2016年02月15日公開
毎年10月からヒラメを狙い、翌年のゴールデンウイーク頃までのロングランで楽しませてくれるのが千葉県・御宿港『明広丸』だ。好調が続いている最中、その『明広丸』で「狙ったピンポイントで大型を釣らせてくれる」という噂を聞きつけた。
御宿港へはアクアラインが便利
東京方面からはアクアラインを使い市原鶴舞ICで降り、国道297号線で御宿へ向かうのが速い。ただし、前夜泊なら、神奈川方面からは東京湾フェリーも便利かも知れないし、京葉道路を蘇我ICで降り、茂原街道、国道128号線を使って田園風景などを楽しみながらのんびりと向かうのも良いだろう。いずれも岩和田漁港をカーナビにセットする。JR御宿駅近くの国道沿いにコンビニがあり事前の買い出しもできる。
釣り座は先着順
船の傍らまで車で行って荷物を降ろし、船長から手渡される「釣り船駐車証」をダッシュボードに置き、港入口付近の駐車場に車を停めて船に戻る。船には当日の人数分のバケツが置いてあるので、そこにクーラーを置き釣り座を確保する。出船前にトラックから活きイワシを船に積み込む。なお、乗船する際、冬季は船上が凍結していることもあるので注意したい。
船宿仕掛けをセット、期待に胸が膨らむ
船宿推奨仕掛けは、親バリに角セイゴバリの18号、それもヒネリが入った拘りのハリが使われている。オモリは80号で統一だ。餌付けは、イワシを触る前に手をバケツの海水に浸してから行なうと餌を弱らせない。親バリを下あごから上あごへと通し、孫バリを背ビレの後ろか腹へと浅く刺せばいい。
岩船沖にイワシの好反応!
当日は北西の微風でいいナギに恵まれた。船長は北へと船を走らせた。その間も魚探、ソナー、プロッター、レーダーなどの最新機器に目を落としながら、ゆっくりとした船足で海中をチェックしながらの航行だ。しばらく走るとレーダーに船影が多くなり、魚探はイワシの反応で真っ赤に! 岩船沖で期待の第1投となった。
船のどこかでアタリが続いた!
最初の流しは1時間近く続いただろうか。インターバルをおきながら、船のどこかでアタリが続いた。「イワシの群れの下にはヒラメがいる」と船長。水深17m前後に仕掛けを落とし、オモリトントンの状態で竿を手持ちか、軟らかな竿ならキーパーに取り付けてアタリを待つ。
船の少ない場所を攻めてみる
岩船沖では1時間余りで船中10匹のヒラメをキャッチした。ここで船長は、船を少し南下させた。船が少なくプレッシャーの低いポイントを攻めることになった。やはり水深は17m前後だが、イワシの群れの上に船を乗せたがヒラメはあまり食って来ない。「潮が動かないし風も無い。どちらかがあれば船が新しい場所へと動き、海底をトレースして行けるんだけど…」と船長。確かにラインはほぼ真下に入っている。
最後は岩和田沖で盛り上がる!
沖上がりの1時間ほど前、船長のお膝元である岩和田沖へ移動した。ここでは水深7mの超浅場を狙う流しもあり、近くにはイワシを狙う巻き網漁船が操業、期待十分のポイントと見て取れた。開始の合図と共に複数の釣り人の竿が曲がり、船上は一気に盛り上がった。釣れるヒラメの型も徐々に大きくなっていった。
噂に違わぬ凄腕
中盤にアタリが遠のいた場面はあったが、最後は船長の腕を十二分に見せて貰った。“ゲスト”の4kg近いマダイは、イワシを食べているせいか十分に太っていて、コンディションも最高。いかにも美味しそうだった。ヒラメを海面で掬うタモの直径が80cm近くもあることからも、このエリアの大型ヒラメのポテンシャルの高さが分かった。
『明広丸』では、料金は後払い
沖上がり後、船長の自宅へ。車で漁港入口の信号の坂を上り二又を左折、坂を上がり切ると『明広丸』の看板が目に入る。玄関のヒラメやヒラマサの大きな魚拓に目を奪われる。この時、乗船料、前泊者は宿泊料も含めた支払を済ませる。『明広丸』特製のラーメンに舌鼓、冷えた体が温まった。