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神奈川県・小田原沖のヤリイカ好スタート!

2015年10月15日公開

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ヤリイカは冬に盛期を迎える人気ターゲット!関東各地の沿岸部で釣れるが、数あるヤリイカ釣り場の中でも、卓越した安定度を誇るのが相模湾の西端に位置する初島沖。10月6日、ここをメインフィールドにする小田原早川港の老舗船宿『坂口丸』に出掛けた。

強風の中、初島沖へ

神奈川県・小田原地区は古くからイカ釣りが盛んで、『坂口丸』のように周年イカの乗合船を出している船宿も多い。午前6時、久保田忍船長の操船で定刻通りに出船。小1時間で初島沖に到着した。航行中は追い風なのでほとんど気にならなかったが、船首を北に向けた途端にかなり強い風が吹き付けた。僚船の中には、この風を避けて二宮沖に向かった船もあったらしい。

二宮沖はサメによる強奪が横行!

A級ポイントの初島沖だが、地域の協定で毎週木曜日と9月中はイカ釣りが出来ない。そんな時はもっぱら二宮沖へ走るのが常だ。実績面では、初島沖に劣ると思われがちな二宮沖だが、今シーズンに限ってはトップが40~50杯をマークするなどいたって調子がいい。ただし、イカも多いがやっかいな“外道”も多い。特にサメの場合、イカを横取りされるだけでなく、仕掛けごと持っていかれるケースがほとんど。酷いときには仕掛けを10組も失った人もいたというから最悪だ。幸い、初島沖ではサメによる“被害”は今のところほとんどないと言う。

 

直結仕掛けに手を出すべからず!?

しばらく反応を探していた船長から、「やってください、水深は110mです」とアナウンスが流れた。「待ってました」とばかりに120号オモリを前方に放り投げると、プラヅノがまるでミサイルのように強風を裂いて飛び出していく。ブランコ仕掛けの人が多いが、直結仕掛けの人もいる。イカ釣りの盛んな小田原では、当然釣り人の釣技レベルも高い。ヤリイカに直結仕掛けを使うのはほぼ例外なく上級者なので、一般の人は真似をしない方がいい。特にこの日のように波の高い日は、折角イカが乗っても途中でバレるケースが多くなるからだ。

いきなりの好乗りを期待したが…

宙層を広く回遊するスルメイカと違い、ヤリイカの泳層は底近くでほぼ一定している。したがって、船長から特に指示がなければ上のレンジまで探る必要はなく、海底付近を念入りに攻略するのがセオリーだ。釣り場を1カ月休めたことで、いきなりの好乗りを期待したが、現実はそれほど甘くなかった。たまに竿を曲げるのはスルメイカがほとんどで、“本命”のヤリイカはなかなか姿を見せない。それでも、魚探とソナー、それに船長の経験を総動員して“捜索”を続けると、水深150mラインでようやくヤリイカの群れを捉えることが出来た。シーズン初期とあって、イカのサイズは20~25cm級の中小型が主体。ブランコ仕掛けをもってしても巻き上げ途中でのバラシが多いのは、波が高いせいもあるのだが、イカの活性がそれほど高くないため、乗りが浅いのも原因だろう。

トップ38杯、平均でも20杯前後を確保

時間の経過とともに乗りは徐々に上向き、正午を回ってからは4点掛け、5点掛けと景気のいい取り込みも見られるようになった。
2時に沖上がり。トップは左舷胴の間(中央)の青木保彦さん(日野市)で、スルメイカ2割程含みで38杯。とかく釣果の差がつきやすいのがイカ釣りの特徴だが、この日は比較的満遍なく釣れ、平均でも20杯前後は上げていた。今後は初島沖を中心にその日の風向きや模様で、二宮沖や真鶴沖に転戦することになるはず。先に紹介したように釣り場によってはサメによる“被害”もまだ起こるので、仕掛け、オモリの予備は十分に用意しておいた方がいい。

今回利用した釣り船

神奈川県小田原早川『坂口丸』
〒250-0021 神奈川県小田原市早川1-3-7
TEL:0465-22-8266 釣果・施設情報 坂口丸ホームページ

出船データ

ヤリイカ乗合
料金:9,000円(※女性は2,000円引き、子供割引あり)
出船:午前6時
沖上がり:午後2時
※電源・投入器完備、氷1個無料
     
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