2019年02月01日公開
年明け後から3kg級の良型が交じり始めた神奈川県・小田原早川港『平安丸』のマダイ乗合船。釣果に若干ムラはあるが、いい日には竿頭が4、5匹釣る事も珍しくはない。これを見逃す手はない。1月20日の早朝、ワクワクしながら車を走らせた。
高速道路の早川出口から数分!!
小田原早川港へは西湘バイパスまたは小田原厚木道路の早川出口の利用が便利だ。『平安丸』の受付に午前6時前に到着。集合6時30分、出船は7時だ。受付では、大女将と若女将が笑顔で迎えてくれた。乗船名簿を記入して、乗船代を支払い、釣り座を決めて、付け餌のオキアミを購入、氷を貰って港の大駐車場へ移動。駐車場は船着き場目の前だ。スタッフの誘導で車を停め、後は荷物をまとめて船に乗り込むだけだ。
ハリスはクッションゴムを含めて9mが標準
この日は土曜日だったが、釣り人は私を含めて8人、片舷4人ずつでゆったりと竿を出せた。仕掛けはオモリ80号の片テン1本バリ。ハリス3~4号、クッションゴムと合わせて全長9mが標準(クッションゴムが1.5mならハリスは7.5m)。餌のオキアミは1匹掛け(または抱き合わせの2匹掛け)。ハリについて小林哲郎船長に聞いてみると、「特に指定はしていません。ハリのサイズも小さい物で食わせる人もいれば、ワラサ釣りのような大きなハリでちゃんと釣る人もいます」。胴の間(中央)の物置場から水汲みバケツと魚を入れる桶、コマセの枠と桶やザルを釣り座に運ぶ。海水を汲み、付け餌のオキアミを溶かしながら釣り仕度を整えた。
幸先良くマダイ3連続ゲットでスタート!
定刻の7時より少し早めの6時50分頃出船した。最初の釣り場は航程10分程の小田原沖。「カゴを上から60mに合わせてください」という船長のアナウンスでスタート。タナの取り方は、コマセカゴを船長の指示ダナより5m程深く下ろし、竿をゆっくり大きく煽り上げてコマセを撒き、上げた分竿を下げながらリールを巻く。これを2、3度繰り返し、指示ダナまで持ち上げてアタリを待つ。この時、リールのカウンターに頼らず、道糸のマークを見て出来るだけ正確にタナ取りをする。タナボケすると全員の釣果が下がってしまうこともあるので注意。まず右舷ミヨシ(船首)の生山(おいやま)和男さん(山梨県北杜市)、続いて左舷ミヨシの野口穂積さん(川越市)、さらに右舷ミヨシから2番目の平賀仁さん(山梨県上野原市)に、ポンポンポーンと500g前後のマダイがヒット!幸先の良いスタートとなった。
出た!3.6kg!大ダイ!
再び右舷ミヨシから2番目の平賀さんにアタリ。デカそうだが惜しくもハリスが切れてバレてしまった。中々マダイの顔を見られない時間が続く。船長は船をじっくりと流してくれたが、魚っ気がないと見るや次へ次へと積極的に流し替えてくれた。狙う水深も60mからスタートして、70m、80m、90m、100mと徐々に深いポイントへと移動。良いナギだが、パラパラと天気雨が降ってきて気温が下がった。食いが戻ったのは中盤から。先程の平賀さん、かわいいサイズをゲット。ふと陸の方に目を向けると虹が架かっていた。「これはひょっとしていい兆し!?」と思っていると、また平賀さんの竿が今度は大きく曲がった。デカそうだ。ハリス4号と言っていたが、巻き上げは慎重だ。そして、浮上したのは3.6kgの大ダイ。魚体は黒ずみ乗っ込みダイのような感じだった。
船中2匹目の3kgオーバー(3.4kg)が上がった!
この中盤から右舷胴の間で私も竿を出した。船長から「マダイの反応が出ていますよ」というアナウンスがあったので誘いを掛けてみた。すると、竿先にゴツゴツッと前アタリ。続いて竿が大きく曲げられる“本アタリ”。引きはかなり強い。いわゆる“三段引き”もあって、巻き上げ途中暴れるたびにバレやしないかとヒヤヒヤした。2.4kg!型の良いマダイをゲットした。終盤は右舷大ドモの小原哲さん(神奈川県・真鶴町)にアタリが集中。この釣りは潮向きや風向きの変化によって潮下となる釣り座が変わるので、状況把握はとても大事だ。北の微風から南西の強風に変わり釣り辛い状況となった中、小原さんは500g前後、1.5kg前後、3.4kgの大型と3連発でマダイをゲット!それまで辛い時間を過ごされたが一気に好転した。
最後の流しでもゲット!船中14匹の好釣果!
沖上がりは14時頃。「この流しが最後になります」と、船長からアナウンスがあった。そんな中、左舷ミヨシから2番目の小室敏治さん(川越市)がこの日のラスト・マダイを釣り上げた。結果は0.3~3.6kgを船中8人で14匹の好釣果(残念ながら2人がオデコ)。竿頭は平賀さんで3.6kgを頭に6匹。丸々太ったイナダやアジ、ホウボウなども交じった。真冬のマダイ釣りは難しいイメージがあるが、小田原沖などの相模湾では結構コンスタントに釣果が上がることが多く、また、大ダイとの遭遇も夢ではない。このチャンスに是非出掛けてみては如何だろう。
今回利用した釣り船
出船データ
料金=9,500円(氷付き※オキアミ別)
集合=6時30分、出船=7時、沖上がり=14時頃
※出船は準備が出来次第のことも
レンタル=貸し竿(手巻き 無料、電動 1,000円)
※詳細はお問い合わせを
この記事を書いたライター
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。