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東京湾口・城ヶ島~洲崎沖のヤリイカ好発進!

2015年10月01日公開

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「暑さ寒さも彼岸まで」。先人の教訓にはいつも感心させられる。まさにその言葉通り、茹だるような暑さも一段落した彼岸の中日の1週間前、9月16日に神奈川県・長井漆山港『春盛丸』に出掛けた。毎年、この時期になると、イカ釣りの主役はスルメイカからヤリイカに切り替わるが、今シーズンのヤリイカは少々早く釣れ出し、釣果も順調だ。

平日&荒天予報にもかかわらず

この日、集まったヤリイカファンは13人。平日、しかも天気予報で北東の強風を伝えていたことを思えば、かなりの盛況といっていい。近年、アオリイカやマルイカなど、ライトタックルを使った浅場のイカ釣りが注目されているが、ヤリイカだって負けてはいない。この日の賑わい振りからしても、この釣りが根強いファンに支えられているのがよく分かる。

まずは城ヶ島沖でスタート!

定刻の午前6時少し前、「春盛丸」は船着場を離れた。舵を握るのは沼田孝章船長。20分程南に走り、城ヶ島沖に到着。しばらく魚探とにらめっこしていた船長から待望の投入合図が出された。ほとんどの人が11cmのプラヅノを連ねたブランコ仕掛けで、ツノ数は5、6本を標準に多い人でも8本程度だ。

船中第1号はスルメイカ
120号のオモリに引かれ、カラフルなプラヅノが投入器から飛び出していく。期待の第1投だったが、中々乗って来ない。ようやく右舷でリールの巻き上げ音が聞こえてきたが、海面でブシュッと潮を吹いて姿を見せたのは中型のスルメイカ。その後はポツリポツリと小型のヤリイカも釣れ出したが、ほとんど単発でなかなか調子は上向かない。

 

潮色のいい洲崎沖へ“転戦”

「いつもより潮色が濁っていて、乗りが悪いのもそれが原因」と船長。竿上げの合図を出して、再び船首を南へ向けた。30分程走って到着したのは洲崎沖。なるほど、こちらは城ヶ島沖に比べるといくぶん潮色がいい。再開後すぐに数人が巻き上げを開始したが、上がって来たのはやっかい者のサバ。バラシが少ないのがブランコ仕掛けのメリットだが、サバに捕まりやすいのが玉に瑕だ。

“ハモノ”狙いは今がチャンス!
船長は、サバの反応を避けながら船をこまめに移動し続けた。するとヤリイカの乗りは徐々に活発になり、3点掛け、4点掛けも見られるようになって来た。ある程度イカを確保した人の中には“ハモノ”狙い、つまり釣ったイカを餌にした泳がせ釣りに切り換える人も。ヤリイカの群れには大型の回遊魚やマダイがついているから、結構高い確率で仕留めることができるのだ。ただし、メインターゲットのマダイやワラサなどはねらう水深が深くなると生息域から外れるため、今の時期だけのお楽しみだ。

後半上向きトップは33杯!

10時半、まずは左舷ミヨシ(船首)の菅家さん(埼玉県川島町)に1.5kg級、続いて左舷トモの高橋秀樹さん(川崎市)に2.2kgのきれいなマダイが上がった。終了間際には右舷ミヨシで3kg級のメダイも姿を見せたほか、無念のバラシも何度かあった。肝心のヤリイカは後半になって潮が動き始めたのも幸いし、尻上がりに調子を上げ、午後1時の沖上がりまでに5~33杯とまずまずの釣果だった。トップは左舷胴の間(中央)の石田英彦さん(川口市)。サイズは16~35cmで中小型が大半を占めた。

3日後には束釣りを達成!

シャクリ上げた瞬間にくるズシッとくる重さがイカ釣りの醍醐味だが、初期は小型が多いために乗りはかなり微妙。手に伝わる感触だけでなく、竿先の曲がりや動きを注視し、アタリを出来るだけ目でも取るように心掛けると釣果も伸びるはずだ。また、足が軟らかいのでシャクリはソフトに行ない、巻き上げは中速。波のある日は船の上下動に合わせて竿を操作するといい。
ヤリイカシーズンはまだ始まったばかり。3日後の19日には、トップ108杯の束釣りも記録され、来るべき最盛期が大いに楽しみになって来た。

今回利用した釣り船

神奈川県長井漆山港『春盛丸』
TEL:046-856-1548 釣果・施設情報 春盛丸ホームページ

出船データ

ヤリイカ予約乗合
料金:9000円※女性は1,000円引き。子供割引あり
受付:午前5時30分までに
出船:午前6時
沖上がり:午後1時
電源・投入器完備、氷無料
     
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