2019年12月01日公開
愛知県・知多半島にある豊浜港『竜宝丸』のヒラメ釣り。知多半島の先端に位置する豊浜港は伊勢湾、三河湾、渥美半島を掠め遠州灘とポイントが豊富で様々な魚が集まるエリア。その中でも伊良湖水道は潮も速く一級ポイントとなって居る。今期のヒラメは好調で、ゲストの“青物”やスズキも多いと聞いて出掛けた。
関東からの遠征アクセス
東京、横浜方面からは、新東名高速を豊田ジャンクション~伊勢湾岸道路~名古屋西ジャンクション、大府方面へ向かい知多半島道路、南知多道路と乗り継ぎ、最寄りの豊丘ICで降りると10分程で港に着く。因みに深夜、横浜から休憩しながら約5時間で到着した。車は港内に停められるので、船近くで待機。女将さんが到着すると停める場所を指定してくれる。船の前にあるテントで受け付けを開始。このエリアは大型船が多く『竜宝丸』も大型船2隻で対応している。
タックルはスタンダード
当地のヒラメタックルはスタンダートな組み合わせ。餌は活きマイワシ、オモリは60号が基準なので仕掛けも通常のヒラメ仕掛けだった。竿は水深にレパートリーが有り浅い所は10m前後。深い所は30mと幅がある為、拘る人は水深による影響を考慮して2タイプ用意するのも良いだろう。仕掛けの孫バリは常連さんに聞くと、「トレブル」と「シングル」の両方を用意し、ポイントによって使い分けるとの事。リールは小型電動か中型ベイトリール。道糸はPE2号前後。
魅惑のポイント伊良湖水道へ
集合は午前5時30分。時間になると、今回舵を握ってくれる山下高弘船長と女将さんが到着した。船に明かりが灯り、乗船して釣り座を決め出船を待つ。船長にポイントを聞いてみると「まずは伊良湖付近に向かってみますね。ただウネリがどれ位あるか…」と話してくれた。雨が降る予報で、夜が明けて来ると今にも降り出しそうな空模様。午前6時、8人の釣り人を乗せて出船。航程40分程で伊良湖水道のポイントに到着した。陸側には伊良湖岬灯台、沖には三島由紀夫の「潮騒」で有名な「神島」を控え、幻想的な風景が広がり、何時来ても雰囲気のあるポイントである。活きイワシをセットして船長の合図を待つ。餌の大きさは15~18cmのマイワシ。太った魚体でアピールは大きそうだ。「お待たせしました、水深は25mです。根掛りに注意してください」と言うアナウンスと共にスタート。
細かいセッティングがカギ
潮止まりの時間帯にスタートした為か、アタリは有るが食い込みが浅い。餌を見せて頂くと確かにイワシに歯形が残り食い込みが今一つ。ポイントを移動して水深18m。右舷大ドモ(船尾)にいた常連さんの前田さんに伺うと、「潮が動いてないですね。先日はハマチの活性が高くて仕掛けが落ちなかったんですよ」という。イワシのセットを見せて頂いたが、孫バリはトレブル。根がきついポイントの為、背中側に付けていた。餌は小さめをセレクト。するとヒット。渋い時間帯にお見事!上がって来たのは“本命”のヒラメだ。「何時も孫はトレブルですか?」と聞くと、「深い所だとシングルを使いますね。浅い場所と小型が多い感じの時はトレブルです」と話してくれた。確かに水深が浅く潮が効くと食わせる時間が少なくなり、待ち過ぎると根掛りする傾向がある為、勝負を早くする必要が有る。確りと食わせて大型をキャッチするにはシングルに分がある。使い分けが鍵になりそうだ。続いて右舷側でヒット。その後、潮待ちの状態になり再びポイントを移動する事になった。
伊良湖岬灯台の浅いポイントへ
「水深11mです。どうぞ」の合図で再スタート。思ったよりも水深が浅い。常連さんに聞いて見ると「水が良い時は底が見えちゃうんだ」と笑顔で話してくれた。ポイントのレパートリーが多く、釣り人としては楽しい所。ここでヒラメ数匹がヒット。水深が浅いのでアタリもダイレクトだ。アベレージは1㎏前後だが船中あちらこちらでヒットしてきた。時折、フッコ級のスズキも顔を見せ賑わって来た。更に水深6mまで浅くなる。このエリアでしか味わえない独特の釣り味。それを見越しライト系ロッドを駆使して常連さんはヒットさせていた。潮が効き始めると雨が酷くなり、気温も低く釣り辛いコンディション。船長は再びポイントを深場に変更。ここでハマチ(イナダ)ラッシュ。この時期のハマチだけに脂の乗った美味しそうな魚体。さらにカンパチもヒットしてくる。寒さを吹き飛ばすヒットの連続となった。
最後はヒラメのアベレージアップ
深場に移動した所で更に雨風が酷くなり、ここで私も参戦。水深は30mレンジ。漁礁の様な岩場が点在していて根掛り必死のポイントだ。私はあえて捨て糸を短くしてタナを切り、イワシをコントロール。斜めに道糸が入り、引きずると根掛りしてしまう。すると、魚を掴んだ重みを感じた。その瞬間食わせる為にオモリを底に着けてリールのクラッチを切り間を取る。この時根掛からない様に、更に魚に違和感を与えない様に慎重にコントロール。アタリは明確に出なかったが、これ以上待つと根掛りのリスクが高くなると判断して合わせるとガッチリとハリ掛かり。オモリが2回、3回と根に当たりながらのファイト。船長が無事ネットに収めてくれたのは2.2㎏のヒラメだった。その後、ヒラメが上がり始め、ハマチ、マゴチも顔を見せた。12時半を過ぎ沖上がりの時間となった。「天候が良ければと…」悔やまれるが全員ヒラメを数匹、ハマチ、カンパチ、マゴチ、スズキなどでクーラーボックスは賑やか。やはり一級ポイントだ。個人的にも是非再チャレンジしたいと感じた。
今回利用した釣り船
出船データ
料金:1万3,000円
活イワシ付き:1万2,000円
時間:午前5時30分集合