2019年08月15日公開
梅雨がやっと明けたと思ったらいきなり連日の猛暑。東京では既に2週間以上も気温が25度以下になっていない。季節が何か「変」じゃない?東京湾では例年秋が数釣りシーズンのアジ(LT=ライトタックル)が早くも連日大爆釣。こちらの「変」なら大歓迎!お盆休み真っ只中に東京・大田区、平和島『船宿 まる八』に出掛けた。
今年のアジはロケットスタート!
東京湾のアジと言ってまず思い浮かぶのが“金アジ”。サイズは20㎝前後中心だが侮るなかれ。湾奥の一定の場所であまり動かず、栄養豊富な東京湾の餌で育ったアジの魚体には絶品の脂が乗っている。その美味しさから東京湾の誇る“ブランドアジ”としての地位を不動のものとした。特に秋はこの“金アジ”が数釣れるので非常に人気が高い。今年はスタートが例年よりも早いようだ。まだ8月初旬だというのに束(100匹)を超える日も多々ある。
少し複雑な道順なので予習をしっかり
『船宿 まる八』がある平和島。周りを物流センターや配送センターに囲まれていて道順が少し複雑。“環七”を東に進み、首都高速羽田線の上を渡す橋上でぐるっと回って海岸通りに入り羽田空港方面に進む。次の昭和島に渡る橋手前の横の小道に入って地下トンネルを戻ってくると船宿に行く道につながる。
お勧めは小型両軸リール
LTアジ船のLTはライトタックルの略称。ビシカゴの重さを40号と軽くすることでロッドやリールなどを可能な限りコンパクトに出来る。リールは小型電動リールを使っている人も多いが、お勧めしたいのは小型両軸リール。なぜならば軽いからだ。折角のLTなのだからとことん軽いタックルが魚の引きを直接感じ取れて楽しい。
天気予報に反してベタナギ
日本列島に3つの台風が一緒に発生。釣行日の8月11日は大型の台風10号の動きを見ての釣行となった。2、3日後に日本列島に直撃する天気予報で釣行当日は早くも強いウネリが入るとの事だった。しかし、実際はベタナギの絶好の釣り日和に恵まれた。東京湾内は波風に非常に強く、特にアジ釣りの場合はポイントが多い。船長が釣りやすい場所を選んでくれるので多少天気予報が悪くても船宿に電話で相談してみたほうがいい。
いい日は束(100匹)超えの好釣果続き
午前7時丁度。16人の釣り人の準備も整い、定刻より20分早く「第6まる八丸」は河岸払いになった。最初のポイントは港から45分程の鶴見沖。水深は15m前後。高橋広司船長の話では「最近は終日このあたりでアジを狙っています。いい日は束(100匹)を超えるほど釣れています。よほど食いが悪くなければ他に行かなくてもいいですね。今まだ本来の数釣りシーズン前なんですけど、今年はアジが本当にいいですね」。
朝一からアジが元気満タン
最初の指示ダナは底から2~3m。着底を確認して1m上げてコマセを撒く。2、3回に分けてコマセを撒いて3mの位置でアタリを待っていると最初の1投からアジが元気よくアタックして来た。サイズは20㎝前後だが体色が金色に輝く紛れもない“金アジ”。朝一から次から次にアタリが続く。タックルが軽くなった恩恵は大きく、小型とはいえアタリは明確。柔らかい竿を大きく曲げてやり取りも楽しい。
親子でアジ釣りを堪能
右舷トモ(船尾)で竿を出すのは原田さん親子。娘さんの梅村さんが釣り好きで、お父さんを連れてきたそう。お父さんも「これで3回目のアジ釣りなんだ」と溢れる笑顔。年齢は聞いていませんが、歳を重ねてもこの親子関係でいられるのは本当に羨ましい。釣果の方も娘さんがお父さんを引っ張る形で“金アジ”を存分に堪能していた。
アジも気温もヒートアップ!
朝一から好調に釣れていた“金アジ”が時間経過と共にいよいよヒートアップ!午前10時を過ぎると指示ダナが底から5m以上浮いて来た。アジが浮いてくるのはそれだけ活性が高いことの裏返し。魚群探知機には幅広くアジの反応。底まで仕掛けを落とさずに10mでコマセを撒くと2点、3点とアジが連発。しかし、アジと共にヒートアップしてきたのが真夏の灼熱の気温。休みをちょくちょく入れながら、充分に水分補給をしないと体力が持たない。
一日同じ場所でやっていたら束越え出来たのではないか…
優しい高橋船長。あまりにヒートアップした気温を避けるため日陰のポイントを色々と探してくれる。移動の際に風を浴びると心地良く体を冷やしてくれる。しかし、残念ながら日陰の場所では数が伸びなかったのでトップは最終的に中村さんが釣り上げた69匹。その他60匹以上の人が数人と言う釣果で納竿となった。もし一日中同じ場所でやっていたら…この日も束を超えていただろう。夏休みのファミリーフィッシングにもピッタリだ。
今回利用した釣り船
出船データ
出船時間:7時20分
帰港時間:14時30分頃
乗合料金:大人8,500円、女性6,800円、子供4,300円(餌、コマセ付き)