2018年08月01日公開
今年も東京湾の“熱い釣り物”の季節がやって来た。ジギングで狙うタチウオだ!バリバリのルアー・ファンは勿論、船のルアーフィッシング入門者や普段ルアーをやらない人のハートをも熱く踊らせる。千葉県・内房の長浦『こなや丸』に出掛けた。
『こなや丸』店舗で受け付け、港に移動して乗船
マイカー利用の場合、館山自動車道・姉崎袖ヶ浦IC、または、東京湾アクアライン連絡道・袖ヶ浦ICを降り、どちらからも10~15分で国道16号線(下り車線)沿いの釣具店を併設する『こなや丸』店舗に到着する。事前の問い合わせでは「午前5時30分までにいらしてください」。早めに着いて店前の駐車場に車を停めた。4時40分頃、店に明かりがつき、釣り人が続々と店内へ。ジグなどが必要な人はここで購入できる。入口近くで受付票に記入し、店奥のカウンターで受け付けを済ませ、港への地図と番号札を受け取った。番号札は13番、13番目に乗船して席を取る。
『こなや丸』オリジナルカラーのジグを握りしめて乗船
店舗から2、3分で港に到着。先着の人たちは既に車から荷物を下ろし、釣りの準備を始めていた。5時45分頃乗船。13番目の私は左舷ミヨシ(船首)から3番目に入った。実は餌釣りはやったことがあるが、ルアーのタチウオは今回が初めて。分からないことが多いので周りの釣り人に聞いてみた。「ジグは80~150gを持って来ています。朝のうちはピンクで攻めるつもりです。ゴールドやパープルがいいこともあります」。よし、私も『こなや丸』オリジナルカラーのピンクのジグを買って来た。6時出船。船は東京湾アクアラインの下を潜り、君津の日本有数の製鉄所の巨大溶鉱炉や富津岬の展望台を眺めながら1時間程のクルージングで釣り場に到着。途中、進藤通孝船長から「アシスト・フックはトレブルを、ジグは150gを使用してください」と指示があった。釣り場に到着、いよいよスタートだ。
まずは浅場からスタート、活性は徐々にアップ!
最初の場所は、このところ好調だという浅場のポイント。「水深20m前後、魚探の反応は海面から10~15mの範囲に出ています」(船長)。10~15mが指示ダナかと思ったらそうではないようだ。10~15mより広い範囲を狙う。ルアーを追って回遊層の上でも下でも食って来る可能性があるからだ。釣れて来るのはお腹辺りの幅(体高)が“指3本”くらい(体長80cm前後)のタチウオが中心。これに“指4本”くらい(体長1m前後)が時々交じる。30分程経った頃、船は大きく移動。次の場所は第二海堡の周りだった。「水深37m、20~30mに反応!」と船長。最初の場所より深い。船中ダブルヒットも見られ暫く粘ったが、船長は更なる好場所を求めて再び移動した。
走水沖の深場狙いでは良型タチウオが連発!
移動先は走水沖だった。「水深65m、上から50~60mに反応!」。先程よりさらに深場狙いだ。船長のこのチョイスが当たり、徐々にタチウオの活性が上がって来て、ダブル、トリプルでの連続ヒットも見られるようになった。「よし、私も竿を出すぞ」。人生初のタチウオ・ジギングに挑戦だ。船長に釣り方を教わった。「基本は餌釣りと同じでいいんですが、シャクって誘うというよりリズム良くリールを巻くことを心掛けてください。竿でルアーを動かす意識が強いとかえって釣れないことがあります」。成る程!「アタリがあったらちょっと溜めを入れて巻き合わせる感じにしてください」。必ずしも口にハリ掛かりするわけではなく、バーブレス(ハリに返しがない)フックを使うこともあり、「引っかかったらそのまま無理なく巻き上げる」、そんなイメージのようだ。
“夏タチ”ジギング本番!今後が楽しみ!
周囲の人を真似てリールを巻くと、ゴツンッ!という衝撃とともに竿が曲がった。突然のアタリにリールを巻く手がハンドルからズッコケて空を切る。一瞬「バレた?」と、ちょっと焦ったが、気を取り直してリールを巻くと、竿は再び曲がりいい引きだ。海面に姿を見せたのは“指3本”サイズのタチウオ。この日は序盤からピンクのジグがいいようだったが、後半食い気にムラが見られるようになり、イワシカラーに換えると釣れたりもした。正午を回ると周りで“指4本”サイズのタチウオが釣れ出した。聞いてみるとパープルのジグに反応するらしい。午後2時過ぎに沖あがり。
結果は65~113cmのタチウオが2~37匹(平均20匹前後)。30匹以上が4人、全体に型が良く1mオーバーが船中10匹前後交じった。いい日にはトップ50~60匹も期待出来そうな釣れっぷり。“夏タチ”ジギング絶好調だ!
万全な熱中症対策で“夏タチ”を楽しもう!
人生初のタチウオ・ジギングはとても楽しかった。また次回までにはジグを増やしておきたいと感じた。ロストしたイワシカラー、大型のタチウオに反応の良かったパープルなどなど。そしてこの季節、釣り道具以上に気を配りたいのが熱中症対策。船長もブログで呼び掛けているが、水やスポーツドリンクなどは余るくらいに持参して、水分、塩分を十二分に補給していただきたい。また、睡眠や食事もきちんと摂っておこう。準備万端整えて、挑戦して頂きたい。
今回利用した釣り船
出船データ
料金=大人 9,500円(氷付き)※女性7,500円、中学生以下4,700円
レンタル=あり
出船=6時
この記事を書いたライター
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。