2019年10月01日公開
台風15号の被害が大きかった千葉県、まだ課題は多いとも聞くが、県内の釣り船の多くは出船を再開している。折しも秋の数釣りシーズンに入った内房地区のマダイ。勝山港『利八丸』から、「通常通り出船していますよ」と聞き、出掛けてみた。
深夜の快適ドライブで勝山へ
集合は午前4時30分。東京湾アクアラインを通って千葉県に入り、時間に余裕があったので館山自動車道・富津竹岡ICで降り、海沿いの国道127号線で勝山を目指した。道路事情は極めて順調、勝山エリアに入るとコンビニも深夜営業していた。港の駐車場で集合時間を待つ間に船形のプレートで釣り座を確保。4時を過ぎると2隻(“マダイ五目”とスルメイカ)の『利八丸』に明かりが点り、4時30分に受け付け開始。乗船名簿を記入し、乗船料を支払う。オキアミ3kgをもらい「第八利八丸」に乗り込んだ。
氷をクーラーに入れ、凍ったオキアミは海水で解凍
各釣り座には氷のブロックを入れたコマセ桶が用意されていた。氷をクーラーボックスに入れ、ポンプから吹き出る海水をバケツに汲み、その中にオキアミを浸けて解凍、釣り仕度を始める。電動リールのバッテリーが操舵室前方のデッキに多数用意してあり借りることができる。5時過ぎ、空が明るくなるのを待って「第八利八丸」は出船した。
上からのタナ取りは道糸のマークで正確に
港を出ると、渡辺大輔船長から「タナは上から取ります。ビシのタナを海面から何mと言いますので、リールのカウンターではなく道糸のマークを見て正確にタナ取りしてください」とアナウンス。最初の釣り場は航程5、6分の勝山港の真ん前。日の出の一瞬のチャンスをここで狙った。次は南へと少し走った場所。「はい、どうぞ。上から30m」で開始。指示ダナの5m程下まで(指示ダナが30mなら35mまで)下ろし、コマセを撒きながら5m巻き上げ、道糸の30mのマークが海面に来るように置き竿にする。ハリスが伸びた頃や魚が寄ったと思われる頃を見計らって、ゆっくり竿を立てゆっくり元に戻して食いを誘う。
カイワリ、ハナダイ、イサキが高活性!
暫くすると、左右のミヨシ(船首)で釣れ始めた。慎重に巻き上げると、24、25cmのカイワリや30cm弱のハナダイ。“本命”のマダイではなかったが、どちらも美味しい“ゲスト”で型も良い。また、25cm前後のイサキも釣れて“五目釣り”の様相。これでマダイが来てくれれば言うことなしだ。と、思っていたら、右舷大ドモ(船尾)で待望のマダイが釣れた。30cm前後のきれいなマダイだった。この後も40cm前後のイラや2kg近くありそうな型の良いマハタが釣れたが、12時過ぎの沖あがりまでマダイのご機嫌は良くならなかった。
秋の絶好のマダイ釣りシーズン!
どうやらいわゆる「昨日までは良かったのに…」の典型のような日に行ってしまったらしい。取材日の前々日の9月24日には、マダイ0.5~1.5kgが4~6匹、21日は0.6~2kg 4~10匹と絶好調だったのだ。そして、2日後の28日には0.5~3.8kgを 0~6匹(2kgオーバー4匹)にワラサも船中2匹とあっさり復調(巻頭写真)。良い日に当たれなかったのは残念だが、勝山の釣り船は元気に復活し、海も活気を取り戻していることが分かりとても嬉しかった。船長も「勝山沖のマダイは今、秋の絶好のシーズンです。以前と変わらず遊びに来てくれることが一番嬉しい」と言う。是非、勝山沖のマダイ釣りに出掛けて頂きたい。
今回利用した釣り船
出船データ
料金=1万1,000円(オキアミ 3kg、氷付き)
集合=4時30分(港)
出船=5時
レンタル=貸し竿あり
※詳細はお問い合わせください。
この記事を書いたライター
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。