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東京湾のカサゴ、秋を迎えて絶好調!!

2018年10月15日公開

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東京湾のカサゴが絶好調だ。20~30号のオモリを使うライトタックルで、仕掛けも胴突きなので近年はビギナーでもハマる人が多い。今や東京湾のカサゴは高級魚の仲間入り。釣りたての刺し身は絶品。煮付け、塩焼きといずれも病みつきになる美味しさだ。釣っても食べても一級品。9日、カサゴ釣りの老舗、神奈川県・金沢八景『新修丸』に出掛けた。

【この記事を書いたライター】山口 充

金沢八景駅まで送迎してくれる

京浜急行・金沢八景駅は、電車を利用する釣行客が一番多いとされる駅で、周辺には船宿が多く、駅まで送迎してくれる船宿も多い。『新修丸』も駅から電話をすると迎えに来てくれるので、交通渋滞が起こりやすいシーズンにはお勧めだ。出船時間も大半の釣り物が東京エリアから間に合う時間に設定されている。夕照橋の袂にある『新修丸』は、野島公園の近くで、いつ来ても雰囲気があって好きな風景。写真を撮りに来る人達も多くなった。

今やファミリーにも大人気のカサゴ釣り

船宿に着き雑談をしていると、こちらも絶好調のカワハギの釣り人が次々と到着。カサゴファンはゆっくり集合。以前、カサゴ釣りはマニアックな釣りだった。ところが、今ではカワハギ船にはベテラン、カサゴ船にはファミリーやビギナーが集まる時代になっている。『日本釣振興会・神奈川支部』の親子釣り教室でもカサゴ釣りは大人気で、毎回のように定員の3倍近い応募がある。スーパーマーケットや鮮魚店でもカサゴの値段は高い。家族で「沢山釣らなきゃ」となる様だ。石田和也船長に状況を聞いてみると「ヤバイ状況ですよ。ベテランだったら50、60匹は当たり前、先日はトップ束釣りでした」との事。ファミリー、ビギナーには持って来い。楽しみにしながら午前7時30分に岸払い、本牧沖へ向かった。

 

アタリが止まらない!!

航程約30分程で本牧の岸壁側に到着。水深は20m。胴突き2本バリ仕掛けでオモリは25号、餌はサバの短冊と小さいハゼの一種・ゴリが配られた。ほとんどの人がサバ餌を刺してスタート。根(岩礁)がきついポイントで、着底後直ぐに糸フケを取り、一旦底を切り、そっと戻して底にオモリを着け、アタリを待つ。左舷では、菱沼さんファミリーが楽しそうに釣りを開始。10歳の風香ちゃん、13歳の香帆ちゃんは船の釣りは初めてとの事。見ていると魚のアタリと根にオモリがあたる感触が判り辛いようだった。少しレクチャーすると風香ちゃんが見事にカサゴをヒットさせた。竿の持ち方やリールの巻き方を数回教えると直ぐにマスター。カッコいい釣りガールが完成。お父さんも嬉しそう。更に風香ちゃんとお母さんとダブルヒット。お姉ちゃんの香帆ちゃんも良型を上げた。

確かに凄い活性!!20匹連続ヒット!!

右舷側の釣り座には友人3人で釣りに来た小林さん、岩本さん、伊藤さん。「あれ?掛からない」、「来たッ!」と楽しそう。伊藤さんが良型をヒットさせて笑顔で友人にアピール。残りの2人も一旦ペースを掴むと連続でカサゴをヒットさせていた。ここで私も竿を出した。岩場の様な底の感触。「穴釣り」の様なイメージで、少し底を切った状態を5秒、底に付けた状態を3秒と船の流れで場所が変わるのを利用して攻めて行くと1投目からヒット。20cm級。そこから15投してダブル5回の20匹連続ヒット。「これは凄い!」。型は小型も交じるが25cm級までが揃う展開だ。「本当に束釣りするのわかるでしょう」と船長。実はもう一つ、使うオモリの号数を軽めにセットしたのも良かった。細い道糸を使ったので軽めの20号を使用したのだが、食い込みが良く、底ダチも素早く取れるので、根掛かり回避にも効果的。攻めの釣りが展開出来る。難しい事を言っても説得力がない位に初挑戦の姉妹2人の活躍は続き、お父さんも合間を見て竿を出し、良型カサゴを釣り上げていた。後半はアタリが遠のいてしまったが、大満足で午後2時30分、沖上がりの時間となった。菱沼さんファミリーのお父さん、「昔は何処でも釣りが出来たんで色々な釣りで遊びました。娘たちも釣りが好きになってくれればと思い、連れてきました」とのこと。「大成功でしたね、また来る?」と姉妹に聞くと「うん!」と笑顔。トップは37匹だったが、カサゴ釣りとしては十分な釣果だ。軽いオモリに胴突き仕掛けで手軽に楽しめ、ビギナー、ファミリーにもお勧めのカサゴ釣り。是非楽しんで頂きたい。

食い渋った時に餌を使い分ける

好調とはいえ、時間によっては食いが渋くなる時もある。そんな時はサバ餌からゴリに変えてみるとヒット率が上がったりする。また、最近は手軽に使える添加剤が発売されていて、魚が咥えている時間が長くなったり、集魚効果を狙った物もあるので試してみても良いだろう。

今回利用した釣り船

神奈川県金沢八景『新修丸』
〒236-0025 神奈川県横浜市金沢区野島町10
TEL:045-784-2636
定休日:毎週木曜日 釣果・施設情報 新修丸 ホームページ

出船データ

カサゴ乗合
料金:日中船…男性8,000円、女性6,000円、中学生以下5,000円※餌付き
出船:午前7時30分
金沢八景駅より送迎あり
     
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この記事を書いたライター

山口 充
プロアングラーとしてテレビ出演、企画、撮影、雑誌執筆やカメラマンをこなしながら「旅と釣り」をテーマに日本中を釣り歩く。公益財団法人日本釣振興会神奈川県支部長・普及振興委員会。2016年JGFA・MVPアングラーズアワード受賞。伝統の和竿「横浜竿」を使い、2020年IGFAタチウオ世界記録を獲得。
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