2019年06月01日公開
ここ数年、注目を浴びている神奈川県・三浦半島の巨大イシナギ釣り。イシナギはこの時期が産卵期、深海から水深100m前後の浅場に乗っ込んでくる。時には100kgを越すモンスターも!!イシナギのエキスパート、三浦半島先端の宮川港『二宮(ふたみや)丸』に出掛けた。
活き餌、スルメイカを釣ってイシナギ狙う
今回は、仕事関係の釣り仲間6人グループの仕立て船に便乗させて頂いた。午前4時30分、港に集合とのことだったので4時過ぎには到着したのだが、メンバーは既に道具の積み込みの最中だった。さすがロマンを追い求める大物ファンだ。気合いが入っている。車を船の目の前に駐車、急いで荷物をまとめて乗り込んだ。宮川剛船長にこの日の段取りについて尋ねると、「まずは活き餌になるスルメイカを釣ります。餌の確保が出来たら“本番”になります。まずは頑張ってイカを釣ってください」。4時30分過ぎに出船した。
イカ釣り苦戦も人数分の餌は確保!
最初の釣り場は洲崎沖。ここで餌のスルメイカを釣る。航程40~50分で釣り場到着、「水深150m」という船長の合図で仕掛けを投入。オモリ150号、プラヅノは14cmまたは18cmでブランコ仕掛け7本、直結は10本程度が標準。だが、このところイカ釣りには苦戦する日が多いと言う。この日もイカの移動も潮流も速く中々思うように捕まえられない。ジリジリと時間が過ぎていく。「そろそろイシナギ狙いに移りましょう」と船長。右舷ミヨシ(船首)の横浜市の秋山さんが5杯、同大ドモ(船尾)の横浜市の鯉田さんと左舷ミヨシの厚木市の森嶋さんが4杯、左舷胴の間(中央)の厚木市の坂下さんが1杯、他のメンバーはゲットならず。9時30分頃、洲崎沖を後にした。
コマセ釣りのキハダタックルでイシナギを狙う!
やはりイシナギ釣りには活き餌の効果は絶大で、イカが釣れなかった時の保険に皆さんスーパーなどで冷凍のイカやサバを購入して持ち込んではいたが、活き餌には敵わない。今回は人数分は確保出来たので全員活き餌で挑戦。船長は、ハリはシンプルな1本バリを推奨、イカの頭の先に写真のように刺す。釣り場は宮川沖。「水深100m、タナは底から2m」。この日は真夏の相模湾でキハダ狙いに使用する竿やリールを使用している人が多かった。船長も「キハダ用ロッドと6000番以上のリールなら大丈夫。ドラグはほぼロックして、“前アタリ”後の“本アタリ”で大合わせ。最初の5mを渾身の力で巻いて魚を浮かせる。それさえできれば何とか獲れます」と言う。
潮は良くなかったが本命のアタリ3発!
「潮が速いなぁ」と船長。イシナギは流れが緩い程食いが良い。何回目かの流しで右舷胴の間の石井さんの竿先がグンッグンッと引き込まれた。慌てて合わせたらすっぽ抜けた。「早いよ、もっと待ってから。それにもっと強く合わせないと」と船長。その何回目か後の流しで、今度は右舷大ドモの鯉田さんにもアタリ。鯉田さんは20kg近いイシナギを釣ったことがある経験豊富な釣り師。ゴンゴンゴンゴンッと続く前アタリの後に来たガツーンッと竿を絞り込む“本アタリ”で合わせたが、なぜかすっぽ抜け…。「合わせのタイミングは良かったが、魚が小さくて餌を食い切れなかったのかも知れないな。惜しかったね」と船長。さらに左舷ミヨシの今年5月12日に10kgのイシナギを上げている森嶋さんにもアタリが来たが、こちらも合わせは良かったもののすっぽ抜けてしまった。
4月から6月中旬までがシーズン
12時30分頃沖上がり。残念ながら右舷ミヨシ秋山さん、左舷胴の間坂下さん、同大ドモ横浜市の大城さんにはアタリがなかった。“3打数0安打”という結果だったが、「この釣りはロマンのある釣りだから、結果はともあれ楽しかった」と、皆さん清々しい笑顔。三浦半島の“主”とも言える巨大イシナギへのメンバーの挑戦はまだまだ続く。巻頭写真は今年釣れた39kgのイシナギ!その他にも大物が続々と釣れているので一部を下記に紹介しよう。
船長は、「イシナギは1匹釣れると、続けて何匹も釣れることがあります。が、そんな時でも『二宮丸』ではキープは1人1匹までと決めています。資源保護とこの釣りを末永く楽しむためです。ご協力お願いします」と言う。イシナギ釣りは4月から6月中旬までがシーズンだ。是非挑戦してみて頂きたい。
今回利用した釣り船
出船データ
料金=5人まで6万円(1人増1万2,000円)
集合=4時30分
出船=集まり次第
沖上がり=12時30分
レンタル=貸し竿 2,000円
※その他、詳細はお問い合わせください
この記事を書いたライター
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。