2016年05月01日公開
関東地方のサクラもアッと言う間に散って春本番!天候もだんだん安定してきた。4月1日に解禁した南伊豆沖・銭洲近海でカンパチ、シマアジが釣れているとの情報。その昔は、“銭の洲”と言われる程“魚の宝庫”だった所。4月19日(火)、静岡県・南伊豆手石港『南伊豆忠兵衛丸』に出掛けた。
待合所で氷を積んで船着場へ
銭洲は伊豆半島突端・石廊崎から約80kg沖に浮かぶ岩礁。午前2時までに待合所に集合との事。前日、近くの宿に泊まり、午前1時半過ぎに待合所に到着した。駐車場には数台の車が停まっていた。釣り人は集合時間に合わせ、大型のクーラーボックスに氷を入れると青野川河口の船着場へと向かった。船着場では浅沼清人船長が船席を割り振る。釣り人7人とスタッフ1人が「第二十三忠兵衛丸」に乗り込む。ルアー組4人は右舷、私を含め3人が餌釣り組で左舷へ座った。
銭洲までの3時間余、ベッドで仮眠
3時前に出船して、ベッドに潜り込んだ。「第二十三忠兵衛丸」は、遠征釣り用にキャビンに定員分のベッドが設置されていて、航程3時間余の釣り場まで仮眠が出来る。エンジン音がスローダウンすると釣り人が起きだしてキャビンを出る。銭洲の岩礁「ネープルス群礁」が目前だ。文字通りの太平洋上だが、海は穏やかだった。この海域の釣り開始は午前7時と申し合わせで決められている。
1投目に無念のライン切れ!
定刻の7時にスタート。右舷の4人は160gのメタルジグでジギング開始。左舷の餌釣り組3人は、トモに甲斐義昭さん(鎌倉市)、2番に原田利彦さん(新潟県)と常連さんが並び、ミヨシ寄りに私が座った。付け餌はオキアミやイカの赤のシロップ漬けそしてサバの切り身だ(付け餌は持ち込み)。船長の合図で第1投、「水深は30mです。ルアーは底から5m、餌釣りは10mから誘い上げて下さい」と指示ダナが異なる。指示ダナは刻々と変わるが、その都度船長のアナウンスがある。投入後間もなくルアー組・ミヨシの徳山昌基さん(豊島区)から「来たー!!ラインが止まらない指が火傷する」。ラインがグングン引っ張られ、ドラグが悲鳴を上げている。暫くすると竿先がピンと跳ねた。無念のライン切れである。周りから「大型のカンパチみたいだったね」の声に徳山さんガックリ。
ルアー組にカンパチ、アカハタがヒット!
ライン切れに沸いたすぐ後、ジャーキングしていた右舷2番の徳山萬基さん(昌基さんと兄弟)の竿が弓なりに引き込まれた。巧みにリーリングしてタモに収まったのは2kg弱のカンパチ。続いてトモの西野啓之さん(熱海市)の竿先が一気に持ち込まれ、やはり2kg級のカンパチが上がった。徳山さん兄弟に誘われて、一緒に来たという大阪在住の文原賢敏さんや徳山昌基さんにも、アタリはあるもののフッキングしないようだ。それでもアカハタをゲットした。
餌釣りにもアタリあるも…
釣り始めの1時間がカンパチやシマアジのチャンスタイムだと聞いたが、餌釣り組は、1投目からゴマテングハギ(ニノジ)の猛攻。トモ寄りの2人には強烈なアタリもあったが「食い込まないよ」の声。
高級魚の入れ掛かり!
カンパチやシマアジの時合を逃した後は、ジギングの方もアタリが遠くなった。船長がそんな状況を見て“五目釣り”にチェンジ、釣り場を移動した。水深35m前後でオナガメジナやアカハタ、カサゴを狙う。餌釣り組はオキアミやイカタンで30cm前後のウメイロが入れ食い、原田さんが4点掛け、私も3点掛け、甲斐さんも2点掛けの連チャン。それに交じって40cm級のオナガメジナやイサキ、更にイシダイやイシガキダイと高級魚のオンパレードだ。ご愛嬌にナメモンガラまで顔を見せる。ルアー組の方も良型のアカハタやメジナをゲットしている。
待望のシマアジをゲット!
高級魚の“五目釣り”を楽しんでいると、船長から「新島あたりで風が出て来て、こちらに吹いてきそうです。波も騒いで来たので12時までで上がります。残り1時間、カンパチ、シマアジ狙いに切り替えます」のアナウンス。
10分程の移動で「ネープルス群礁」前の水深35m前後に移動した。間もなく、「来ましたよ」と、餌釣りの原田さん。船長が操舵室から跳んで来てタモを構えた。小ぶりながらも取り込んだのは、正真正銘のシマアジ、40cm弱か。2点掛けだったが1匹はポッチャンしてしまった。原田さんはそのすぐ後にも同サイズを釣り上げた。周りも熱が入ったが、メジナやウメイロが釣れただけで沖上がりの時間になってしまった。
カンパチ、シマアジはこれからが本格シーズン!
残念ながらカンパチは船中2匹、シマアジは3匹だったが、ウメイロ竿頭40匹等、豪華多彩な“ゲスト”のお土産がクーラーに収まった。高級魚のカンパチやシマアジはこれからが本番!海もナギの多くなる時期、初心者にもベテランにもチャンスだ。
「今日もシマアジやカンパチの反応はあったが、仕掛けが入ると魚が怯えて散ってたね。“本番”はこれから。“食い気”モードが出れば入れ食いとなります」と船長は、明るい見通しを立てていた。
今回利用した釣り船
出船データ
料金:餌釣り…2万8,000円(氷・エサ付き、付けエサ持参)、ルアー釣り…2万4,000円(氷付き)
時間:午前2時集合、午前2時30頃出船、竿出7時、納竿13時、帰港16時頃
その他:イナンバ・御蔵島遠征、マグロ、キンメ、神子元周りのモロコ、五目等あり。
※詳細は電話確認。