2016年01月01日公開
暖冬とは言え、日に日に寒さがこたえる季節になってきた。そんな冬の沖釣りの代表格と言えばやはりヒラメだろう。各地区の解禁ラッシュの中、10月の解禁以降安定した釣果が続いている千葉県・大原港『臼井丸』へ出掛け、近年人気急上昇のライトタックル(LT)で挑戦して来た。
ライトタックル(LT)大歓迎!
『臼井丸』はLT大歓迎! LT創成期から推奨して来た船宿だ。現在では、LTのレンタルタックルも充実している。上乗りを務める臼井達彦若船長もその魅力にひかれ、今やヒラメはLT一辺倒だと言う。勿論、従来通りのオモリ80号を使用したノーマルタックルもOKだ。同じ船でお好みのスタイルでチャレンジ出来るのも嬉しい。
圏央道で外房がより身近に
私の住むさいたま市からは首都高速→山手トンネル→大井JCT→アクアラインを通って圏央道・鶴舞ICのルート。所要時間は約2時間となり東京・神奈川方面はもとより埼玉方面からもぐっとアクセスがよくなった。
出船は午前5時半。5時前に到着し、釣り座は先着順で私は空いていた左舷ミヨシ(船首)に座った。最近の好釣果を裏付けるように平日にも関わらず総勢11人(うちLTは私含め3人)が集まり、まだ夜も明けきらない中、定刻通り河岸払いとなった。
イワシの反応がパラパラと…
漆黒の海を走ること20分、ポイントの大原沖に到着。各釣り座にイワシを配る若船長から「ライトの方はオモリ40号から始めてください」。臼井信喜船長の「どうぞ、水深は14m!起伏の激しいポイントなので底から1m上げてください」と言うアナウンスでスタート。“探見丸”を覗くとイワシの反応らしき魚影がパラパラと見てとれる。すると、開始早々ノーマルタックルで狙っていた釣り人が、小型ながら船中第1号をタモに収めた。
食べ頃サイズの良型主体にポツポツ上がる
この1匹を皮切りにライト、ノーマル共にヒラメが上がり始める。ここで船長に聞くと、「昨日は潮の流れと風の動きが同じなので横流しで狙いトップ9匹と好調でした。でも今日は潮の流れがガラッと変わって風向きも逆ですね」との事。そこで当日は横流しではなく道糸が縦に立ちやすいエンジン流しでの釣りになった。それにしてもノーマルとライトタックルが同船で、しかも隣同士であっても驚くほどオマツリしないものだ。イメージでは片舷ずつに分かれたり、四隅で分けたり座席指定するのかと思っていたのだが。ライトとノーマル、これ程までに共存できるとは…これは目から鱗である。
達彦若船長大奮闘!
そんな中、若船長は所狭しと船内を駆け回り、オマツリ解き、ヒラメのタモ入れから釣れた魚の写真撮影、マメに樽をチェックしては餌のイワシを適数補充してくれている。お願いすればラインシステム作成も快く引き受けてくれるそうだ。どの釣り物も助手付きなのは助かるものだが、ここまで親切に面倒を見てくれる若船長が同船してくれるのは、ビギナーにとっても非常に有難いであろうと好印象だった。
すでに肉厚!“寒ビラメ”
船中全員が顔を見た午前10時前、私も竿を出した。ライトもノーマルも経験はあるが、ノーマルが「待ちの釣り」に対し、ライトは「攻めの釣り」というイメージだろうか。ロングロッドでイワシを弱らせず、ヒラメに違和感なく食わせるノーマルタックルに対し、手持ちでロッドを操作して、果敢にアタリを取って合わせていくライトタックル。どちらにも趣はあるので好みの問題もあろうが、年配の方や女性にも軽量タックルで挑めるライトは、今後のトレンドになること間違いない。私も何とか1kgアップを1匹釣り上げ、船中オデコ無しとなった。
トップはライトで6匹!“寒サワラ”も上がる
後半、ヒラメとは違った一層強い引き込みで「サメか?」と思わせたのは3kgクラスの立派な“寒サワラ”だった。嬉しいゲストの登場に船上も沸き立ち、船中どこかでヒラメが上がるという状況の中、最近タチウオやイサキもライトで狙い、その魅力にすっかり嵌ってしまったというライト・ヒラメ初挑戦の上尾市・鈴木勝也さんがトップ6匹という釣果で11時半の沖上がりとなった。
年明け後は数・型ともに期待大!!
「今日は潮の流れがいまひとつの割にはヒラメの活性は悪くなく、何と恰好がつきましたね。今後も大原沖をメインに狙いますが、これから海水温が下がって、イワシの大群が接岸してくる年明け後がむしろ本番!それを追いかけてヒラメも入ってきますので、数・型共に大いに期待が持てますよ!」と船長。ライトタックル、ノーマルタックルとそれぞれに思い思いのスタイルで楽しめ、寒くなるにつれて、身も更に肉厚となり食味の面でも見逃せない。大原沖のヒラメに今後も目が離せそうにない。
2016年6月に新造船就航!
『臼井丸』では現在、新造船を建造中。現在の船も綺麗に整備された快適に釣りが楽しめる大型船だが、2016年6月頃にはこれより更に大型の、大原港最大級の新造船が就航するとの事。こちらも今から非常に楽しみだ。