2024年12月16日公開
各地で新たな釣り物が登場し釣り人を楽しませてくれているが、今回紹介する「マハタ」もそんなターゲットのひとつである。これまで“ヒラメ釣りのゲスト”という印象が強かったマハタだが、近年は大型の釣果も多いという。力強い引き、そして脂の乗った絶品の身を味わうべく、千葉県は飯岡港『幸丸』からマハタ専門船で出船した。
最寄りのICからは約1時間!準備が整うと午前5時に出船!
東京方面から首都高速湾岸線から東関東自動車道に入り、「大栄IC」へ。そこから東総有料道路(現在は無料)を経由して国道126号を進むと『幸丸』に到着。「大栄IC」からはおよそ1時間ほど。
船宿は新店舗がオープン。旧店舗から港に行く途中にあり、過去に訪れたことがある釣り人には分かりやすいだろう。駐車場の位置も店内に案内があるので、確認するべし。集合時間になると宿が開き受け付け開始となる。釣り物によって乗船位置が違うのでこちらも確認しておこう。
今回は『幸丸』の2号船。マハタ船とヒラメ船が並んで港に着けられた。合図が出てから乗船する。その後、当日の人数に合わせて釣り座の間隔などを船長が指示してくれるので、ロッドキーパーのセット等はそれからでも良い。
出船前になるとエサの「シコイワシ」が運ばれてきて生簀に入れられた。そして午前5時。向後恵一船長の操船で出船。航程は約40分。飯岡沖のマハタポイントに向かった。
なお、これからの時期はデッキなどが凍っていることも多いので、慎重に行動するべし。
タックルはヒラメ用を流用する!
リールは小型電動か中型両軸。オモリは60号が基準で、仕掛けはヒラメ仕掛けのアレンジとなり、ハリス・幹糸が2ランク太くなる。
基本的に竿も仕掛けもヒラメ釣りのアレンジとなるのだが、異なるのはハリスの号数。今回使用したのは10号で、ヒラメのハリスと比較すると1~2ランクくらい太いが、8号~10号でも対応できそうだ。
ちなみに、今回のポイントは根掛りがほとんどなかった。
夜明けと同時にヒット連発!
ポイントに到着すると、活きエサとなるシコイワシが配られた。「今日のエサはシコイワシ。サイズが小さいので、孫針は切って置いて下さい」と船長から案内があった。その日によって、入って来るイワシのサイズが異なるそうだ。まずは同船した釣り人にお話を伺っていく。
薄っすらと日が昇り始めると「アタった!」という声が聞こえてきた。周りを見ると数人が同時にヒットさせたかと思えば、1~2kgのサイズが次々と上がってきた!
さらにその直後には右舷でビッグファイトが繰り広げられた!ヒラメ竿が海面に突き刺さり、やりとりの末に上がってきたのは、なんと3.4kgのマハタ。風格のある良型個体である。このクラスになると、“さすが、ハタ類!”というパワフルなファイトであった。さらに、今回はエサのサイズが影響したのか、ヒラメのヒットが多く、船内は序盤に最高の展開を迎えた。
潮回りするたびに活性化!アタリも増える!
アタリが遠のくとすぐに移動するスタイルで、潮回りの度にヒットがある状況。途中、右舷で強い引きが。海面に大きなマハタが上がった!これがなんと、3kg中盤の大型。
この釣りは仕掛けを投入してから数十秒で移動となるケースがあるなど、魚がポイントに“居るか居ないか”がハッキリしている。船長も「釣りきってしまうと、ポイントが終わってしまう」と、ターゲットが根魚ということもあり資源確保も考慮した釣らせ方を意識しているそうだ。
そんな中、船中数もだいぶ確保でき、個人的には「マハタってこんなにいるんだ」という印象。“マハタが本命、ヒラメがゲスト”という不思議なパターンもおもしろく、ヒラメ以外に他の魚は上がって来ないのも不思議であった。
序盤から終盤までアタリ続き!船中大満足
後半戦は、記者も少し竿を出してみることにした。タックルはマダイ、ヒラメ兼用のグラスロッドに小型電動リールという組み合わせだ。
水深は40メートル前後。エサをつけて投入する。ヒラメ釣りと違うのは完璧に棚を切ることで、底から1~2mの位置から狙って行く。
記者は3~4mほど棚を切り「落とし込んでいく」イメージで狙うと、一投目からヒットした。「美味なる魚は逃したくない!」とばかりに慎重に上げてくると、本命のマハタ。さらに、移動した先で再びヒット。引きが強く最高だ!
さらにさらに、追加でナイスサイズのヒラメもキャッチすることができた。ハリスは太目の10号で、棚は4m前後での釣果。一本針だったが完璧に針掛りさせることができた。
時を同じくして左舷ミヨシでも3kg中盤サイズが再び浮上。2~2.5kgクラスも多くあがっており、クーラーのスペースも心配になるほどである。そして午前11時、皆さん大満足の中、沖上がりとなった。本命のマハタはなんと船中39本。ヒラメも多く上がる素晴らしい釣果であった。
船長によれば「年内までを目途にしていますが、ご要望があればやりますよ」とのこと。キントキやイナダなどほかのゲストフィッシュの可能性もあるので、年末の釣り収めにぴったり!ぜひチャレンジしていただきたい。