2018年03月01日公開
“立春”もとうに過ぎ、暦の上では春だが、まだまだ真冬の寒さの中、駿河湾でタチウオが好調と聞いて2月17日(土)、静岡県・田子の浦港『鶴丸』の夜釣りのタチウオ船に乗った。
別名は、“幽霊”!?
魚群探知機に突然現れてはすぐ消えてしまう神出鬼没な様から“幽霊”の異名を持つタチウオ。しかし、夜になると浅場に上がって来るため比較的釣り易くなる。「縦に泳ぐ」泳ぎ方は独特で、その強い引きも魅力的な魚である。そして、駿河湾のタチウオは味が良い事でも知られファンも多い。そのタチウオを『鶴丸』では、テンビン餌釣り、ジギング、テンヤ釣りと、様々な釣り方で狙うことができる。
集合時間を1時間遅らせる
この日は、「日中はシケだが夜には風が弱まる」という天気予報。午後7時集合予定だったが、船長から「風が弱まるのが遅れそうだから集合を1時間ほど遅らせる」との連絡が入った。出船場所は、漁協食堂の対岸(南)の船着場で一番奥から3番目が「鶴丸」だ。早めに到着して港で待っていると、午後8時頃港に続々と釣り人が集まって来た。
総員11人で出船
午後8時20分、右舷6人、左舷5人で出船した。最近は、沼津側のポイントが好調とのこと。「今日は、海が悪く、田子の浦港の船で夜出るのはウチだけ」と船長。沼津の仲間の船は、数隻出ているそうだ。40分ほどで釣り場に到着。風は、予報通り落ちていたが、思ったよりウネリが高い。「じゃあ、始めてください。20~50mの間。はい、どうぞ!」と船長からアナウンス。
ルアーにテンヤにテンビンと、各自思い思いの仕掛けを一斉に投入した。20分程で左舷トモ(船尾)側の餌釣りの人に初獲物がヒット。タナは35mとのこと。暫くすると、ポツポツだがルアーやテンヤにもヒットして来た。しかし、ウネリのせいか、全般に食いは渋い。アタリがあってもヒットまで持ち込めないことも多いようだ。ジギングよりも一定のレンジでスローに誘えるテンヤに分があった。
船長からのアドバイス
竿は手持ちがお勧め。特にライトタックル(LT)は、短い竿で誘って釣るので、指示されたタナのレンジで、誘いを入れながら巻き上げる。「食いが渋い時は、前アタリがあったら、止めずにゆっくり巻いて食い込ませるのがポイント」と船長からのアドバイス。
前週には70匹超えの“爆釣”も!
「先日は40匹以上釣ったけど、今日は、渋くて触るには触るけど、ショートバイトばかりで、乗るアタリが出ない」と言いながらも渋いアタリを捉えコンスタントに釣り上げ、この日の竿頭になった常連の三浦直史さん。釣る人は釣るものだ。釣り方を見ていると2、3回ゆっくりと誘いを入れてステイ。ステイは、かなり長くとっているようだ。前アタリがあったら、ゆっくり聞き上げ、食い込みを待つ。合わせは電動も併用し一気に合わせていた。
出船が遅れた分、終わりも遅めの午前1時30分の沖上がりとなった。結果は、2~14匹、サイズは指2本~4本半。いつもは富士川沖を中心に狙っているが、今シーズンは、沼津方面が好調のようだ。例年、タチウオは、この時期になると、厳しくなってくるが、今年は、釣れ続いている。この日は、ウネリの影響もあって渋かったが、先週は70匹超えの“爆釣”も記録されている。「今年は、まだまだ期待できる」と船長。
この記事を書いたライター
マルイカ、ティップラン、ワカサギなどを中心に海水淡水を問わず釣りの帰りに温泉に立ち寄り、「釣り&温泉」をテーマに釣り歩く。