釣りビジョン

東京湾・横浜沖、脂の乗った初夏のアジが入れ掛かり!!

2018年05月01日公開

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本来は、サツキの咲く初夏から夏にかけてがアジ釣りの最盛期だが、東京湾・横浜沖では、周年LT(ライトタックル)で釣れ続いている。そんな折、神奈川県・金沢八景『米元釣船店』から「20mダチで脂の乗った中アジが食ってるよ!」との情報に出掛けてみた。

電車でも車でもアクセス抜群

『米元釣船店』は京浜急行・金沢八景駅から直ぐ。国道16号線沿いの瀬戸神社の目の前だ。受け付けで大女将がにこやかに迎えてくれ、大船長の米元道雄さんが、駐車場の案内をしてくれた。風光明媚な平潟湾に面した桟橋の右手前方に緑の松並木と白い鳥居、それに赤い小さな橋が見える。金沢八景史跡の1つ枇杷島だ。桟橋に舫ってある「第12米元丸」がアジ船。当日は、強風続きの後の月曜日という事もあり、釣り人は私を含めて3人。大船長の孫の克也さんが、上乗りを兼ねて助っ人で竿を出すとのことで都合4人。操船は中村純一船長だ。

付け餌は“赤タン”とアオイソメ

“赤タン”とアオイソメの2種類の付け餌が配られると、出船前にLTアジ釣りは初めてと言う小川剛さん、洋子さんご夫妻(東久留米市)に船長が釣り方をレクチャー。「指示のあったタナを正確に取ること。コマセカゴにはコマセは7分目位を詰め、ぎゅうぎゅう詰めにしない。コマセカゴは竿を振らなくてもコマセが出やすいよう細工してあるので他船のように竿を強く振らないこと」等の説明が終わるといよいよ出船。定刻の7時30分、大船長夫婦に見送られ、舫い綱が解かれた。

 

釣り場は横浜港・赤灯沖

航程10分程で通称・赤灯沖と呼ばれる野島堤防の沖にある赤い灯台の近くでエンジンがスローになった。船長が魚探とニラメッコ。周辺を何回か旋回してポイントが決まったのか船足が止まった。「やってください。水深18m、タナは2m(底から)、付け餌は“赤タン”でもアオイソメでどちらでもいいですよ。赤タンはふやけてきたらすぐに取り換えて。アオイソメは1cm位に切ってつけてください」と、船長から細かいアドバイス。右舷トモ(船尾)寄りの小川さん夫婦はいつも2人で釣りに出掛けているとか。奥さんは結婚してから釣りを始めたとのこと。

良型の2点掛けも!
間もなく、「LTアジは初めてで、今日は貸し竿です」と言っていた右舷トモの小川さんの竿先が引き込まれた。真剣な面持ちでリーリング、「見えた!」。海中に銀白色の魚体、長いハリスを掴んで船中に取り込んでニコニコ顔。船中1号は良型だ。27、28cmはあるか?奥さんからも思わず微笑みが零れ、船中盛り上がったが、その後のアタリがない。船長も「魚影が消えてしまった」と竿上げの合図。少し南寄りに移動して再スタート。暫くして左舷胴の間(中央)の助っ人、克也さんにアタリ。コマセが馴染んで来たのか、こちらも25cm級の良型。手返しよく再投入するとまたすぐにアタリ。先程より強い引き込みに大きく手を伸ばして取り込んだのは良型の2点掛け。「タナは2mだよ」と教えてくれる。全員がタナを合わせて群れを留まらせておくことが釣果につながる。

堪らず竿を出すと“金アジ”も交じって

堪らず私も竿を出した。道糸PE2号、30cmの片テンビン(細仕立のもの)にクッション1.2mm×20cm、ビシカゴ40号、ハリスは1.5号2本バリ仕掛けで下バリにアオイソメ、上バリに“赤タン”を付けて投入。水深は18m、私のビシカゴには細工をしていないので海底に着底したビシを1m程巻き上げ、コマセを撒き、更に1m上げて再び竿を一振りして、2mのタナでアタリを待った。間を置いて竿先にアタリ。竿先を少し送り込んでから竿を立てるとコクンコクンと小気味よい引き、まずは1匹だが少し小振り。その後も2匹目、3匹目と順調に取り込んだ。ゴロッとした魚体を握るとヌルとした脂が乗った感触が伝わってくる。“金アジ”と呼ばれる魚体が金色がかったものも交じって来る。右隣の克也さんも2点掛け。「餌は今のところアオイソメがいいね」と教えてくれた。しかし、群れが小さいのか潮温の低下か釣れては来るが1匹、1匹の間が空いてきた。船長も「うーん、反応がなくなっちゃた」で移動。

食い込み浅く、バラシ続出
移動の間に右舷を覗きに行くと、小川さんは「アタリはあるけど途中でバレちゃうね」との嘆きにバケツを覗くと、タナ取りが合わないのか朝イチの1匹だけ。奥さんは「3匹釣れました」とこちらは笑顔。少し岸寄りで投入の合図。ここも水深は18m。「タナは少し上がって3mでやってください」の指示。ここでもコマセが効き出すとアタリが出始め、25cm前後の食べ頃サイズが釣れ出した。右舷の小川さんも「やっと来ました」と言いながら、25cm級を取り込んだ。奥さんも「2.5mのタナで来ました」と言いながらリールを巻いていたが、取り込み中に船縁でポチャンで苦笑い。私もタナがズレているのか潮温のせいか食い込みが浅くバレることが多い。

中盤から終盤には入れ掛かり

コマセを詰めて投入、竿をシャクリ上げロッドキーパーにセット、コマセとハリスが馴染むとクンクンのアタリの連続。正午前後の1時間半は入れ掛かり状態。小川さんも順調に釣っている。奥さんは「重かった」と良型のイシモチをぶら下げてくれた。助っ人・克也さんは絶え間なく良型アジを取り込んでおり、時々2点掛けも見せてくれる。「魚が浮いてきたので4mでやって!」と船長から指示。魚の活性が高くなりタナが上ずって来た。私はタナが合わないのか数匹連続で取り込み中にポチャン。それでもこの時点でバケツの中のアジは30匹を超えていた。克也さんは47匹。小川夫妻も「20匹を超えました」と笑顔。その後も暫く食いは活発で全員入れ掛かり状態が続き、沖上がりの14時を迎えた。

トップは58匹!
最終釣果は、克也さんがダントツで58匹、私は37匹、小川さん夫婦は奥さんが25匹、ご主人は20匹に「妻に負けました」と頭を掻きながら苦笑い。“ゲスト”のシログチも1~6匹。「これから夏に向かってドンドン浅場に上がって来て小型交じりになりますが、数も釣れて誰でも楽しめますよ」と船長。獲物のアジは脂が乗っていてタタキに塩焼きに刺し身に煮魚にと色々な料理で楽しめて実に美味かった。是非、挑戦してみては如何だろう。

今回利用した釣り船

神奈川県金沢八景『米元釣船店』
〒236-0027 神奈川県横浜市金沢区瀬戸2-19
TEL:045-701-9539
定休日:毎週木曜日 釣果・施設情報 米元釣船店 ホームページ

出船データ

ショートライトアジ乗合
料金:8,000円(餌、氷付き/女性・子供:6,000円/駐車場:500円)
出船:午後7時30分(駐車場利用者は6時30分までに集合)
     
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