2019年03月15日公開
東京湾にも“怪魚”と呼ばれる魚が生息している。体長1m50cmにもなるアナゴ科の魚“クロアナゴ”だ。東京都、中川・奥戸橋『Sea Frog』では、このクロアナゴ&キャスティングのシーバスという実に面白い組み合わせのリレー釣りをナイト便で出船。興味津々に出掛けた。
少人数で和気あいあいと楽しめる船宿『Sea Frog』
東京都葛飾区の中川・奥戸橋の『Sea Frog』は、「マイボート感覚で楽しめる」をモットーに、初心者や家族連れ、会社の釣り仲間、海外からの釣りファンと、幅広い釣り人の“自由な釣り”をコーディネートしてくれる船宿だ。少人数での乗合、仕立に最適。全長6.27m、総トン数2tのガイド船タイプのボートにはトイレ、キャビン、イケス、ポットや自動で操縦できる設備(i-Pilot)を装備。東京湾の釣りを快適にガイドしてくれる。マイカー利用は、環状7号線の「奥戸7丁目北」交差点を中川側に曲がり、路地を左折すると右側に駐車場がある。電車の場合は、京成電鉄・青砥駅から徒歩15分(希望で送迎あり)。今回利用したナイト便は、17時30分駐車場に集合、18時出船だ。
期待と不安が入り交じった初体験のクロアナゴ釣り
駐車場で岡村真司船長と合流、徒歩1分のマリーナに移動すると、既に白井さん(埼玉県北本市)と田島さん(群馬県みどり市)が待っていた。お2人は釣り仲間で『Sea Frog』をよく利用するそうだ。程なく坂口さん(栃木県足利市)と山本さん(さいたま市)も到着、メンバーが揃った。皆さん、シーバスはやり込んでいるがクロアナゴは初めてとのこと。期待と不安から岡村船長に質問を浴びせる。「60gのグロー系のジグの下にアシストフックを付けて餌(イカの切り身)を縫い刺しにします。アタリは最初モゾモゾと小さいですが、グインッと引っ張られたり、重みが乗ったらとにかく大きく合わせてください」という説明に、一同半信半疑ながら「はい」。「まあ、とにかく行って実際に釣ってみましょう」と出船した。
東京湾にはかなりの数のクロアナゴが生息している!
釣り場は本牧沖の水深20~30m。南日本に多いとされるクロアナゴだが、東京湾にもかなりの数が生息していると言う。餌のイカは輪切りにして肝に漬け込み匂いを移す。岡村船長が言うには、「クロアナゴはこの匂いに寄って来る」とのこと。光にも興味を示すので、ジグはグロー系が良く、胴突き1本バリ仕掛けの餌釣りならハリのチモトに発光体を付けても良い。
これは面白い!クロアナゴが船中6匹出たぞ!
「やってみましょう」という岡村船長の合図で仕掛けを投入。「ジグは底ベッタリだとアタリがわからないので少し持ち上げて、ときたまゆっくり竿を立てて落とし直す感じに誘ってください」と船長。右舷ミヨシ(船尾)から「来たっ!」という声が上がった。カメラを向けると坂口さんの竿が大きく曲がっていた。リールを巻いてはラインが出されるかなりのパワーファイトだ。見えた!デカい!「竿を立てないで。折れちゃうから」と、船長がジグをつかんで抜き上げた。続いて「乗ったっ!」のは、左舷大ドモの白井さん。釣れ始めるとダブル、トリプルでヒットすることも珍しくないらしい。「引きが強い!これは面白い!」と、息を切らしながら重みに耐える白井さん。坂口さんのは1m前後、白井さんのは1.2m前後だった。左舷ミヨシ(船首)の田島さんも最初は合わせのタイミングに苦しんでいたが無事メーター級をゲット!バタバタと80~120cmのクロアナゴが船中6匹上がった!
シーバスのゴツッと来るアタリがたまらない!
「Sea Frog」は21時前に本牧沖を離れ、22時頃湾奥のシーバス・ポイントに到着。第2ラウンドのキャスティングのシーバス開始だ。「海面を照らす明かりと影になっている場所との境目がポイントです」と船長。皆さん、ミノー・プラグを中心に、バイブレーション、ソフトルアーなどとチェンジしながらキャストをくり返す。「やっぱりシーバスのゴツッと来るアタリはたまらないね!」と、田島さんが嬉しそうに75cm前後の大型のシーバスを釣り上げた。右舷ミヨシの山本さんも連続ヒット!皆さん、50cm前後のフッコサイズを中心に、70cm前後のスズキ級も交じり実に楽しそうだ。
シーバスはこれから!“荒れ食い”に当たるチャンスも!
23時頃、後ろ髪を引かれながら沖上がり。シーバスは、1時間程の短時間で船中13匹上がった。「この時期、シーバスは産卵を終えたばかりで“荒れ食い”もあり、これからますます面白くなりますよ」と船長。
クロアナゴは通年狙えるが、海が穏やかになるこれからが釣りやすいとのこと。ド迫力のサイズ!1度チャレンジしてみては!?
※「Sea Frog」では、今回取材したナイト便の他に、午前便、午後便の半日釣りやたっぷり釣りを満喫できる1日釣りを乗合、仕立で楽しめる。ルアーフィッシングだけでなく、タイラバや各種餌釣りもOK。
今回利用した釣り船
出船データ
料金=4人乗船の場合 1人1万円※人数によって料金が異なる
集合=17時30分、出船=18時、帰港=23時頃
レンタル=貸竿1,000円
※詳細は問い合わせ
この記事を書いたライター
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。