫丸ホームページ

出船データ

ムラソイ乗合船
料金:1万円※餌&氷付き
時間:午前4時30分集合、5時出船
沖上り:12時
     
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