2016年01月01日公開
昨年は終始天候に惑わされた1年だった。順調な釣り物もあったが、“様子が違う”釣りを何回も体験した。冬の釣り物・ヤリイカはどうかと情報を集めていたら、千葉県・乙浜港『信栄丸』で竿頭80杯の大釣りを発見。年末に出掛けた。
人数限定予約制でゆったり
乙浜港までは、館山自動車道の終点、富浦ICから車で約30分。『信栄丸』では定員制をとっていて、ヤリイカは10人までの予約乗り合いだ。午前5時30分集合、釣り座はクジ引きで決める。当日5時に港に到着、岸壁に係留された船の前に駐車。2日続きのシケでウネリが港に入っていて霧雨も降っている。沖の状況が心配だったが、私を含め定員10人キッチリで出船した。
スタートはスルメイカ狙い
釣り場までは航程約40分、白浜沖水深155mのポイントでスルメイカ狙いでスタートした。ウネリこそ小さかったが、シブキが北風に乗って雨具を叩くヘビーコンデション。船長から「サバが掛ったらすぐに上げる事。オマツリに注意して!」とアナウンス。オモリ150号、14cmヅノ、スルメイカ用直結仕掛けは海底を目指した。
サバ、サバ、サバの嵐に巻き込まれる!
全員シャクリを開始するがアタリどころかサワリも無い。「シケだったので潮変わりが心配だ」。出船前の船長の言葉を思い出す。移動を繰り返すがアタリがない。するとサバが掛かり始めた。水面下10mにも水深150mの底もサバだらけ。仕掛けが海底まで届かない。当然オマツリも多くなり、イカヅノを切られて仕掛けも消耗が激しい。たまらずヤリイカ狙いに切り替え、大きくポイント移動した。 11cmヅノのヤリイカ仕掛けに交換する。しかし、良い反応のあるポイントに入ってもサバが入れ掛かり、仕掛けが海底まで届かない。「スタートからまだ1回しか底に届かないよ」と隣の釣り人がボヤく。10回仕掛けを投入してもサバを回避して底まで届くのは1回程度。海底でイカが乗っても、巻き上げの最中にサバに邪魔されて外れてしまったり、巻き上げ速度を速くしてサバを回避しようとすると身切れしたりとガッカリの連続。船中ではスルメイカがボツボツ顔を見せるが、“本命”のヤリイカは掛からなかった。
時間切れ寸前、ヤリイカのアタリ!
11時過ぎについにヤリイカが掛かり出した。相変わらずサバが邪魔をするが、仕掛けが海底まで届くことが多くなり、船中でヤリイカが掛かり、多点掛けも出始めた。正味30分程で7、8杯のヤリイカを釣り上げた人も出て、スタートからこのペースなら確かに80杯も出ると思った。この海のポテンシャルの高さが分かったところで終了の時刻となってしまった。空を見上げると雲の切れ間に青空が見える。「曇りはサバが多い」と言われる格言は真実のようだ。
「これから本番!」晴天狙いか!?
「今日は乗り出したが遅かったね。シケで潮が変わったようだが魚探反応は多い。サバ対策に直結仕掛けも用意して下さい。ブランコ仕掛けは沢山用意して下さい。サバが多い時はツノ数を減らすのもお薦めです。早朝はスルメイカを狙います」と安田船長。大型船なので少しくらいの北風でも出船できる。私も晴天を狙って再度出かけるつもり。魚探反応は濃いですよ。