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千葉・房総名物、ヤリイカ&オニカサゴのリレー船で一挙両得!

2017年03月01日公開

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オニカサゴと言えば寒い季節の“鍋ネタ”に最適な魚。スーパーや鮮魚店では滅多にお目にかかれない「超」の字が付く高級魚だ。またヤリイカもこの時期ならではの魅力的なターゲット、活きたままの姿造りなどは、ちょっとした割烹料理店では1杯ウン千円で提供される。そんな冬の二大高級ターゲットを、贅沢にもリレーで狙わせてくれるのが千葉・勝山港『萬栄丸』。2月15日に出掛けた。

【この記事を書いたライター】牛島 誠

人気の秘密はズバリ「お・も・て・な・し」

『萬栄丸』と言えば、マル、ヤリ、スルメから、ティップランでのアオリイカまで四季折々の“イカ族”を通年狙っていることで知られた船宿。また、夏には房総半島で唯一コマセ釣りでのキハダマグロ乗合船を出すなどチャレンジ精神も旺盛で、沖釣りファンには有名な関東屈指の船宿である。大型船3隻を有し、週末には予約満船となることも多い人気の秘密は、乗船した皆が口を揃えて言う「サービス」の良さ。かくいう私も10数年来お世話になっている。

人気の高さが窺える、出船前のいつもの風景
この時期、集合午前5時半、出船は6時。少し早目の5時前に港に到着すると、既に桟橋には船の明かりが煌々と灯り、平日にも関わらずヤリイカ専門船、リレー船、カワハギ船に乗船する沢山の釣り人で賑わっていた。前日の釣果はヤリイカが芳しくなく、リレー船もヤリイカは狙わずにオニカサゴ専門だったにもかかわらず、だ。当日もまずはこのところ安定して好釣果が続く、オニカサゴから総勢13人を乗せてスタートすることになった。2魚種を狙うリレー釣りは、その時の釣況によってターゲットをシフト出来ることも強みである。

節分には少し遅い「鬼退治」からスタート!

オニカサゴのポイントは航程1時間弱の洲崎南沖。翌日「春一番」が吹く天気予報だったが、当日は北風のナギ。釣り場に到着すると、この日舵を握った松井大船長から「どうぞ!水深はやや深めの170m!若干根掛りすることもあるので、マメにタナを取り直して下さい。それが誘いにもなりますから。オニカサゴは意外にアタリが小さいことが多いので、アタったら聞き合わせてみてくださいね」とのアナウンスが流れた。程無くして釣り上げられた船中1匹目は1kg級の良型だった。

タモ入れ、オマツリ解き、何でもお任せ!スーパー上乗り参上
当日の海水温は17℃とこの時期にしては高め。時折サメやハリスを切られるミズフグ?などの邪魔もあるが、潮も適度に流れ、オニカサゴの状況としては上々だ。最初の1匹を皮切りに船中ポツポツとオニカサゴが上がっていく。あちらこちらで上がるオニカサゴのタモ入れに、上乗りの土田裕介さんが船中を駆け回っている。『萬栄丸』では、必ずと言っていいほど上乗りが同乗している。タモ入れやオマツリ解きは勿論、慣れない人には釣りのレクチャーもしてくれるのは、ビギナーにとっては非常に有難い。特にイカやオニカサゴと言った中深場の釣りで、上乗りがいるのといないのでは、釣りをする時間に雲泥の差が出る。これは経験したことのある方ならお分かり頂けるだろう。実釣時間が長いということは、イコール釣果が上がるということになる。

 

怒涛のオニカサゴラッシュ!

長はポイントを小まめに流し変えていく。水深は深い所で190m、浅い所だと140m。ここであらゆる沖釣りに精通する上乗りの土田裕介さんに、オニカサゴ釣りのコツを聞いた。「オニカサゴ釣りは、餌の切り身を小魚に見立ててアピールすることが大事。兎に角、小まめに手持ちで誘うことですね。置き竿では極端にアタリが減ります。アピールグッズはお好みで。タコベイトをもし付けるなら、縦割りに4分割して細身にすることがお勧めですね」との事。
この日のオニカサゴの食いは活発で、私も乗船者が一通り“型を見た”11時過ぎに竿を出したのだが、程無くして1kgクラスを釣りあげることが出来た。これで船中13人オデコ無しである(トップは7匹)。顔を拝めれば恩の字とも言えるオニカサゴ、この釣果は出来過ぎだが、それだけこのフィールドのポテンシャルの高さを表わしていると言えるのではないだろうか。

残りの時間は白浜沖でヤリイカ狙い

オニカサゴは絶好調。そうなると気になるのはヤリイカの模様。松井船長にヤリイカに出船した僚船の状況を聞くと「白浜沖を諦めて、今日は沖の瀬でやっているけど状況は昨日ほど悪くないものの乗りはポツポツで今一つみたい。でも、全員お土産は出来たし、残りの時間は白浜沖で様子見がてらヤリイカを狙ってみましょう!」という事で白浜沖へ移動した。
“イカ船団”は沖の瀬にいるので、単独探索ながら、そこはイカ釣りに絶対の自信を持つ船長。小規模ながらイカの反応を見つけ「どうぞ!水深は200m!底から5mの範囲を探って下さい」と投入の合図が出た。
ここで上手く反応に乗せた人は1投目から5点掛け、2投目に3点掛けと数を伸ばした。トータル5投だったがトップは8杯、スソでも1杯と短時間ながらこちらも全員が顔を拝むことが出来た。

“春ヤリイカ”はこれからがシーズン本番!

乗船者全員がリレー釣りの醍醐味を味わったところで、定時の午後1時半に沖上がり。港に到着すると温かいおしぼりが用意され、港のおばちゃん手作りのカレーと味噌汁でお腹を満たし(暑い時期はそうめんなども出ます)、お土産にはこの時期だけのお楽しみ春獲れ生ワカメのプレゼントと、いたせり尽くせり極上のサービス。これが「おもてなし」というものだろう。
「オニカサゴは3月一杯狙います。ヤリイカも今シーズンはまだ海水温が高めで不安定な釣果が続いていますけど、これから海水温が下がって群れが固まって来れば期待大!良型がまとまって釣れてくると思いますよ」と船長。そう、房総の“春ヤリイカ”はこれからがシーズン本番!「1粒で2度美味しい」オニカサゴとヤリイカのリレーで一挙両得を狙ってみてはイカがだろうか?

今回利用した釣り船

千葉県勝山港『萬栄丸』
〒299-2117 千葉県安房郡鋸南町勝山7
TEL:0470-55-1301
定休日:無し 釣果・施設情報 萬栄丸 ホームページ

出船データ

■出船時間
イカ&オニカサゴリレー船:5時30分集合・6時00分出船、13時30分沖上がり
ヤリイカ船:5時30分集合・6時00分出船、13時30分沖上がり
■基本料金
イカ&オニカサゴリレー船…1万2,000円(餌・氷付き)
ヤリイカ船:1万円(氷付き)
カワハギ船:8,000円(餌・氷付き)
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