2018年06月15日公開
6月から8月が“旬”と言われる東京湾のアジ。体色が金色に輝いて見えることから“金アジ”とも呼ばれるブランド魚だ。この海域のアジは、普段から脂乗りがよく美味いのだが、この時期は産卵期の為更に美味しくなる。9日に神奈川県・金沢漁港『蒲谷丸』に出掛けた。
LT(ライトタックル)乗合船でブランド・アジを狙う!
『蒲谷丸』へは、首都高速湾岸線・幸浦ICか横浜横須賀道路・堀口能見台IC、又は並木ICで降りる。車以外では金沢シーサイドライン・野島公園駅で下車(徒歩5分)が便利だ。乗船したのは、午前LTアジ乗合船。午前があるということは午後船もあり、早めに帰宅したい人は午前船、午後の時合を釣りたい人は午後船と、ニーズに合わせて乗り分けられる。出掛けた日は土曜日ということもあり、会社の釣り仲間や親子連れ等、ビギナーからベテランまで様々な人が乗り合わせた。
船長の“釣り教室”で初めての人も大丈夫
受け付けには、大量の麦わら帽子。若女将に尋ねると貸し出し用とのこと。暑い日に帽子を忘れても大丈夫、迷わずお借りしよう。乗船場は受け付けの目の前、船縁には予約人数分のコマセ(イワシのミンチ)が入れられたバケツが用意されていた。釣り座は先着順だ。釣り人が乗船すると、杉本英夫船長による“釣り教室”が開幕。リールの使い方から魚の取り込みまで丁寧に教えてくれる。これなら釣りが初めての人でも大丈夫だ。定刻より少し早めに出船。「釣り場が近いですから、仕掛けを付けて、付け餌のアオイソメを2、3cmに切ってハリに付けておいてください。イソメが苦手な人は、アカタンの用意もありますので言ってください」と船長。
30cm級の立派な大アジからスタート!
『横浜・八景島シーパラダイス』のジェットコースターを横目に見ながら航程10分程で釣り場に到着。水深は20m前後。船長から投入の合図と「底から2m前後のタナを狙ってください。底から1mと2mでコマセを撒いて」というアナウンス。同時に「仕掛けを上げたときにアカクラゲの赤い半透明の触手が付いていたら、取り除いて手をよく洗ってください。毒クラゲですから触った手で目などを決してこすらないように」という注意喚起。「ここは昨日ヒラメも釣れた場所です。頑張ってください」と船長。いきなり30cm級の立派な大アジも掛かり、良型サバ交じりで好スタートを切った。
絶品の“中アジ”が活発に釣れた!
中盤以降、朝一のポイントに戻ると、ちょっとしたアジ釣り船団が出来ていた。船長の合図で仕掛けを下ろすと、すぐに22、23cmの“中アジ”がポツポツ釣れ始めた。肉厚で体高がある“金アジ”だ。実はこのサイズが最も美味しい。刺し身やタタキ、なめろう、塩焼き、アジフライなど脂のよく乗ったきめ細かな身質は、どうやって食べても絶品だ。ビギナーにも、ベテランにも、ちびっ子連れのパパにも、釣れてくるのはこの“絶品アジ”だ。「いい群れが回ってきていますよ」。船長の声も少し高ぶっている。操舵室で魚探を見せてもらうと、分厚い魚の群れの層が見て取れた。
帰り際の高活性で数を伸ばす!
この時合を上手く掴むのだ。出船前の船長の“釣り教室”を思い出して、コマセを撒いて、タナをとると、ビギナーの釣り人からも「釣れたぞ!」の声。「よし、次も釣るぞ」と、手返しよく再投入だ。最終的な釣果は19~30cmのアジが1~20匹。竿頭2人、2番手19匹、3番手17匹2人と続いた。スソは船酔いした方。25cm前後のイシモチ(シログチ)やムシガレイ、25cm前後のカサゴなども交じった。「八景沖のアジはこれからが最盛期です。釣り場の水深はもっと浅くなり、数ももっと伸びます。ビギナーからベテランまで、益々楽しめますよ」と船長。この夏は、金沢八景沖へ“金アジ”を釣りに出掛けてみてはいかがだろう。
今回利用した釣り船
出船データ
料金=男性 6,000円、女性・子供 3,500円(氷、コマセ、アオイソメ付き)
レンタル=貸し竿 500円
出船=午前船 7時30分、午後船 12時30分
※詳細は事前にお問い合わせを。
この記事を書いたライター
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。