2016年06月15日公開
関東地方の梅雨入りが間近に迫り、千葉県・外房、大原沖の一つテンヤで大型マダイが釣れ出したとの知らせ。そこで5月29日、大原港『富士丸』の予約乗合、午前船に乗った。
いきなり速い潮の流れに全員が苦戦
大原港の朝は早い。集合時間午前3時30分、集合場所の待合所兼自宅で乗船を申し込み、釣り座を決めて料金支払い、船着場に向かった。この日は私を含め11人が乗船。まだ暗い早朝とは言え、さすがに5月も後半になると寒さもやわらぎ、釣り具の準備も楽だ。定刻の午前4時に出船、海上はベタナギだった。
第1投目は慎重に!
航程45分程でポイントに到着。航行中、岸近くにトビウオが見え、黒潮の接岸が伺える。水深43mからスタート。テンヤが投入されたが、流れが速い。底ダチが取れず、着底が判らない。出船前、坂下隆一船長に8号と10号のテンヤ(カブラタイプ=写真参照)を見せて貰い、「今日は10号の方がいいかな」とのアドバイスを思い出す。見渡すと全員が速い流れに苦戦、テンヤの号数は次第に上がっていく。一つテンヤビギナーの私は18号でやっと着底が判った。しかし、1回目の着底を掴み、大きくリフト(誘い上げ)して、フォール(落とし込み)するとラインはどんどん出て行き、小さいリフトでは根掛かりする。難しい一日になりそうだ。
早朝一発!グッドサイズ浮上!!
そんな中、左舷ミヨシ(船首)の常連、高山忠彦さん(北区)にヒット! 先調子の竿がしなり、段を付けた引き込みとドラグの利いたやり取りが数分続き、“本命”マダイが浮上した。それも3.4㎏(船上計量)の良型だ。1投目は速い流れでテンヤをロスト、2投目は20号の重めのテンヤを使い着底と同時に“ドスン”とアタリが来たそうだ。乗っ込みカラーのグッドサイズに歓声が上がり、全員がヤル気になり、次は自分が! と気合を入れたが…。
速い流れと餌取りに苦戦
移動を繰り返し、水深40~50mのポイントを狙ってゆくが、差はあるもののどこも流れが速く、油断すると根掛かりしてリーダーが切られる。上手く着底出来ても、一つテンヤの定番ゲスト、ウマヅラが釣れ出しマダイが続いてこない。
8時30分過ぎには、水深35mの浅場のポイントに移動。しかし、ここは潮が流れていない。粘って釣り続けるがウマヅラが出現。後で聞くと大原沖は潮の干満の影響より、“本流”がどこを流れているかにより状況が変わり、岸寄りよりも沖側が緩い事もあるそうだ。
“高級ゲスト”も顔を出す!
残り1時間になり、水深50m前後に移動、ここは根がきつい。すると“高級ゲスト”がアタリ出した。まず左舷3番の石渡晋太郎さん(葛飾区)にマハタ、続いて右舷2番加藤浩二さん(市原市)の竿に強い引き込みを見せたのは2.1㎏のイシダイ、仲間の川畑一幸さん(船橋市)にはカサゴ、最後に加藤さんが小型ながらマダイを追加して、定刻終了。速い流れに苦戦させられた一日だった。
“本命”マダイは3匹だったが、「今日は潮の流れが速く、狙っている水深60~70mのポイントに行けず残念でした。潮次第ですが、大型のチャンスは続きます。テンヤは8号から上を準備して下さい」と船長。
この日、スタート時は潮速3.3ノットの流れ。ラインの太さや竿の調子で異なると思うが、テンヤの号数は幅広く準備した方が良い。個人的な感想だが、カブラタイプの方が根掛かりが少なそうに思えた。大型との出会いを求め、テンヤを揃え、暑さ対策をして再トライだ!チャンスはまだまだ続きますよ。