2016年02月01日公開
毎年夏前から始まる東京湾のタチウオ釣り、昨年の開幕直後から釣果は“上位安定”で推移。年が明けても横浜・本牧沖の浅場などで好調に釣れている。半年以上のロングラン!それではと、“ドラゴン”と称される大型タチウオを狙って千葉県・浦安『吉野屋』に出掛けた。
高速ICを降りて15分、電車組にも便利
『吉野屋』へは東北自動車道、常磐自動車道方面からは清新町IC、高速湾岸線からは浦安ICを降りて15分程。途中にコンビニがあり事前の買い出しもできる。また、電車釣行組にも便利で、地下鉄東西線・浦安駅から徒歩6、7分だ。待合所に到着すると、吉野眞太郎大船長始め女将さん、公大若船長らが笑顔で迎えてくれた。
釣り座を決め受け付けへ
車の場合は、待合所入り口に立つスタッフの指示に従い駐車し、釣り座表のタグを取る。待合所の受付では、釣り物が書いてある札を受け取り、準備が出来たら待合所向かいの階段を上がり、釣り座表に表記されていた桟橋から船へ移動する。船長がタグと札を集めにきたら手渡すと言うのが、ここでの段取りだ。
タチウオの仕掛けはシンプル
船宿推薦の仕掛けは2本バリで、チモトに編み込みを施し、タチウオの鋭い歯からハリス切れを防ぐようになっている。オモリはラインの太さによって若干異なるが、概ね80~100号、片テンビン仕掛けだ。餌は冷凍サバの切り身が配られる。
旧江戸川を下り東京湾・久里浜沖へ!
タチウオ船の「第三十一吉野屋丸」は、旧江戸川を下り、ディズニーランドを背にしながら南下、この所好調な久里浜沖を目指す。途中にはアクアラインの“風の塔”、第二海堡などを見ながら航程1時間30分程で釣り場に到着。「タチウオは、急な崖のようなカケ上がりについている」と船長。最初は“東京海底谷”の入り口、水深160mに出た中層130m付近の魚探反応を狙った。
仕掛けを沈めれば頻発するアタリ!
船長の指示ダナに仕掛けを沈め、早ければ数シャクリで、概ね10m程を探る間にアタリが来た。竿を大きくしならせ電動リールのスイッチを入れる人、合わせが早かったのか、虚空を差す竿に苦笑いなんて人も。何とも楽しい“サービスタイム”がしばし続いた。
続く“サービスタイム”!!
船長は、アタリが遠のくと船を小移動させる。その直後からはまたアタリのラッシュ!序盤より徐々に型が良くなってきて盛り上がる船上、タチウオの好調振りを裏打ちする釣れ方が続いた。
一工夫したテンビンで勝負!
ここで私も竿を出した。仕掛けはシンプルな1本バリで、投げ釣りに使う“名古屋テンビン”を改良したものを使って臨んだ。“名古屋テンビン”は、仕掛けが沈んでいる最中は逆「へ」の字になり、釣っている時はほぼ真すぐとなり、タチウオからの小さなアタリも竿先に伝えてくれる。これが功を奏したのか、1投目から“指5本”近い大型タチウオが食ってきた。
細かな工夫やコツ
その時の食いや、タチウオのサイズに合わせたハリの号数の選択もさることながら、食いが良くハリを飲み込まれてのハリス切れが多発する場合、ハリのサイズを大きくすることが一つの打開策になる。こんな方法も一興である。それは、12~16号などの太いハリスを持参しハリに結び、30~40cm程継ぎ足して使う方法。“指5本クラス”にハリを飲まれてもハリス切れすることはなく、数本釣ってササクレが目立ったところで結び替えていけば良い。また、餌付けも重要な要素の一つで、皮を丁寧に縫い刺し、ケンで止めることにより、シャクリ続けても海中で形を保ち、タチウオを魅了する。
大型ほど釣り味、食味共に最高!
冬場のタチウオは夏場のそれよりも大型が多く、当然引き味が良い。その太い胴体をうねらせながら海面に現れたタチウオは妖艶で、“ドラゴン”の称号が似つかわしい。刺し身、塩焼き、煮つけなど、大型ほどその食味も良い高級魚タチウオ。是非このチャンスに出かけて見てはいかがだろう。