2018年10月15日公開
千葉県・大原沖のヒラメ釣りが10月1日に全面解禁。多くのファンの要望に後押しされて1ヵ月早く“部分解禁”されていたが、あくまでプロローグ。いよいよ制限がなくなり、ギアも一気に4速の数釣りモードに突入!8日は大原港『よしえ丸』乗船、トップ10匹の“爆釣”!!
今年から9月1日に“部分解禁”
今年から大原沖のヒラメ釣りに、9月1日からエリアを制限した“部分解禁”という新たなルールが加わった。「制限付き」にも関わらず、連日大判ヒラメが上がり、好気配ムンムンだった。そして迎えた10月1日の全面解禁。この時期はヒラメの活性が高く、数釣りも期待出来る。
コンスタントに数が釣れる
田中等船長に全面解禁以降の様子を聞くと、「小型が交じるようになった事で釣れる数が圧倒的に増えたね。この時期はヒラメの活性が高いからコンスタントに型が見られるのでビギナーにもお勧めです」とのこと。
毎週のように続く台風の通過を待って、満を持して出掛けた。天気予報では、無風ベタナギのはずだったが、集まった8人の釣り人の期待に反して、港に向かうと強い北東風が吹いていた。想定外の強風でポイントが限定され、浅場の灘寄り(沿岸部)での釣りとなった。
40号のライトタックルがお勧め!
『よしえ丸』では、80号オモリ使用のノーマルの釣りと、40号オモリのライトタックルの釣りのどちらでも楽しめる。私が選択したのはアタリも取りやすく、魚とのやり取りもダイレクトなライトタックル。2m前後のライトゲーム用ロッドと、小型両軸リールで出来る気軽さがいい。潮によっては40号では流されてしまう場合があるので、50号、60号とオモリは幅広く持参した方がいい。
「横流し」を攻略!
大原港の多くのヒラメ船は、「横流し」と言われる船の流し方をする。船体全体に横風を受け、船を横に流していくので片舷全体が潮上もしくは潮下となる。均等に釣れる可能性があるのが利点(船長の操船で潮上、潮下は交互に調整してくれることが多い)。難点としては横に流れるので糸の出が激しく、底立ちを小まめに取ることに慣れていないと見当違いなタナで釣りをしてしまう可能性や、反対舷とのオマツリのリスクがある。船の下に糸が入り込んでいる流しが潮上で、先にポイントに入るのでチャンスが膨らむ。では払い出していく潮下ではダメなのか?この場合は糸を出す分にはオマツリしにくいので、小まめに底を取りながら糸を出して広範囲に探ればいい。
港を出た途端に大シケ
ざ出船。港を出るや大シケ。船首が上下に大きく揺れて、さながら“北の漁場”の様相。岸寄りのポイントにも拘らず、船はゆっくりとしか進めず、目と鼻の先の釣り場まで40分ほどかかって到着。水深は15m。釣り場に着いても迫りくる大きな波で釣り難い。キチンとタナをキープしないとヒラメも違和感を抱いてしまうので、なかなかテクニックを要する。そんな中、開始早々に竿先が叩かれた。朝イチ元気だったのはヒラメ以外の“ゲスト”たち。しかも幼魚のオンパレード。サゴシ(サワラの幼魚)、ショゴ(カンパチの幼魚)、イナダ(ブリの幼魚)といった具合。
最初の“本命”は2㎏オーバー
最初の“本命”は、本来であれば不利な側の潮下に座った和田誠一さん。ガツガツ、ガツガツっと時間をかけて竿先に訪れるアタリは明らかにヒラメ。じっくり待ってひと際大きな引き込みを合わせて見事にフッキングさせた。水深の倍近く送り出された糸を巻き上げると、いきなりの2kgオーバーの良型ヒラメ。ここからポツリポツリとヒラメが顔を出し始めた。北東の強風の影響もあって、はるか先に見えていた岸もみるみる近づく。これで一流し終了。
コンスタントにアタリが続く
流された分だけまた戻り、今度は船の向きを逆にして潮上、潮下を交代。まずは潮上の釣り人の竿先に小刻みなアタリ。そしてその直後に潮下の人の竿先にも。アタリはコンスタントに訪れた。しかし、ソゲ級(1kg未満)もかなりいるようで、餌をかじられてもハリ掛かりしない。右舷ミヨシ(船首)で竿を出していた今野達也さんは、そんな小さなアタリからしっかり食わせて数を伸ばした。中盤は小型がメインとなってしまったが、1kgから2㎏の良型も時折顔を出した。
トップは“ツ抜け”を達成
予想以上のアタリの数と高波によってうまく掛けられない状況が重なり、餌の消費が激しい。そんな中でも中盤から数を伸ばした今野さんはペースを落とさず、餌の残数にハラハラしながらも、丁度沖上がりの11時に餌が無くなり“ツ抜け”(10匹)を達成。スソ(最低)でも3匹の好成績だった。
イワシが来ればいよいよ大原沖最盛期!
シーズン前半は数釣りがメイン。これから海水温が下がってくると、例年イワシの大群が大原沖に入ってくる。このイワシを追って大型のヒラメが押し寄せ、大原沖は「大判ラッシュ」に沸く。今年もまず第1弾の数釣りシーズンは好調な滑り出し。これから秋の深まりとともに、大原沖は第2弾の“大判”到来の最盛期を迎える。
今回利用した釣り船
出船データ
料金:1万2,000円(活イワシ・氷付き)
出船:午前4時30分集合、準備が整い次第出船 午前11時沖上がり