釣りビジョン

東京湾でタチウオ&アジのリレー釣りが大人気!!

2018年10月01日公開

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夏から始まったタチウオ釣り、“幽霊”の異名もある魚だけに多少のムラはあるが好調に釣れている。一方、今や東京湾で最もポピュラーな釣り物ともいえるアジも横浜沖中心に絶好調だ。そのタチウオ&アジを、タックルはそのままでテンビン先の仕掛けを交換するだけで楽しませてくれるのが金沢八景『一之瀬丸』だ。

午前7時に出船!

タチウオ&アジ船は午前6時30分集合、7時出船。この日は親子連れの小学生と釣りガール2人を含めて9人が集まった。タチウオの餌(コノシロの短冊)の入ったケースが配られると、店先の喧騒を後に桟橋の舫い綱が解かれ出船。

スタートは観音崎沖のタチウオから
『八景島シーパラダイス』の三角屋根が見えたところでスパンカーが張られた。操舵室に戻った伊東正訓船長から「これから25分くらい走ります」とアナウンス。船首が南に向けられエンジン全開、一路ポイントへ。観音崎灯台が間近に見える走水沖でエンジンスロー、魚影を求めてタチウオをソナーと魚探で探す。「オモリ80号でハリスの長さは1.5mでやってください。2mの方は50cm詰めてよ。タナは上(海面)から言いますから道糸の印で測ってください。リールのカウンターでは狂いが出ますから。指示ダナから10m位までゆっくり巻き上げてください。その繰り返しです。アタリがあっても直ぐに合わせたり止めたりしないで、同じペースで巻き上げてください。早合わせは禁物ですよ」と船長から実に丁寧なアドバイス。

レギュラーサイズは80cm

投入間もなく両トモ(船尾)にアタリ。右舷で6、7回竿先を揺らしてからスーッと目の上の高さまで上げて止め、ひと呼吸待ってリールを3、4回巻く、この誘いで竿を曲げたのは有山和男さん(足立区)。レギュラーサイズの80cm級を取り込んだ。左舷でリールを巻き始めたのは浅野満さん(横浜市)。こちらも80cm級をゲット。ミヨシ(船首)では「いつもの定席です」と右舷1番の早田孝秀さん(埼玉県)が、軟調子で少し短めの竿でアタリと同時に瞬時合わせを入れて竿をたわませた。グイグイと竿先を持ち込むのを見事取り込む。「50mで食いましたよ」。

小学4年生も奮闘!
左舷ミヨシの小学4年生・宇治野壱星君(埼玉県)。よく中学3年生の兄と父親の3人で釣りに来ると言うが、この日は兄は受験が控えているのでお父さんと2人で来たとか。その壱星君の竿先が持ち込まれた。海面に魚体が見えると、腕を伸ばし大きく持ち上げ船内に取り込んだ。一連の流れは手慣れたもの。隣のお父さん(毅さん)も息子に負けじと同サイズを取り込んだ。
私も席に戻って仕掛けを用意。2mの万能竿に小型電動リール、早田さんからお借りしたタチウオ用の片テンビン、ハリスは7号1.5mでハリはタチウオの1号、オモリ80号。指示ダナの少し下から竿先を揺らしながら巻き上げてくる。何回かやっている内にコツンとアタリ。反射的に合わせを入れてしまう。上げてみると餌は5mm位残してボロボロ状態。船長に早合わせはダメと言われていたのに…。その後、やや小振りの70cm級を取り込んだ。調子に乗って3匹を釣った後、4匹目のアタリでよしと思ったらフッと軽くなった。痛恨の40mでの高切れでテンビンもオモリは海底へ。

 

20年間も夫婦ご一緒で釣りを楽しむ

船長は群れの移動を見ながら操船。指示ダナも刻々と変わる。早田さんが「私の横着釣りです」と竿掛けに掛けたまま竿を揺らし、アタリと同時に大きく2、3回合わせをくれて3連チャンで取り込む。有山さんも「“指4本”だ。これは“3.5本”だ」と言いながら4連チャン。左舷トモから2、3番の橋本久生さん、操さんご夫婦(埼玉県)は、20年もご一緒に釣りをしているという。「以前は車で内房まで行って堤防や磯釣りをやってましたが、目が悪くなって来たので電車で来られる船釣りに変えました」とか。隣のカワハギ釣りが大好きと言う釣りガールのナオさん(匿名・港区)も話を聞いている内に短い竿と手巻きのリールで2匹を巧みに取り込んだ。右舷では「入れ食いですよ」と早田さん。

1m級も交じって順調に釣れ続く
早田さんは独特な釣り方で数を伸ばし既に25匹。トモを見ると浅野さんや有山さんも順調に釣り上げている。壱星君も「来た、来た」と必死にリーリングで8匹目。少し出遅れたのが右舷胴の間(中央)の斉田栄作さん(横浜市)。「イカをやろうと思ったら満席なのでこちらに乗った」と言う。それでもさすがベテラン、瞬く間に5匹、6匹と取り込んだ。私も餌を取られながらも“ツ抜け”(10匹)をしたが、何故か小型が多い。それでもラストには“指5本”近い良型を取り込んだ。全員タチウオ釣りを堪能して正午にアジ釣り場へ移動した。

午後から2度目の楽しみのアジ釣りに

アジの釣り場は、15分程横浜寄りに戻った八景沖から富岡沖の15mダチ。竿やテンビンはそのままで、テンビンとオモリの間にコマセビシカゴを付けるだけ。勿論、仕掛けはアジ用(ハリス1.5号か2号の3本バリ)に付け替える。テンビンの先に20cm(径1.5mm)のクッションを付け、配られたイワシミンチをビシカゴに詰めて、赤タン(小豆粒大のイカを食紅で染めたもの)をハリ先につけて投入。「タナは底から2m、ビシが底に着いたら1m巻き上げて、コマセを撒いて更に1m巻き上げて待って」と船長。投入合図があって間もなく早田さんが食べ頃サイズの20cm弱を釣り上げ、幸先よしと思いきや…。

小振りのサバに悩ませされる
コマセを撒いてタナ取りをして待つと、クンクンと強い引き。リーリングするとサーッと横に走る。サバだ。25cm位の小振りが多いが、丸々太っている。「大きくはないけど脂が乗ってて美味しいよ」と船長。皆さん血抜きをしてクーラーにしまう。そんな中でもポツリポツリと20cm級のアジが顔を見せる。壱星君も「サバが多かったけど釣れたー」とニッコリ。

伊東船長が見本を見せてくれる

ミヨシから錨を入れ、掛かり釣りで様子を見ていた船長も竿を用意し、手本を見せてくれた。コマセを詰めたビシが海底に着いたのを確認、リールを3、4回巻き上げ、竿を大きく2、3回振ってコマセを撒いたらまた2、3回巻いて待つと、クンクンと竿先にシグナル。20cm前後のコロッとしたアジを連続で釣り上げる。見ている間に5匹、6匹と数を伸ばす。「サバを避けるのなら赤タンを取って空バリにしてもアジは食って来ますよ」と教えてくれた。

コマセワークでサバを避ける
コマセをドバッと撒くとサバが先に寄って来てしまう。ビシカゴが海底に着いたら1m巻き上げ1、2回竿を小さく振ってコマセの出方をセーブ、さらに1m巻き、竿を小さく煽ったら後はコマセがチョロチョロ出るようにするとサバ避けになる。間も無く沖上がりの時間となったが、2魚種とも満足の釣果。家に帰れば2種の塩焼きに刺し身、旨さも2倍で大満足でした。

今回利用した釣り船

神奈川県金沢八景『一之瀬丸』
〒236-0028 神奈川県横浜市金沢区洲崎町6-7
TEL:045-782-3714
定休日:毎週木曜日 釣果・施設情報 一之瀬丸 ホームページ

出船データ

タチウオ&アジのリレー釣り乗合
料金:10,000円 ※女性、子供6,000円(餌、氷付き)
駐車場:500円
集合時間:車…6時30分 電車…6時50分
出船時間:7時
納竿時間:15時
     
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