2016年01月01日公開
三重県・紀伊長島では、冬型の気象圧配置になり、北寄りの風が吹き出すと風裏となり海が穏やかになる。今シーズンは海水温の低下が遅れ、この時期のターゲット、カマスが釣れ始まるのも遅くなった。例年なら9月頃には釣れ出すが、今年は10月末になってやっとスタートした。例年3月末ぐらいまで狙えるカマス釣り、紀伊長島『石倉渡船』に出掛けた。
大阪から3時間!!
大阪から西名阪自動車道→名阪国道を通り、伊勢自動車道から紀勢自動車道・紀伊長島ICまでは約3時間。ここから『石倉渡船』までは10分もあれば着く。当日は午前6時集合だが、少し早めの5時過ぎに到着した。『石倉渡船』では、磯釣り、カセ釣り、レンタルボートと様々な釣りが楽しめる。石倉徳光社長、石倉一徳若船長に挨拶すると、カマス釣りを教えていただく田中さんを紹介された。
狙うは“荒肌”!?
以前、『石倉渡船』を訪れた時、家族連れが大きなカマスばかりを釣っていた。私はアオリイカを狙っていたのだが、その大きなカマスが気になっていた。紀伊長島のカマスは大型が多く、40cm以上の大型も釣れる。この大型カマスを紀伊長島では、“荒肌(あらはだ)”と呼び、人気のターゲットだ。釣り方もウキ釣りやズボ釣り、天ビン、ジグヘッドやサビキ、ジグサビキの下にメタルジグを付けた釣り方等様々だ。
当日は6時半出船!!
『石倉渡船』では、磯釣り、カセ釣りを案内した後にレンタルボートの案内になる。6時半頃、田中さん達とエンジン付きレンタルボート(要免許)で出船した。ポイントは波静かな名倉湾の奥。まずはカマスがいる場所を探す。少し沖側や湾奥や、イカダの近くなどを魚群探知機で確認しながら探していく。当日は、地元の漁船も来ていた。あたりに反応があり、ボートを固定した。
今回は『石倉渡船』でしかやっていないオリジナルの釣り方。ウキ釣り、ジグヘッドの釣りで狙う事になった。
水深12mでスタート!
田中さんが持ってきた魚探で確認すると、水深は12m。3人でスタート。前でウキ釣り2本、後ろでウキ釣り、ズボ釣りの2本。餌は、サンマの切り身とキビナゴを使った。朝は風もなく田中さんは足下に仕掛けを入れる。ウキが船縁から1mも離れていない。魚探の反応は船の真下に出ている。潮の流れもあまりなく、ウキもあまり流れない。ここのカマス釣りのコツは誘いをかける事。後はタナ。底周辺で釣れるのだが、微調整が必要で2投目にはタナを合わせていた。少しアミエビやオキアミを撒いて魚を寄せる。
小さいアタリを掛けて行く!!
始めて数投アタリがない。しかし、田中さんは、「太陽が昇ってきたら釣れだすよ」と慌てる様子もない。 太陽が昇り出すと、ウキ釣り、ズボ釣り共にアタリが来たが、アタリが小さく掛からない。餌を交換して投入。ズボ釣りは、底まで沈めてリールを2回巻き、少し上げた状態から竿を上げて誘う。次に竿を下げて餌を落とし込んでいく。 この竿を下げて行く時にアタリがあり、今度は掛かった。竿がきれいに曲がっている。釣れたのは30cmを優に超えるカマスだった。ハリを外しイケスに入れておく。エンジン付きのボートのほとんどにイケスがあって便利だ。続いてウキ釣りにもアタリがあり、こちらも35cm級の立派なカマスだった。
ポイント移動!!
朝の時合が終わり、10時頃には魚探から反応がなくなった。隣の手漕ぎボートでは、アジが沢山釣れていた。この時点で私の釣果はカマス1匹。イケスには10匹ぐらいのカマスが入っている。ここで移動することに。ポイント移動中にジグヘッドを少し軽くしてみたらとアドバイスをいただき、3.5gに替えた。竿もルアー用のメバルロッドに。2箇所目のポイントはさらに名倉湾の奥。カセにボートをつけた。すぐにコツコツとアタリ。しかし、釣れたのはショウサイフグ。この場所もすぐに反応がなくなり再び移動。 3箇所目も同じように船を固定した。最初はカマスの反応がありポツポツ釣れたが徐々に反応がなくなった。ここで田中さんがのませ釣りをしていた竿にアタリ。前日にはヒラメやブリも釣れていたので期待していた。強烈な締め込みの後に上がって来たのは大きなエイだった。その後もう1箇所ポイント移動したが、魚探に反応がなくなると釣れなくなる同じような状況、そのまま午後1時に終了となった。
この日の私の釣果はカマス5匹、3人で18匹。田中さん達は、「厳しい」を繰り返していたが、初めての私にはこのサイズのカマスなら十分の釣果だった。
これから期待できる!!
例年に比べ海水温が高いためムラはあるが、来春まで狙える。「これから海水温が下がればカマスサビキやジグサビキの釣果がよくなってくるはず」と、若船長。現に取材日の翌日はカマスのいい釣果が上がっていた。他にもレンタルボートでは、のませ釣りやティップランエギングなどいろいろな釣りが楽しめる。年末年始も休まず営業する『石倉渡船』。是非“初釣り”に出掛けみては如何だろう。
今回利用した釣り船
出船データ
レンタルボート:手漕ぎボート4,000円(保険料1人200円)
船外機付きボート9.9馬力1万1,000円、40馬力までは2万4,000円、各タイプ有り(保険料1人500円)
詳細は船宿のHP参照。無料仮眠所・女性更衣室・バーベキューテラス等施設充実
(交通)
大阪方面からは西名阪自動車道~伊勢自動車道~紀勢自動車道・紀伊長島から約3分で港へ
名古屋方面からは東名阪自動車道~伊勢自動車道~紀勢自動車道・紀伊長島~港へ