2017年12月01日公開
いよいよ“寒ビラメ”の時期になった。各地で好調な釣果が見られている中、茨城・鹿島灘沖は12月1日に全面解禁。千葉・外房各地でヒラメ釣りを経験してきたが、鹿島灘沖は未経験、「海底の様子は?水深は?仕掛けは?」と興味は尽きない。全面解禁を目前にした22日、鹿島新港『桜井丸』に出掛けた。
常連は小型電動リールで
午前5時の集合時間を目指し、東関東自動車道・潮来ICを降り、4時20分に港に到着した。係留されている漁船団奥の『桜井丸』案内所には、櫻井正雄船長が到着していた。当日はNT(ノーマルタックル)が7人だったが、私はLT(ライトタックル)を使った。NTはオモリ80号使用、予備に100号準備、LTは60号。仕掛けは標準的なヒラメ仕掛け。但し、捨て糸をハリスの半分以下の短めにして、ベタ底を狙い、細かいアタリでも合わせを入れるようにとアドバイスを貰う。餌のイワシは18cm前後。ここのヒラメは食い込みを待たなくても良いのか?疑問を残し午前5時30分出船となった。
開始間もなく船中1号、2号!
ベタナギの海を航程20分、5時50分、まだ暗闇の中、「水深31m、根回り!」の船長の声と共にスタート。ヒラメは着底直後にアタリが出る事も多いが、全員不発。道糸を見ると潮の流れが無い!船が流しなおされた6時15分、やっと右舷ミヨシ(船首)で船中1号のヒラメが上がった。10分後に左舷ミヨシで2号が釣れたが、その後は沈黙。船が移動になり、私も6時30分から竿を出した。海水温16.7℃。
根掛かり回避と底キープを繰り返す!
「水深30m、根掛かり注意」のアナウンスで再スタート。オモリの着底と、タナ取りを繰り返すと、予想より底は硬い。泥の感触は無く、細かい砂が硬く重なり、所々に岩礁がある。大きな根にあたると直ぐに根掛かり。船長のアドバイス通り、底スレスレをキープする。水深が急に変化することは少ないが、根掛かり回避の為、頻繁に底立ちを取る必要がある。7時過ぎ、仕掛けが船から離れて行く流れで、竿先を高く構え、大きく煽り、ラインを出して底を取り直した瞬間に20cm位叩くようなアタリ、2回目で合わせを入れてどうにかヒラメをゲットすることが出来た。その後、底キープを繰り返すが、根掛かりが多くなり移動。船は入れ替えと移動を繰り返す。移動の度に船中でヒラメが釣れるが、連発、ダブルヒットまでは行かず、拾い釣りの様相。流れがあればアタリは出るが、根掛かりも多い。
流れが緩み、鹿島沖のポテンシャルを感じる
LTの60号オモリでも仕掛けを安定させることが出来ない事もあったが、流れが少し緩くなった9時30分から10時までの間は5連続ヒットのゴールデンタイムだった。“イナワラ”も掛かり船中賑やか。捨て糸を短めにしてベタ底で餌をキープする釣り方がハマった瞬間だ。しかし、10時過ぎからアタリが出なくなりラインにゴミが着き、海中に細かい泥汚れのような物が見えだした。直ぐに移動、水深20m台から30m台後半を狙うが、流れの少ないポイントはアタリも少なく、流れの有り過ぎるポイントは根掛かり連発、私も60号オモリを4個無くして、沖上がり直前の11時30分にやっと2匹目を釣り、終了となった。当日は8人で船中20匹、竿頭5匹、次頭4匹2人、“ゲスト”は“イナワラ”数匹。ヒラメのサイズは1kg前後が多かった。
根掛かりを恐れていては、チャンスを逃す!
初めて鹿島灘沖のヒラメ釣りを経験して、底の硬さと流れが印象的だった。根掛かりが多いので、オモリ、仕掛けは十分に用意する事。LTでも竿は長い物(2.5m前後)を使わないと、仕掛けが足元に入ってくる流しの時、ラインが船底に擦れてしまう。“全面解禁”前で小型中心の結果なったが、ベイトが接岸したら、大型の期待は十分感じられる釣り場だった。
充実した設備と、サービスが!!
「今日は流れが緩く小型が多かった。小型は小さなアタリを逃がさない様に合わせを入れて下さい。12月1日から全面解禁で、イワシが来れば大型も釣れます。2月までは狙えますよ。仮眠所もあり昼食弁当とお土産付き、5kg以上のヒラメを釣った場合は、乗船料全額返金サービスもあります」と船長。
全額返金は初めて聞くサービス、腕自慢の方、是非挑戦して下さい!最後に一つ、大型は底から1~2m上でアタリが来るそうですよ。
今回利用した釣り船
出船データ
集合時間:午前5時。出船5時30分 沖上がり11時30分
基本料金:1万2,500円※氷・餌・昼食・土産付き
※予約乗合の為、要電話予約・釣り座は先着順。
※仮眠室有・要電話予約。