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最大は5kg!船中24匹の全てがキロオーバーにビックリ!

2017年01月01日公開

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本格的な寒さの到来と共に、寒ビラメのシーズン真っ盛り。茨城県日立沖のヒラメが12月の解禁から好調に釣れているとの情報に17日、ヒラメに逢いたくて日立久慈港の『弘漁丸』に出掛けた。数日前の強風の底荒れが気になったが無用の心配だった。船中24匹の好漁、しかも5kgも交じって食ったのはすべてキロ級以上で釣果は上々。ゲストに80cm級のスズキ(シーバス)やイナダも釣れてウハウハだった。

ユニークな座席の決め方

12月に全面解禁となった茨城県沖。好調な滑り出しの情報に、午前5時過ぎに久慈港『弘漁丸』の受付に集まった釣り人は15名。車のライトに照らされながら、5時15分に女将の小泉智子さんが受け付けを開始。『弘漁丸』の釣り座決めは先着順ではない。料金支払い時に花札を引き、裏に書かれたナンバー順に釣り座を選ぶというユニークなスタイル。遠方から来る釣り人や、近場の釣り人でも早く席取りをするための労力を考えての、抽選による席決めの方法なのだ。

釣り場は航程15分と港から直ぐ目の前
出船は5時30分だが全員の受け付けが済み次第出船するという。今日の操船は小泉大輔・若船長。船は船長の名前から取った「大さん弘漁丸」。小泉秀彦大船長は女将の智子さんとお見送りだ。
船の明かりで漆黒の海へ。港を出ると舳は北に向けられた。北風の中ゆっくりと船は進む、遥か彼方の水平線が白みかけてきた。
航程20分足らずで船足が止まると、助手の茂木昭二さんが餌のイワシを足元のオケに配っていく。「オモリは60号で、準備できた人はやってください、水深は17m。根掛かりするからタナを1m位は切ってください」のアドバイス。船の明かりのなか銀色の鱗を光らせたイワシが、オモリに引かれて暗闇の海中へ。1投目は皆の竿先に反応はない。名前の通りに大きな体の大輔船長が、すぐ竿上げの合図。

つがい? 何と5kgと4.8kgが隣同士でヒット

少し岸寄りに移動。北風が吹いているが釣りに支障が出るほどではない。空も白みかけてきた。私の席は右舷の張り出しの椅子席。準備を終えて様子を見に回っていたとき、左舷で「何か引いている」の声。
ご主人の相田知之さんと、ヒラメ釣りは初めてと言う左舷4番の相田恭子さん(さくら市)の竿が、大きく弧を描いていた。根掛かりと思わせるほど「重い、巻けない」と必死の形相に、助手の茂木さんが助っ人に。「魚だ! 巻いて巻いて。大きく引き込まれたら巻く手を止めて」とアドバイス。時間をかけてのリーリングに姿を見せたのは、褐色の背に白い斑点を散らした本命ヒラメだった。「デカイ、大きいタモ大きいタモ」の声後に収まったのは5kg(港の検量で4.8kg)はあろう大ビラメ。直後、今度は恭子さんの左隣の白石聡さん(加須市)の竿先がガクガクと震える、グッグーと大きく引き込まれるのを待って竿を立てた。こちらも竿が折れんばかりのヤリトリでタモに収まったのは、なんと恭子さんより少し大きい大ビラメ(港の検量で5kg)。ヒラメは“つがい”でいると言うが、まさに雌と雄か?

 

ゲストが竿を賑わす

すっかり明るくなって周りを見渡すと直ぐ目の前は陸。投げ釣りでも届くかも…と思ってしまうほどの岸寄り。胴の間で、ミヨシ(船首)で、艫(トモ)で本命が取り込まれるが、2kg、3kg級の良型が多い。
ゲストも竿先を賑わす。キューキューと持ち込むのはイナダ。グングンと持ち込むのは良型のスズキ(シーバス)。マゴチも顔を見せる。「イナダが先に食っちゃうよ」、「こっちもまたイナダだ」の声にオケを見ると、5匹も6匹もイナダが泳いでいる、どうも仕掛けを上げすぎて、イナダのタナに合ってしまっているようだ。両舷の艫で稲原俊一さん(佐野市)と松本高雄さん(小山市)が共に70cmオーバーのスズキを取り込んだ。

イワシの回遊で3人同時ヒットもあり

「イワシが回遊してきたよ」の船長の声に操舵室に行くと魚探にイワシの群れがビッシリ。「イワシが回遊してきました。タナを上げてイワシの群れの中に餌を持っていって」の指示が飛ぶ。すぐに右舷の釣り人たちの竿先が持ち込まれる、3人同時のヒットだ。船長も助手もタモを持って跳び回る。
私も竿を出す。仕掛けはハリス6号75cm、捨て糸はナイロン5号を50cm。イワシをザルで掬いあげ、イワシの目を指で軽く塞ぎながら(暴れないように)手早く親バリを上アゴから鼻先に抜く。孫バリ(トリプルフック)を背ビレの後ろに刺した後、サミングしながら指示ダナへ。1投目は竿が軟らか過ぎたかアタリを見逃し、傷だらけのイワシが上がって来た。2投目でイワシの暴れる魚信のあと、クックッーのアタリ。「引き込め、引き込め」と待っているとグィーと竿を持ち込まれた。大きく合わせるとグイグイと引き、差し出されたタモに収まったのは1.5kg前後。周りに比べて小振りだった。その後、また直ぐアタリ。前より少し小さいがキロは超えているだろう。

丁寧な流しで万遍なくヒット
大輔船長は移動の度に、風をみながら舳を北に向けたり南に向けたりして、釣り人に均等に釣れるように操船(横流しのため)。ポイントに当たったのか右舷の本間久さん(郡山市)ともう1人が3kg前後を。左舷では黒川悦道さん(幸手市)や島内正起さん(常陸太田市)らが2kg級を取り込んでいる様子が見えた。中でも圧巻はまたまた相田恭子さん。赤色のオモリが功を奏したのか、中盤に再び竿を大きく撓ませ2匹目の5kg級を、そして終盤には80cm(4kgオーバーか)のスズキ。クーラーに入らないと嬉しい悲鳴だった。一方、ご主人の知之さんは奥さんに釣り運を吸い取られたかイナダに遊ばれただけ。最後の流しで左舷ミヨシから2番の石田義明さんが2kg弱を取り込み、「最後にオデコ(0匹)を免れました」とニッコリ。船中での24匹目を釣り上げて沖上がりとなった。

イワシを追いかけて大物が

数日前の強風の底荒れを心配したが、5kg級が2匹、4kg級が3匹、3kg級も3匹、2kg級が7匹で、その他のヒラメも皆キロ超え。私が釣った一番小さいヒラメでも1.1kgあったのだから驚き。匹数は3匹が3人、2匹が5人、残念ながらオデコが1人。それでもゲストは70cmから80cm級のスズキ、40cm級のイナダが多く顔をみせた。因みにヒラメは日毎に底荒れが収まり、翌日18日は船中32匹の釣果で5kg級も交じってトップ6匹とのこと。
「これからイワシもどんどん回遊してくるので、それを追っかけて大ビラメも乗り込んで来ますよ」と大輔船長は見通しを語ってくれた。大きさは運もあるが、もっかは確率が高い。皆さんも大ビラメに挑戦してみては如何でしょうか。

今回利用した釣り船

茨城県日立久慈港『弘漁丸』
〒319-1222 茨城県日立市久慈町1-28-26
TEL:0294-52-3504
定休日:第3月曜日 釣果・施設情報 弘漁丸 ホームページ

出船データ

ヒラメ乗合船
料金=1万2,000円
時間=午前5時00分集合 沖上がり:12時00分
※餌&氷&昼食付き
     
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