2015年10月01日公開
千葉県・大原沖のショウサイフグ釣りは、昨年まで10月1日にスタートしていたが、今シーズンから9月1日の“解禁”となった。しかし、このところの天候は不安定、台風や大型低気圧が襲来し、大雨も続き、中々予定が立たなかったが、シルバーウィーク中の20日、満を持して大原港『敷嶋丸』に出掛けた。
大原港の朝は早い
午前4時集合を目指し東京湾アクアラインを走った。この時点では無風状態で、繊細なアタリのショウサイフグ釣りには絶好と思えたが、大原港に着くと東風が吹きつけている。『敷嶋丸』はショウサイフグ釣りの老舗。4時過ぎに山本幸夫船長が到着、港で受け付けをして餌のアオヤギを2パック購入、7人が乗船して定刻の4時30分に出船した。沖で日の出を迎えるのが大原港の“しきたり”だ。湾口を出るとやはりウネリが高かった。
ハリ先は点検、餌はタップリが基本
穏やかな海なら30分で着くところを約1時間走ってポイントに到着。タックルはフグ専用竿と小型電動リール又はベイトリール、道糸PE2号以下、リーダーは無くてもよい。オモリは20~30号。仕掛けは写真と仕掛図を参照して頂きたい。これを根掛かりや海草掛かりでハリ先が鈍くなるので、5セットは準備したほうが良い。船でも購入できる。餌のアオヤギはベロの部分とキモの部分を交互に縫い刺しにして、3個を目安にツケバリに団子状に付ける。ショウサイフグはキモを食べるので、キモが無くなったら付け替える事。ベロだけでは食いに来ない。
積極的に掛けにいく!
風とウネリが残る中、水深30m、海水温25℃でスタート。船中でショウサイフグが釣れ始まる。しかし、やはり底荒れの影響か連発とはいかず、アタリも小さい。船長は小移動して流し直しを繰り返す。ここで船中を回り、釣り方を拝見。基本はベタ底に仕掛けを這わせ、①「細かくシャープな空合わせを数秒ごとに繰り返す釣り方」と、②「アタリを待って合わせを入れ、掛からない時はゆっくり落とし、空合わせで掛ける釣り方」の二通り。なお、潮下側は「少し投げて細かく空合わせを繰り返し、餌をアピールして足元まで広く探る釣り方」、潮上側は「じっくり餌を見せて魚の寄りを待つ釣り方」もある。いずれも大きな空合わせは仕掛けの絡みを誘発するので、細かいシャープな空合わせ(15cm程度)が大事との事。空合わせを入れた瞬間、ズン!と重たくなるのが堪らない。全員数匹確保の後、6時30分浅場に移動した。
残念!この日の浅場はお休みだ
水深18mのポイントに移動。小型が釣れるが根掛かりも多く、切れた海草が掛かり続けることもあり、底荒れの影響は浅場ほど大きいようだ。本来ならこの辺りが今の時期の主ポイントになるようだが、仕掛けの消耗が激しく、8時頃まで18~25m前後で少し粘ったがアタリが続かないので、船長は深場に船を回した。
仕切り直しでラストスパート!
40m前後の大型が出るというポイントで釣りを再開。周りに僚船も集まりボツボツ釣れているのが見え、ここでじっくりと粘った。船は潮で流されて行くので全員にバタバタと掛かり、小休止。またバタバタと掛かり、お休みを繰り返し終了の11時を迎えた。
残念ながら“爆釣”とは行かなかったが、竿頭16匹 次頭15匹 スソ(最低)9匹。30cm超えも数匹交じり、“外道”にはガンゾウビラメ、ウマヅラ、サバフグ等々。悪条件の中で数は伸びなかったが、良型に救われた1日だった。
11月1日と3日に「いすみ市沖釣りフェスタ」開催!
「今日はウネリと底荒れが残っていて釣り辛かったですね。年明け3月まで狙います。秋は浅場(10m以下)での数釣りが期待できますよ」と船長。
因みに、11月1日と3日には「いすみ市沖釣りフェスタ」、12月6日にはフグ釣り大会が予定されており、『敷嶋丸』独自でも、今シーズン中釣り上げたショウサイフグ総重量を競うオリジナルトーナメント“敷嶋カップ”を実施中との事。
フグ釣りシーズンは始まったばかり。イベント企画も盛り沢山な大原沖のショウサイフグ釣り、ナギが続けば“爆釣”の期待も十分だ。