2019年03月01日公開
オフショアの「ソルトルアーフィッシング」で外せないターゲットがブリやヒラマサなどの大型回遊魚。そんな大物を手にすることを夢に見ているアングラーも多いのではないだろうか。2月17日、ルアーゲームに力を入れている千葉県・勝浦川津港『宏昌丸』に今シーズンの状況確認に出掛けた。
川津港の入り口は工事中
午前5時過ぎに川津港に到着、車の外気温計は5℃。2月17日現在、川津港入り口工事中で若干通路が狭くなっていた。港で待っていると女将さんの軽トラが到着し受け付け開始。受け付けを済ませると港に停めた車を船宿の専用駐車場へ移動するように案内される。荷物は、港に置いて駐車場へ。そうこうしていると、先行の釣り船が出船後、入れ替えで「宏昌丸」が港に接岸。スタッフの指示に従い船に乗り込む。
出船前のレクチャーが嬉しい
出船前、船上で上乗りの田口さんから丁寧なレクチャーがあった。道具の取り扱いやキャストの仕方、ルアーの動かし方、魚とのファイトから取り込みまで優しく丁寧に教えてくれた。安全面の気遣いや船上でのマナーなども教えてくれるので初心者でなくても一聴の価値ありだ。
本日の乗船客は17人と、ジギング人気が伺える。レクチャーも終わり、準備が整った6時20分、河岸払いとなった。6時50分頃ポイントに近づき、船のエンジンがスローダウン。「水深70~80mを狙うよ、ジグは180gから200gでね」とアナウンスがあり、暫しの探索のあと船が潮に馴染んだところで「いいよ!水深70m!」との合図でスタートフィッシング。
潮上はキャスト、潮下はバーチカル
ここでの流し方は、所謂「横流し」と言って風を船の横に受けて流すスタイルだ。風を受ける側(潮下)の反対側(潮上)では釣り方が異なり、潮下側では、バーチカルに縦の釣り、潮上側では、キャストして船に近づいたらキャストし直し、オマツリしないように釣る(キャストはアンダーハンド)。左右どちらの舷がキャストかバーチカルかは船長がマメにアナウンスしてくれるのでそれに従うこと。
この日は北風が強く潮を被ることもしばしば。“青物”は荒れているときの方が良いと聞くが、暫しの沈黙。何度か流したあと最初のポイント移動。7時55分頃、最初の魚が上がった。時合なのかパタパタとワラサが上がり出す。
いかに口を使わせるかがルアーフィッシングの魅力
魚は居るが活性が低く釣れない状況を俗に「口を使わない」というが、食性だけではなく、魚の好奇心や攻撃心などの習性に訴えかけ、いかに魚に「口を使わせる」かがルアーフィッシングの魅力だ。ジギングのアクションは、ジャークと同時にハンドルを1回転するワンピッチジャークが基本となる。他にもロッドを小刻みに動かして、ハンドルは1回転以下で不規則に巻くジャカジャカ巻きなんてのもある。
誘いのスピードやピッチもいろいろ組み合わせてみて、その日のパターンを早く見つけることが釣果アップのカギ。単調な動きだけでなく、ステイやフォールなどを織り交ぜてイレギュラーな演出が効果的なこともある。カラーについてもナチュラル系かアピール系か色々と試してみると面白い。分からなければ上乗りさんが親切に教えてくれるので気軽に聞いてみよう。
後半は、風が弱まる予報だったが、見事に外れ終始風が強かった。10時頃に“ゲスト”(チカメキントキ)も登場し、“青物”の時合は終わった様子。その後は沈黙が続き、11時ちょっと過ぎにストップフィッシング。
帰港の途中、浅瀬でイワシの群れに遭遇、船長が急遽釣り再開のアナウンス。「上から下までイワシでいっぱいだよ。やってみよう」の声に色めきだったが、残念ながら不発に終わり、名残惜しいままに港へ戻った。
船長に聞いた今後の状況
「今時期はワラサだけど春に向けてどんどんヒラマサ狙いにシフトしていくよ。イワシの群れが入れば、もっと浅瀬でヒラマサの20kg級も期待出来るよ。ジグは重めの200gを数本忍ばしておいてね」と吉清良輔船長。何事も親切に教えてくれて魚の取り込みから血抜きまでしてくれ、上乗り役もやってくれる。水深の少しの変化でもマメにアナウンスしてくれる実に優しい船長だ。
今回利用した釣り船
出船データ
乗船料金:午前船1万1,000円/午後船1万円(氷付き) レンタルタックル2,000円
集合:船着場に5:30まで/出船:6:00(変動あり、予約時に要確認)
定休日:第1・3土曜日
この記事を書いたライター
マルイカ、ティップラン、ワカサギなどを中心に海水淡水を問わず釣りの帰りに温泉に立ち寄り、「釣り&温泉」をテーマに釣り歩く。