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大原沖のショウサイフグ、今期絶好調!中・大型が揃う!!

2019年10月01日公開

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ショウサイフグの好釣り場として知られる大原沖だが、今期は安定した成績が続いている。釣り方はカットウ仕掛けに餌にアオヤギを使ったスタイル。合わせが決まるとガツッ!と重みが掛かり、独特な釣り味で人気が高い。しかも良型が多いという情報に千葉県・大原港『敷嶋丸』に向かった。

【この記事を書いたライター】山口 充

アクセス抜群!

大原港までのアクセスは非常に良く、東金自動車道・東金ICから向かう場合は、東金街道を南下直進。アクアライン方面からは首都圏中央連絡自動車道・市原鶴舞ICを降りて国道297号線(大多喜街道)を通り、国道465号へ。夜間は空いていて非常に走り易いが動物などが突然出て来る場合が有るので注意。集合場所は大原港の船の前、到着したら釣り座を確保して待機する。船長の山本幸夫さん、女将さんが到着して受け付けが始まった。乗船名簿を記入して餌を受け取り、乗船して準備開始という流れになる。船長に状況を聞いて見ると「安定していますから大丈夫でしょう」と心強い返事をいただいた。

タックルは…

この釣りの肝となるのが竿。この釣りの虜になった釣り人も多く、様々な状況に対応する為に1.6~2.1m位の長さの“調子違い”の竿を持ち込んでいた。また、カワハギ竿でも代用可能でカワハギ釣りをする人なら使い慣れた竿でチャレンジしてみるのも良い。敢えて調子が気に入りカワハギ竿を使っている常連も居る。仕掛けは様々で、基本的にはカットウのオモリは25号。最近は色や形状も豊富。仕掛けを自作する場合、合わせのタイミング等にも影響が有るのでハリスの長さやハリの大きさ等、船宿推薦仕掛けを参考に作ると良いだろう。リールは小型ベイトリール、道糸はPE1号前後の組み合わせが基本となる。

 

暗い時間はスローに誘う

夜が明けないうちに大原港を出船。ゆっくりと太東沖に向かった。航程は約40分。薄暗い時間にスタート。水深は約25m。左舷ミヨシ(船首)の臼井さんは、夜光タイプのオモリをライトで蓄光させて投入。スローな上下の誘い。胴の間(中央)の秦野さんは数秒に1回合わせるタイム釣りで狙っていく。すると右舷ミヨシでヒット。スローな誘いを中心に探っていた西澤さんが1匹目を掛けた。このパターンが決まり連続ヒット。左舷胴の間で富田さんが小型電動リールを使ってヒット。周りでもポツリポツリと釣れて順調なスタートとなった。暗い時間はスローに誘い、餌を確りと見せている人にヒットが集中していた。

アタリ方も様々に変化する

明るくなると、アタリが細かく中々ヒットしなくなった。右舷の常連さん、小川さんに状況を聞いて見ると「アタリはモゾモゾと言う感じで中々掛からないですね」。竿先を見ていると確かにフグが突いているアタリが出ているのだが合わせてもヒットしない。潮が緩い場合に起こる状況。その中でもタイミングが合いガツッとヒットさせる小川さん。見事、良型ショウサイフグを上げた。胴の間では「フグは、久し振りです。娘はフグ初めてなので」と、娘さんにレクチャーしながら楽しんでいた金さん。娘さんが良型を連続ヒットさせて「娘に負けそう」と嬉しそう。臼井さんは短い竿に替えてヒットさせ始めた。「少しアタリが出る様になった感じです」と状況が変わって来た様子。電動リールの富田さんは、ヒットするとある程度高速で巻き上げることで、バラシが少なくなりコンスタントに釣り上げていた。秦野さんもタイミングが合い始めて連続ヒット。「アタリが出ない場合、4秒位でカラ合わせで掛かってきます」との事。所謂「タイム釣り」もこのエリアでは有効で、タイミングが合い辛い場合は積極的に行うのも良いだろう。活性が高いとこの釣り方で次々にヒットさせられるのがこのエリアの特徴。中盤からアタリ自体も多くなり大型が連発、「大きい」と歓声が上がる展開となった。

入れ掛かりモードへ

アタリが分かり易くなった事で各自ペースアップ。時折“ゲスト”も登場。ショゴ(小型カンパチ)、ワカシ(ブリの若魚)、サバがヒットして来たが圧倒的にショウサイフグのアタリが多い。後半戦は入れ掛かり状態。口の下辺りにハリ掛りしている事も多くなり、潮の影響が良い方向に向かったのだろう。活性も上がり「モゾモゾ」のアタリも強く出始め、アタリから合わせが綺麗に決まる。その瞬間を見ていると思わず自分も動いてしまう位気持ちの良いヒットが続いた。但し餌をやられる事も多く、アオヤギの肝が無くなっているとアタリが遠のいてしまう。追加の餌は船でも購入出来るので、アタリが無くなったら待たずに割り切って回収。素早く餌付けし直して再投入が釣果を伸ばすコツになる様だ。その後、最後まで入れ掛かりモードが続き沖上がり。トップは42匹。1kgのショウサイフグも交じり賑やかな釣果となった。帰港後は船宿で綺麗な「身欠き」の状態捌いてくれる。取材数日後には、トップがリミットの80匹をマーク。ますます絶好調の大原沖のショウサイフグ。合せてガツン!最高の釣り味を楽しみに出掛けては如何だろう。

今回利用した釣り船

千葉県 大原港 『敷嶋丸』
〒298-0004 千葉県いすみ市大原10335-1
TEL:0470-62-1800
定休日:毎月第1・3月曜日 釣果・施設情報 敷嶋丸 ホームページ

出船データ

ショウサイフグ乗合
乗船料金:9,000円(餌別・氷付き)
餌:1パック500円(通常1日2パック程度)※船でも販売あり
集合時間:午前4:00までに船着場へ(予約時に確認を)
出船時間:準備が出来次第
貸し竿:あり(予約時に確認を)
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

山口 充
プロアングラーとしてテレビ出演、企画、撮影、雑誌執筆やカメラマンをこなしながら「旅と釣り」をテーマに日本中を釣り歩く。公益財団法人日本釣振興会神奈川県支部長・普及振興委員会。2016年JGFA・MVPアングラーズアワード受賞。伝統の和竿「横浜竿」を使い、2020年IGFAタチウオ世界記録を獲得。
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