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千葉県・御宿沖のカモシ釣り絶好調!! ヒラマサ、マダイが乱舞!

2019年07月01日公開

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千葉県・御宿岩和田港『太平丸』では、伝統釣法の一つ“カモシ釣り”でヒラマサ狙い中心の乗合船を出している。今シーズンはマダイの乗っ込みが遅れて始まり、未だに活発に釣れており、カモシ釣り入門には絶好だ。是非一度はやってみたかった釣り、初体験に出掛けた。

付け餌、コマセともサンマのカモシ釣り

御宿周辺では昔から“カモシ釣り”が盛んだ。コマセカゴ(ビシ)ではなく“カモシ袋(コマセ袋)”に、アミコマセやオキアミではなく“サンマのミンチ”を詰め、オモリ100号の遊動テンビンのコマセ釣りで大型魚を狙う。ヒラマサがメインターゲットだが、“裏本命”は型の良いマダイだ。
御宿岩和田港へは、圏央道(首都圏中央連絡自動車道)の市原舞鶴ICから一般道で約45分。港に向かって左端の桟橋の駐車場に午前4時30分集合、4時には着いたが既に車5台の先着があった。釣り座は先着順で、4時30分の大野利広船長の到着後、氷をもらい、残っていた右舷胴の間(中央)に座った。

サンマのミンチは海水でトロトロに溶かす
乗船者のほとんどは常連さんだったが、私と同じ初挑戦者がもう1人、左舷ミヨシ(船首)の千葉市から来た榊原さん。同2番に座った八千代市の石井さんが榊原さんの師匠とのこと。私も石井さんを師匠と呼ばせてもらい、いろいろ教えて頂いた。まず、コマセのサンマのミンチは、海水を混ぜてトロトロに緩めに溶かしておく。これを船に備え付けのポンプ(大きな水鉄砲のようなコマセ注入器)で吸い上げ、ポンプの口とコマセ袋の小さな口を合わせ注入する。タナ取りやコマセの撒き方はいわゆる“コマセ・マダイ”と同様だが、竿を真上まで立ててから下げる瞬間、コマセ袋は上下が逆転し袋の口からポロポロとコマセがこぼれ出るように設計されている。基本的に指示ダナでアタリを待つ釣りだが、ヒラマサはコマセに突っ込んでくる魚なので、マダイよりもハリスを短くする(上記仕掛け図参照)。

カモシ釣り初体験!なんと1投目で2kg級のマダイをゲット!

「太平丸」は5時に出船、御宿沖の一級ポイント“三本松”へと向かった。釣り開始は5時30分。船長の「どうぞ。タナは、上から20尋(約30m)」という合図でスタート。薄濁りでトロリと潮が流れる中々のコンディションだったが、6時30分になっても船中1回バラシがあったのみで魚は顔を見せてくれない。この隙に私も師匠に教えてもらったことを実践してみようと竿を出した。1度25尋(約37.5m)まで下ろした後、丁寧に何回かに分けてコマセを撒きながら20尋(約30m)のタナまで巻き上げ置き竿に。少し待つと、ゴツゴツッ、「アタリ?」。竿を手持ちに変えて引き込みを待ったが音沙汰なし。そのままもう少し待つと、いきなりギューンッと竿が絞り込まれた。6時40分、なんと船中1匹目のマダイは、カモシ釣り初体験の私の初投入に。しかも2kg級の良型が来てしまった。これを機に一気に船中活気づき、6時50分、左舷ミヨシ2番の石井師匠に3kg前後のマダイが釣れた。

 

釣れればデカい!怒濤のマダイ・ラッシュ!

次に7時10分、左舷ミヨシ、石井師匠の弟子でカモシ釣り初挑戦の榊原さんに2kg前後のマダイ。7時20分、右舷ミヨシの座間市の坂本さんには、この日最大の5.1kgの大ダイ。7時25分、右舷大ドモ(船尾)のカモシ釣り2度目の松戸市の尾形さんにも3kg級のマダイ。8時10分、右舷ミヨシ2番の八千代市の秋元さんも4kgオーバーの大ダイを上げ、8時15分、前述の尾形さんが2kg級のマダイを追加。いやぁ、それにしても釣れればデカい!しかも、時合いが永く続いた。8時20分、石井師匠が2.5kg前後のマダイを追加、8時50分、右舷トモ2番の調布市の堀田さんが3kg級のマダイと格闘中に、釣りを再開した直後の私の竿にも大きなアタリ。堀田さんとのダブルヒットで2.5kg級を追加。少し間が空いて、9時30分、私の竿が三度曲がり3kgオーバーのマダイをゲットと、怒濤の3時間だった。

「来た~っ!ヒラマサだ!他の人は仕掛けを上げて!」

その後、船は大きく移動。何となくヒラマサ狙いの場所に向かっていると悟った。「15尋、22.5m!」と、船長の指示ダナは浅くなった。私はヒラマサ用の5尋の仕掛けに替え、餌も持参したイカを付けてみたりと試行錯誤。「イカだと餌盗りが多いでしょ」と、左隣(右舷ミヨシ2番)の秋元さんが声を掛けてくれた。まさにその通りだった。秋元さんはマダイ仕掛けのまま、餌はサンマ。そして、秋元さんの竿が大きく曲がり、20m近く道糸が出された。「ヒラマサだ!他の人は仕掛けを上げて!」と船長。ハリスは4号なので慎重にやり取りするが、とにかく巻いても巻いてもノされて、また最初から巻き直しになるタフなファイトだ。20分近い激闘の末、やっとコマセ袋を回収、ハリスを手繰る。ついに船長の構えるタモにヒラマサが納まった。

マダイ好調持続!ヒラマサはこれから大型のシーズン!

秋元さんのヒラマサは、帰港後の計測で5.6kg!私は十分「デカい!」と思ったが、秋元さんによるとマイレコードは13kgとのこと。船長の話でも「10kgオーバーはポツポツ掛かるよ」と言っていた。また、今回同船した石井師匠のレコードも14.5kgとのこと。大型はこれからが本番だ。マダイは、この日2~5.1kg(平均3kg位)が0~3匹(竿頭はビギナーズラックでなんと私)で船中11匹。取材日以降も1.5~4.9kgを1~5匹、船中25匹など、数・型ともに絶好調持続中。独特なテンビンやコマセ袋を使う伝統釣法“カモシ釣り”。ちょっと敷居が高そうに思えていたが、実はビギナーズラックもある初心者でも十分楽しめる釣りだった。『太平丸』では竿やリールなどのセットを無料で貸し出してくれる。道具がなくても大丈夫、ぜひ一度挑戦してみては如何だろう。

今回利用した釣り船

千葉県 御宿岩和田港 『太平丸』
〒299-5105 千葉県夷隅郡御宿町岩和田954-1
TEL:0470-68-2900
定休日:第1・3土曜日 釣果・施設情報 太平丸 ホームページ

出船データ

ヒラマサ・マダイ、カモシ釣り予約乗合(限定10人)
料金=1万3,000円(サンマ付け餌・コマセ、氷付き)
※イカ餌は持参のこと
集合=4時30分
出船=5時(準備出来次第)
沖上がり=11時
レンタル=貸し竿無料(竿、手巻きリール等一式)
※詳細は問い合わせ
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

岩見 忠弘
釣りビジョンAPC
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。
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