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千葉県・飯岡沖、真冬のマダイ釣行、良型揃い!

2017年02月15日公開

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秋に蓄えた脂が寒くなるにつれて旨味に代わるマダイ。厳寒期は海が荒れて出船出来ないこともあるが、その分出船できれば好釣果が期待できるのが千葉県・外房エリア。飯岡港『梅花丸』の釣果情報を見ると連日2桁釣果を記録。その食味をゲットすべく荒波ならぬ好釣果の波に乗るべく2月3日(節分)に出掛けた。

もうすぐ春なのに…

『梅花丸』は船宿(待合所)で受付を済ませてから、船が係留されている飯岡港へ移動する。この日の集合時間は午前4時15分。船宿前と裏に駐車場があり、かなりの台数を停めることが出来る。釣り座は船宿入口右側にある釣り座表のマグネットを取って決める。先着順なので希望する釣り座がある場合は、早めに行くことをお勧めする。4時前に到着したが、既に数台の車が停車しており、車内で待機している。外気温は2℃。予報の通り風が朝まで残り10mを超える。外に出ると風が強く、体感温度はかなり低い。受付時間になり中に入ると大女将から温かいお茶のサービス。寒い日は有り難い。

飯岡港に移動、船長がお出迎え
受付を済ませ、いざ飯岡港へ。港までの道は受付の際に詳しく教えてくれるので安心。港では『梅花丸乗船場』の看板が目印。乗船場では梅花亮佑船長が出迎えてくれ、餌の冷凍エビと氷を渡してくれた。早速船に乗り込むと、釣り座の位置が船縁に分かり易く数字で表示されているので、マグネットを取った位置に座わればよい。タックル準備の様子を見ると殆どの人が、一つテンヤとタイラバの2種類のタックルを準備していた。去年ぐらいからタイラバでもヒットするようになって来たとの事。この日の様に海が荒れていて、底が取りづらい時はタイラバを使うのも一つの手段だろう。定刻の午前5時、「第十五梅花丸」は両舷4人ずつ計8人を乗せて夜明け前の暗闇の中、飯岡沖へ向かい出船した。

海上は予報通り大荒れ

午前6時、釣り場に到着。この日の天候は晴れ。予報通り北西の風がかなり強い。波も2m近く、ウネリもある。船長からパラシュートアンカー投入後、船が落ち着くまでは船内で待機するよう指示が出るほどかなり厳しい状況。「水深36mです。何かあれば直ぐ一声かけて下さい」。太陽が顔を出し始めた午前6時10分に釣りがスタートした。

厳しい状況の中で待望の1匹!
この日は潮の流れも速く1.5ノット程、底を取る事すら厳しい状況だ。船長から「底付近で反応が出てますよ」とアナウンス。すると開始30分、待望のアタリが来た。竿がいい感じで叩かれている。マダイらしい引き込みだ。慎重なやり取りの末、上がってきたのは800g位のマダイ。釣り上げたのは右舷胴の間(中央)の阿部拓真さん(千葉県我孫子市)。テンヤは10号の遊動タイプで色は赤金。アタリは底だったそうで、遊動タイプなのでしっかり食い込んでから合わせを入れたとの事。タングステン製のテンヤ10号で、やっと底が取れる状態で潮はかなり速い。そんな中、トモ(船尾)で釣り人として乗船していた梅花繁船長がタイラバで2連発。マダイを釣り上げた。潮上にキャストし、底から5m以内を巻いて落としてを繰り返す。そして、船下に入るようなら回収して入れ直しの繰り返し、やはりアタリがあったのは底付近で着底後巻き始めて直ぐだったとの事。色はオレンジでネクタイもオレンジ。底が取りづらい時には落として巻くだけのタイラバも有効と言える。

 

釣れるマダイは良型揃い!

仕掛けを回収するとテンヤに付けたエビも無くなっている。強風の為、竿先の僅かなアタリがとれないのだ。そこでテンヤからタイラバに変更した左舷胴の間の吉賀一彰さん(埼玉県久喜市)に、着底後巻き上げると直ぐにコンコンとアタリが。慌てず一定速度で巻き続け、食い込ませてマダイを釣り上げた。続いて右舷胴の間の田上弘之さん(千葉県千葉市)にもアタリ。こちらはテンヤ。しっかり合わせると、竿先にはマダイ特有の首振りの引き込み。豪快に引き抜き、こちらも良型マダイを釣り上げた。吉賀さんはタイラバ80gの赤金、田上さんは遊動テンヤ12号の赤金と、この日は暖色系にアタリが出ていた。反応が無くなり、船長の迅速な判断で7時30分に小移動。次のポイントへと向かった。

風は収まらず、厳しいが釣果は伸びる

「底付近に反応が出てますので、餌の確認をまめにしてくださいね」と船長。水深は45m、根が点在する場所に移動。移動後の初アタリは左舷大ドモ(船尾)の二木勇さん(東京都板橋区)。先ほど船長に餌の付け方など色々聞いた成果が出たようだ。
残念ながら“本命”ではなかったが、ホウボウ、ウマヅラを連続で釣り上げ、“本命”への期待が膨らんだ。すると隣の吉賀さんの竿が絞り込まれる。今度は底ではなく5mくらい巻いてからのヒット。着底後巻き上げて、底付近から追いかけて来たのだろう、なかなかいい引き込みをしている。上がって来たのは1kg級の良型マダイ。更にテンヤでももう1匹マダイを追加。反対側右舷の田上さんもテンヤでマダイを追加。そして先ほど“ゲスト”を釣った二木さんも遂にマダイを釣り上げた。10号の遊動式オレンジでアタリは底。やはり船長が言う通り、底に集中してアタリが出ているようだ。その後再び反応が無くなり10時に最後の移動となった。

パターンを掴めば釣果は伸びる

終了寸前に右舷大ドモで小池和雄さん(東京都板橋区)が、タイラバ75gのオレンジで1kg級の良型を釣り上げ、沖上がりの11時となった。
最終釣果は0~7匹。チャリコ(マダイの幼魚)はなく、型は800g前後のいいサイズが主体だった。残念ながら船酔いの方、バラしてしまった方の2人がオデコ(0匹)となってしまったが、強風+荒れた海そして、海水温の低下と三重苦の状況を考えれば上々の釣果と言えるだろう。
海が荒れている時の釣り方として「とにかく底をとる事、潮上に投げ、多く底をとれる様にする事が大切」と船長。天候が落ち着いたこの日の午後船では2.6kg、1.7kgの良型も上がっており、天候が安定すれば更なる釣果、サイズアップも期待出来そうだ。
今月の26日には、茨城県内の圏央道も全エリア開通となり、埼玉方面からのアクセスが格段に良くなる。数、型、食味と良いとこどりのこの時期のマダイ釣り、是非出掛けてみて頂きたい。

今回利用した釣り船

千葉県飯岡港『梅花丸』
〒289-2705 千葉県旭市飯岡2563-5
TEL:090-2155-0500
定休日:毎月第2火曜日 釣果・施設情報 梅花丸 ホームページ

出船データ

一つテンヤ・マダイ乗合
料金:予約時確認の事
集合時間:午前4時15分
出船時間:5時 納竿時間:11時
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

森住 貴義
釣りビジョンAPC。
タナゴからマグロまで、幅広く実釣。釣果よりも楽しくをモットーとするエンジョイアングラー。
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